○
阿部竹松君 ちょと
関連して。
局長さん各位にお尋ねするのはたいへん恐縮なんで、
大臣がお留守であれば、次官の方においで願って聞くのがほんとうだと思うのですが、おそらく、さいぜん
防衛庁長官の
お話では、運輸省あるいは
外務省でおやりになったという話ですが、運輸省のほうは海運局とか、海上保安庁等があるから専門的に勉強しておる方もあるでしょうが、
外務省の
局長さん方はなかなか運輸省の
関係の方のようにやはり造詣が仕事の性質上深かろうとは私
考えられない。そこでお尋ねになるか、御相談になるかわかりませんけれ
ども、さいぜんも申し上げましたとおり、まあ短い期間ですが、
福永さんのお供をしてそっちこっち歩いてみたときに、どうもこの
原子力潜水艦というのは、やはりどうしても
核兵器を積まにゃいかぬのだという、私
ども専門家でない――
委員長は専門家ですから
委員長にお尋ねになったほうがいいかもしれませんが、昔の大艦巨砲時代は、これはまあ
潜水艦の活躍というものは
相当なものであったわけです。しかし、今日のこういう
世界情勢になってくると、
原子力潜水艦というものは、これはやはり核弾頭を積んでいるか、まああらゆる兵器、どのくらい種類あるかわからぬけれ
ども、その種の兵器を積むために
原子力潜水艦を
世界各国が金を使って
研究し、
アメリカが一番早かったわけですが、つくっておるのだ。こういう話を聞いてまいりました。
政府とかあるいは与党の皆さん方は社会党のその口を押えても、
各国の
軍事評論家の口をとても押えることはできないと思うのです。ですから、
原子力潜水艦が
日本に来ることによって
世界各国は、やはりきわめて私
ども社会党の立場と違って、感じも違うかもしらぬけれ
ども、疑惑の目をもって見ているわけです。疑惑の目をもって。ですから、私は
原子力潜水艦というものは、そう横須賀へ来た次の日に、その辺に汚染を流すとは思っておりません。わが国でも原子力商船をつくることに前
国会で賛成しましたし、ソ連のレニン号という砕氷船もありますし、たまたま八月ごろサバンナ号ですね、あれは二万二千トンあるわけです。
世界各国を回っておりました。アイスランドとか、オークランド回っておりましたが、しかしながら、膨大な金をかけて港々に、皆さん方十分御
承知でしょうけれ
ども、膨大な金をかけてサバンナ号を受け入れているわけです。おそらく
日本もそうやるでしょうが、しかし、これほど、われわれ微力であるけれ
ども、社会党なり民主団体なりが
反対して、それからヨーロッパからはじめ、東洋諸国はどうも
日本に
原子力潜水艦が入ってくるのはおかしいではないかという疑いの目をもって見られている今日、何の得があって、とにかく
アメリカの
潜水艦を入れなきゃならぬのか、極端な言を使えば百害あって一利なしと断定しても差しつかえないわけだ。ですから
伊藤委員のように、
アメリカさんに押し切られたのではないかということをおっしゃる人さえ出てくる。私は
日本の国のために
外務省が先頭に立って、これはちょっと入るの待ってくれというような拒否権を発動していただきたいわけですが、しかし、それは今日の
段階では無理でしょう、オーケーという
了承を与えたのですから。ですから、われわれ
国民に、入れたらわが国にこれだけ得ですよということを教えていただきたい、ぼくたちはばかの
一つ覚えみたいな
反対しているかもしれませんから。あの東海村に原子力発電所がありますね、いま大きくなりましたけれ
ども、一万キロの。あの原子力発電所と同じものをおしりにつけたものが入ってくるわけですから、わが国が原子力商船をつくることにはわが党も賛成しているのです。しかし、
潜水艦というわけにはいかぬ。ですから、担当の
外務省の
大臣であればなおけっこうですが、専門の
局長さんがいれば、おい
阿部委員、こういうプラスがございますよ、ですから君らの党もひとつ十分
研究して賛成したらどうですかというような理路整然とした納得を与えていただかなければならない。それくらいのことはできるでしょう、賛成した以上は。それくらいはやっていただきたいわけです。ヨーロッパ
各国から怪しい目で見られ、国の三分の一、あるいは半数近いものが
反対している
国内に、
アメリカの
原子力潜水艦を持ってきたって得はない。しかし、皆さん方のほうはやはりプラスだと思って入れていかれるのでしょうから、プラスの理由をひとつ解明していただきたい。わかればぼくたち賛成します。