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山本伊三郎君 この問題は、私
どももこれは新聞で、また忍草の組合ですか、北富士で問題があるということを見まして、九日の日に実は私行ってきた。地元で聞きますと、忍草の問題は一応
あとで申しますが、新屋にいたしましても、山中にいたしましても、円満に解決したということは
考えておらない、
あとからそれがわかったときにはだまされた、こう言っております。というのは、これはこまかいことを言うと時間がかかりますが、今度防衛庁でやられた基礎というのはわれわれ理解できないのです。いわゆる学者の客観的な調査、こういうものの基礎でやっておられると思うが、そういうことではないらしい。したがって、これは私冒頭にお願いしておきますが、忍草のやつはまだ問題解決つきませんが、新屋と山中に対して、それから富士吉田に出されたあの額の計算の基礎、それをひとつ
あとから、きょうなかったらいいですが、出していただきたい。私は納得できない。これは私も、福田防衛庁長官御存じたと思いますが、ずっとこれに
関係しておりますから、学者の人々とも何回も会っておりますし、したがって、私はそれに納得しておらない。で、その話し合いを個々にされたときには納得されたようでありますが、全貌が明らかになってきわめて不満の意を表されております。これは私はそれだけ言っておきますが、福田長官言われますが、私の聞いておるのはだいぶ違うんです。で、実はこれは経過を申し上げますと長いのでございますが、藤枝長官のときに覚書を出しておられるんです。その前の江崎さんのときも出しておられるんですが、私も藤枝さんもいろいろ会って、結局そうしようじゃないかということだったんですが、それから学者の調査。ところが、その当時までは、これはわれわれ社会党としても、あの基地返還の戦いを補償問題にすりかえることはいけないということで、私も相当言っておったんです。ところが、当時地元では、やはり農民の方々は、そういう
政治的な抗争よりもやはり実質的に早くしてもらいたいというきわめて強い希望があったので、私はまげて、それならば条件闘争というか、補償問題でもやむを得ぬだろうというので実は私は中に入った。ところが、そういう経過を知っておる藤枝長官がやめてしまって、問題が補償の問題に入ってくると、が然防衛庁が強くなってきた。池田総理は、私が
予算委員会で尋ねたときには、議事録を見てもらったらいいんですが、早急に約束を実施するように私は努力しますという答弁をしておった。それから二年たっておる。そうして志賀さんはその事情をよく知っているから、第四十三通常国会のときだと思うが、この前の通常国会のときに池田さんがだましたんじゃないか、もう一ぺん私がやるというときに、これは聞いてもらったらわかると思いますが、とにかくわしにまかしておけと腹をたたいて、そうして
予算委員会の
質問をやめてもらいたい、そういうことがあったので、私は、志賀さん、男だからあなたにまかす、こういうことであの通常国会が過ぎてしまった。そのとたんにあの人はやめられて、そうしてあなたが出てこられた。一体だれを信用してこの問題を解決するか。私はそういう経過がなければここで執拗に言わないですよ。あの大闘争を、地元民に、われわれはそれではどうも不安であるけれ
ども、それでは補償問題で解決しましょうと言って中に入ったぼくらの
立場は何もない。そのときは調達庁長官もかわって
施設庁長官にかわっておられますが、その経緯を知っておられる者が全部やめてしまった。福田長官の言われることばは信じます。誠意を持ってやられると思います。しかし、長い経過を見ると、そうなっておらない。私が九日の日に行ったときには、忍草の人々ははち巻きをして怒り、だまされたと、こういう経過でいま地元でも相当強固な態度で自衛隊の演習すら認めないという態度をとっているようであります。私がこの間行ったときに、もう少し待ってくれ、このことについてはその後福田長官に一回も
質問していないのに、それを手荒いことをやると全部結果が悪くなるかもしれないから待ってもらいたいということで、ああいう赤旗を立ててやっておられることは、手荒いことは避けてもらいたいということを、私としては頼むように言って実は帰ってきた。それで実は、きょうあなたにぜひひとつはっきりしたことを聞きたいと思う。そこで、いま私はくどくど言いませんが、そういう経過をたどっているんですか、地元の人が一番おこっておるのは、これは
施設庁長官とこの席じゃなくて個人的に会いました、はっきり言いますが。地元は昨年間一文ももらっておらない。前の基準からいって一千万円ほど年にあるようですが、一銭ももらっておらない。それでわれわれとしても聞きましたので気の毒だと思ったので、新しいこの補償額の基準の改訂もあるでしょうけれ
ども、前の基準でひとつ何とか内払いできんだろうか、訴訟はしているけれ
ども、
一般の民間の訴訟ではない、
政府との間での
政治的な問題があるんだから、
政府側の訴訟があるからどうとかいうんじゃなくして、やはり農民の困っておることを
政府がこれを助けるのが
政府の
施策の
一つであるから、何とかひとつ内払いは前の価格でやったらどうかといって私は長官に言ったのです。あるいは頼んだ態度であるかわからぬ、私はそのときは。
施設庁長官も、誠意をもってそれはやりましょう、それは気の毒です、裁判は裁判で別ですからやりましょうということで、私もそのときはできるものだと思っていた。その後どうですか、一方的に防衛庁の出したこれでもうすべては終わりだという、そういう条文を入れなきゃ一文も出さない。全くこれは何事ですか。しかもこれははっきり言ってもらいたいのですが、庁議を開いたときに、これはだれか知りませんよ、これは私が聞いたんですから、間違いがあれば私は訂正しますけれ
ども、忍草というところにいまさら内払いのような金を渡すともっと強くなるから、困らせればどうせ頭を下げてくるんだから、そういうものをやるべきでない、というような庁議で
発言をして反対した人もあるというのです。これは私は直接聞いたことでないのですが、結果は私はそうなってきておると思う。
施設庁長官と私がお話をしたときには、相当私は誠意のある農民の
立場いわゆる
国民の
立場に立った防衛庁の一長官としての私は態度であったというので、私は非常に信頼をしておったんです。その後の結果を見ると、やはり防衛庁でかってにきめたこの試算によるやつで、
あとはしまいだ、こういうことで、それをきかなければ一文もやらない、こういう結果になっておるようでございますが、その点についてはっきりとしたひとつ答弁をきょう聞きたいと思うのです。