○梶原茂嘉君 いずれにしても、過去において、日本の精糖
事業は著しい
利潤が出て、それをめぐってどうこれを
処理するかは相当論議をされた問題です。したがって、どうなるかにいたしましても、その間の経緯がはっきりしておって、その
措置も、また国民全体から見て明確になることも大事であるわけです。こう思うわけです。十分ひとつ御留意をお願いしたいと思います。それから、その使途について詳しいことを聞くつもりはありませんけれども、試験研究等に出ておる金額はきわめて少ないのであります。今回までの経過を見ましても、またこの
委員会のいろいろ論議を見ましても、西南
暖地における
ビートの問題も、結局は時間の
関係もあったでありましょうけれども、全然新しいところに、相当規模の新しい
作物を導入することであって、その基礎をなす試験研究というものがきわめて不十分である、現在でも不十分だと思えるのであります。そこにいろいろの問題が出てくる原因があるように思うのです。いまの超過
利潤を基礎にしたファンドからどうこうというわけではありませんけれども、国自体としても、こういう新しい政策を打ち出していく上において、もっと十分な予算を用意をして、試験研究に相当の熱意を持ってかかる必要があるのじゃないかと思います。この点は、ひとつ十分お考えをいただきたいと思います。御答弁は要りません。
それから、最後に
一つ伺いたいのですけれども、
甘味資源の点で、日本の
自給度を
向上していくということは、これは非常に大事なことだと思います。ところで西南
暖地の場合に、
秋まきに切りかえることによって、たとえば、従来のなたね作がそれに転換するということに相当なるという御説明であります。おそらく、
鹿児島にしても全然遊んでいる土地にやるわけじゃなくて、従来やっておるなたねを
てん菜に切りかえるということに相当なお考え、一面、
農産物の自由化に関連して、油脂、原料自体も、その立場から見ますと、相当今後も問題があるわけでありまして、なたねも日本の
農産物として、特に油脂原料としては非常に重要な役割りを持つものだ、こう思うのであります。その大事な油脂原料を、
てん菜に振りかえる、それによって
砂糖も
自給度が増す、それは確かにそうだ、反面、しかし油脂原料としての
自給度といいますか、これが減少して、それだけまた海外から
輸入をしなければいけないということに結果はなってくるように思えるのですね。そうすれば、一体
自給度向上という点から言えば、いずれが有利かどうかというひとつの
比較検討をしなければならないかとも思えるのであります。そういう点は、たとえば西南
暖地において、なたねをそっちに切りかえたほうが、日本の
農業なり、あるいは自由化の問題に対処していく上においても、そのほうがいいのかというふうに
検討をされたのか、そういう点は
検討はされていないのか、という点をひとつお伺いをしたいのであります。