○米田勲君
局長、私は今回のその経過は詳しく知っておるのです。ただ、あなたに
お尋ねをしたいのですが、過去十年間、学大分校の主事の人事の問題についてあなたのほうではいろいろ申されておったのかもしれません、行政
指導なされておったのかもしれませんが、今回のごとく異論を唱えて発令をしなかったということはないんです。従来は
指導はされておったでしょうが、とにかく発令は推選された者を円満に発令をしておった、そういう過去の実例から照らして、今回だけ非常に問題にして、急速に問題にして、何としても発令をしないというのは異例のことのように思われる。そこに何らか他意があるように思われてならないのです。これは他意がある、事実
調査してみると。ですから、私は行政
指導なさっておられたことは理解されても、十年間もとにかく円満に推選された者に発令してきたのにかかわらず、今回は何が何でもというので発令をしないということは、まず納得ができないんですよ。それからもう
一つは、これは助手などを加えて第一次の推選会というのを内規をこしらえてやっておったことは事実であります。それを、従来はそういうことをやっておったからだめだと言われたこともないのだが、しかし、今回それを
指摘されたからやり直しをしたのですが、これは教職員の間でも相当大議論をやりましたが、しかし、このことは本則にははっきりしていることだし、除いてやるべきであるという学長の
指導が通ってやり直しをしたのです、はっきり。だから、その点については
文部省側も異論がないはずなんです。ところが、今度は選挙をしなかったということを強く言い
出した。しかし、選挙の手続を経なきゃならぬということは内規に書いてないのです。だから、私は選挙の手続をすべきだという行政
指導は必要であるかもしらぬが、第一次推選会のことは妥当でないという
指導にこたえて推選会のやり直しをしたんだから、それは
文部省の言うとおりにそのメンバーとしては置きかえたんだから、これはその点で納得した。学長もぜひこのことについては発令してもらわなきゃならぬと再三再四
文部省に来て言っているはずです。それでぼくは当然発令すべきだと思う。その上にさらに次官が強く内規を改正してくれぬかということを言われるので、
条件つきで内規の改正に応じた。これはもういま事がここまできたから明らかにしますが、発令はいたしましょう、従来の内規に従って推選されてきた者は発令はいたしましょう、しかし、自今私らの行政
指導に応じて選挙の手続を経るように内規は変えてくれ、こういうお互いの話が成立をして、学長はずいぶん苦労をされて、私もあそこの教職員組合とはだいぶ議論をやったことを記憶している。そうして学長に協力すべきだと私が主張して、みんなも事の成り行きを理解してくれて、ついに内規は選挙の手続を経るように改正になった。ですから、私はその経過から見て、これ以上なおかつ
文部省が横車を押して選挙の手続を経ないということを理由にして、さらに発令に対して異議を唱える、発令しない、発令してもその内容ははなはだしく妙なものにしてしまうということは、これは
大学の運営に対してあまりにも
文部省の行政権限が入り過ぎておる。そこまで何がゆえに
大学の運営について介入をしなければならぬのか、私は納得ができないのです。その点を問題にしているのです。従来の経過については私も知っているから、
局長の言われるとおりであることも知っているし、また、
局長の側でも
指導に応じてそれぞれすなおに従ってきているし、その途中、最後の内規の改正の際には約束まである。それは学長と明らかに次官はその話し合いをしているはずなんです。そのことをすなおにやったら、また別な理由を持ち
出してきて発令をしないというのは、これはどういうわけなのですか。私はほかの
大学の人事について、これほど横車を押し、これほど
文部省がひどい仕打ちをしている例はあまりないのではないかと思う。その推選されて出た人物はいろいろ批判がある向きもあります。しかし、少なくも学長が
責任をもって所定の手続を経て推選をしてき、その過程においては次官との間に約束まであるのにやらないということは、これはあまりにもひどいのじゃないか、こういうふうに前々から
考えていて善処方を要望しておったのです、私も。ところがこの通常国会の終わるいまになってもまだ発令をしようとしないし、発令内容は、聞くところによると
先ほど申したような不当なものである。これは誤りではありませんか、あなた方のやり方は。その点はいかがですか、
局長にもう少し見解をお伺いします。