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1964-06-02 第46回国会 参議院 逓信委員会 第27号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十九年六月二日(火曜日)    午前十時五十四分開会    ———————————   委員の異動  五月二十九日   辞任      補欠選任    野田 俊作君  温水 三郎君  六月一日   辞任      補欠選任    温水 三郎君  野田 俊作君    ———————————  出席者は左のとおり。    委員長     光村 甚助君    理事            鈴木 恭一君            寺尾  豊君    委員            植竹 春彦君            郡  祐一君            野田 俊作君            最上 英子君            谷村 貞治君            安井  謙君            久保  等君            永岡 光治君            須藤 五郎君   国務大臣    郵 政 大 臣 古池 信三君   政府委員    郵政政務次官  金丸  信君    郵政大臣官房長 武田  功君    電気通信監理官 畠山 一郎君    電気通信監理官 野口 謙也君   事務局側    常任委員会専門    員       倉沢 岩雄君   説明員    日本電信電話公    社総裁     大橋 八郎君    日本電信電話公    社副総裁    米沢  滋君    日本電信電話公    社営業局長   千代  健君    ———————————   本日の会議に付した案件 ○日本電信電話公社法の一部を改正す  る法律案内閣提出衆議院送付)    ———————————
  2. 光村甚助

    委員長光村甚助君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。  日本電信電話公社法の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案の審査を進めます。  質疑のある方は、順次、御発言を願います。
  3. 永岡光治

    永岡光治君 この前の逓信委員会郵政大臣のほうに御質問を申し上げて、まだ正規の回答を得ていない問題があるわけです。と申しますのは、融資でなくて投資をしたというのは、積極的にその経営に参画をして健全な発展を求めたいという希望があるから、融資ではなしに、責任を持つ意味での投資になったのではないかという私の想像を含めまして、その点はどうだろうかという話と関連をいたしまして、かりに融資をするということになれば、それは法律改正を必要とするのではないか、法律改正しなくてもいいのかどうか、こういう点についての質問であったわけであります。それを御調査いただいて答弁を願うと、こういうことになったわけでありますが、判明したと思いますが、答弁をいただきたいと思います。
  4. 畠山一郎

    政府委員畠山一郎君) 公社融資をいたします場合には、やはり法律改正が必要かと思われます。理由といたしましては、公社法の第三条あたりに、公社の本来の仕事と、それから、それに付随してやり得る仕事が規定されております。融資はやはり公社本来の仕事ではございませんので、実施いたします場合には、法律に特に根拠がなければできないと解釈いたしております。
  5. 永岡光治

    永岡光治君 そういたしますと、融資はする考えはない、また、法律に明記さるべき事項でありますので、そういうことも考えていないと、まあ、こういうことでありますが、したがって、結論から申し上げますと、投資をもってその旨についての責任と申しますか、協力と申しますか、そういう立場をとりたいということになったわけでありますけれども、そういうように理解をしてよろしいか。まず、再確認意味でありますけれども答弁をいただきたいと思います。
  6. 古池信三

    国務大臣(古池信三君) ただいまのとおりに私ども考えております。
  7. 永岡光治

    永岡光治君 そういたしますと、この前の委員会でもこれをまた質問いたしまして、営業局長だったと思うのですが、答弁いただいたわけでありますが、この説明書によりますと、日本船舶通信株式会社昭和二十七年十二月に発足したけれども、ようやく第十九期——昭和三十六年十月から三十七年三月、この十九期から年五分の配当が可能となったばかりである、こういうことになっているわけです。これは会社収入ということになりますと、非常に低いように思うわけです。そこで、五分程度利益配当期待をして投資をするというのはいかがかと思うのだけれども一体、将来どういう期待を持っているのかという質問に対しまして、将来は約一割を期待いたしておりますと、こういうような話だったわけですが、これも、まあ再確認意味でありますけれども、そういうお気持ち期待をしておるのかどうか、御答弁をいただきたいと思います。
  8. 千代健

    説明員千代健君) いま永岡委員から御確認のございましたように、現在は五分配当でございますが、三、四年先には、何とか一割の配当程度までに持っていきたい、かように考えております。
  9. 永岡光治

    永岡光治君 そういたしますと、この船舶通信会社経営内容について若干触れたいわけでありますが、この会社配当を生み出す収益と申しますか、それはもちろん経営の能力の問題にもよると思うのでありますが、主としてどういうところからこの経営が、財源がまかなわれておるのか、その経営について御検討になっただろうと思うのでありますが、一割を期待されるという場合には、どういうようなことに大体期待をしておるのか、経営内容についてお示しをいただきたいと思うわけでございます。
  10. 千代健

    説明員千代健君) この会社の大きな収入といたしましては、公社からこの船舶通信岸壁通信の二つの仕事委託しておりまして、会社側は、その受託をいたしました手数料、こういったものがその収入の多くを占めるのでございます。公社としましては、その船舶電話、あるいは岸壁電話使用料というものが、その料金というものが公社に入ってまいりますが、それとは別個に、会社がこれこれの仕事をやります際に、その手数料を支払うことになっております。これが大体会社の全事業収入の八割見当を占めております。その中でも、船舶のほうが、十対三ぐらいが平均で、岸壁電話よりも多うございます。そういった関係に相なっております。それが収入でございますが、そのほかに、ごくわずかでございますが、営業外収入というものが、これはまあ当然ございますけれども、これは取るに足りないようなものと、かように考えておるわけでございます。  それから会社支出のほうは、いわゆる営業費と申しますか、業務費と申しますか、人を雇用し、作業をやり、船舶電話岸壁電話をつけてやる、こういった支出がございます。そのほかに、いわゆる減価償却費とか諸費の支払いとか、そういったものがございます。  御質問収入のほうは、繰り返すようでございますけれども公社からの委託手数料、これが大多数を占めておるわけであります。
  11. 永岡光治

    永岡光治君 いまの答弁でわかりましたが、船舶会社収入は、大半電電公社から委託料として支払われる船舶電話なり岸壁電話料金になるということでありますが、ついては、五分配当がやっとできたということになりますと、その委託料が安かったのか、それとも、何か経営上非常にまずかったのか、そいつはわかりませんけれども、何かやはりそこらあたりを少し考える必要があるのではないかと思うのでありますが、一割期待をするということになりますと、即、今後における公社からここに支払われるそれらの委託料金の問題に私はかかってくると思うのでありますが、そういうことについて、どういう展望と申しますか、協力——協力ということばがいいのかどうかわかりませんけれども考えておるのか、その辺のところをひとつ明確にしていただきたいと思うんです。
  12. 千代健

    説明員千代健君) お答え申し上げます。  この会社船舶通信運営公社から受託しました際には、ちょうど当時、海運界不況というものが非常に激しい時代でございまして、一番最初は、私の記憶に間違いがなければ、たしか船舶側無線機約百台ばかりの設備を保有しまして仕事を始めたわけでございますが、それが当初は、その稼働率が非常に少のうございまして、むしろ非常な逆境に立ったわけでございますが、昭和三十二、三年ごろから、いろいろとその稼働の、つまり、無線機稼働さす、収入あるほうへ動かす、こういう点を主眼にして、私どもも入りましていろいろと検討したわけでありますが、そのころからいろいろと稼働率を上げるということにいたしまして、最初稼働率は三七、八%でございましたが、現在では、約二百台のうち、毎日百四十台から百五十台が動いております。  で、御案内のように、特に最近では、一番船の荷動きの大きい時期は六月、七月でございますが、最近でも、約二百台、正確には百九十八台の無線機がございますが、それのうち約百五十台が動いており、数から言いますと、非常にいい稼働率になっております。そういった点で、この会社逆境といいますか、それを努力によって五分配当までこぎつけて、ここ数期を経ております。  なお、このほかに、最近私ども考えておりますのは、特にこのサービスの面と同時に、船側の無線機改善と申しますか、新しいかっこうのものをつくり上げまして、性能がよく、かつ、これが作業をしやすいために、従来六十数キログラムあった、七十キロ近い機械が、今度の場合には、現在考えておりますところでは、いわゆる約二十二キロになる、こういったぐあいに、そういったところを改良いたしまして、いままで三人がかりでやらなければいけなかったものを二人でやり、あるいは四人でやったものを三人でやれる、こういったぐあいに、そういうほうの改善もいたしまして、特にこの点は、会社の将来の収支上には大きく影響するものだろう、私はかように考えておりますが、そういった経営上の合理化をいろいろ考えまして、これをできるだけ早い機会に、もう少し配当の多い経営状態にまで持っていきたい、かように考えておるわけでございます。
  13. 永岡光治

    永岡光治君 私もよくわかりませんが、こういう船舶通信会社でいま行なっておる仕事、これは委託という形をとっておりますようですが、もしこの会社なかりせば、公社直営でやらねばならない筋合いのものであるかどうか、この辺はどうお考えになっておるわけですか。
  14. 千代健

    説明員千代健君) 委託でやらない場合は、公社で当然やるべきでしょうし、これは公衆電気通信業務でございますので、公社が当然やらなければならない、かように了解しております。
  15. 永岡光治

    永岡光治君 いまの答弁性格がわかりました。本来公社がやるべきものを、こういう会社をつくりまして、その会社委託をして行なっておるということでありますから、これは言うならば公社一体になって行なうべき会社だと私は性格考えるわけです。したがって、この運営についても、積極的に責任を持つというのも、これは当然だと思うのです。したがって、その収益についても十分関心を持ち、公社事業と不均衡にならないように、運営におきましても、サービス面におきましても、あるいはまた、処遇と申しますか、そういうものにも私は発展していくべき筋合いのものだと思うわけです。もちろん、均衡というのはどこまでが均衡かという問題は、いろいろ認定の問題だろうと思うのでありますが、そうなりますと、やはり五分の配当で済まされておった、しかも、それまでは配当がなかったようなんですが、非常にこれは少し関心がなさ過ぎたのではないかと思うわけでありますが、もう少しあたたかい気持ちでこの会社を見てやるべきではなかったかというように考えるわけでありますが、従来はどういう経緯無配のままでそれを放置しておったのか、その点をひとつお尋ねいたしたいと思うのであります。
  16. 千代健

    説明員千代健君) この会社一体的にする、ただいま先生の御発言のとおりでございまして、今度の投資の趣旨もまさにそのとおり、そこのところから考え出されてきたものであります。特に五分の配当から何とか一割ぐらいまでこぎつけたいというので私どもが最近いろいろ練っております方策の中には、従業員に対するいわゆる昇給、こういったものも、従来は非常に、というよりも、無配時代にはやり得なかったというようなものがございますけれども、そういった点はできるだけ適当なものを織り込んで考えていく、その結果、一割の配当ができるように、こういう点を考えておるわけであります。  それから、この業務に対するあたたかみが従来非常に足りなかったと申しますか、無関心過ぎたじゃないか、こういうお話でございまするが、まさにそのとおりでございまして、私どもがそこまで手が及ばなかったというようなところがございまして、この点は非常に恥ずかしく考えるわけでございますが、そういった点を、これを機会に直していきたい。  それから先般の提案理由等でも御説明申し上げましたように、従来は一部の海域に限られておりましたものが、今度は、船舶の往来と申しますか、比較的少ない海域にも、このサービスが及ぶわけでございまして、先般申し上げました三十八年度、三十九年度、四十年度と、三年度で日本の全海域をおおって、最後には、第三年度目にこれをカバーいたします予定になっております。日本海海域は全部の船のうち六%が航行しておるという、非常に航行頻度の低い海域でございます。そういうところへ会社営業所をつくるというような場合には、どこへつくる営業所の場合とも変わらず経費がかかるわけでありますが、そういった点を特に私ども会社委託契約を結びます際には、営業所をつくる場合の基本料、そういったものまで見て、いわゆる船の通るあるいは利用の少ない海域についても、十分会社が成り立っていく、こういった観点から、そういった経費算定等に当たっておる次第でございまして、その点では、十分この会社のやっております業務が即、公社業務という観点から力を注いでいっておりますし、また、今後も力を入れていきたい、かように考えております。  なお、従来、当初のころは、先ほど申し上げましたような海運界不況等予測が違って、先ほど百台弱と申しましたが、正確には八十台の無線機で発足いたしたわけでございますけれども、それの稼働がうまくまいりませんで、途中で手数料の一部改定をやりまして、それも長期的な見通しのもとで改定をやりまして、十九期から配当ができるようにというのでやったわけでございますが、大体その予測どおりに十九期から細々ながら五分の配当ができた、こういう関係でございます。  なお、最近では一年一期になっておりますが、従来は半年ごとに一期となっておりました。非常にこの期間が長いものに考えますけれども、大体過去において、途中、手数料手直しをやりまして、ようやく五分の目標に達したというようないきさつでございます。
  17. 永岡光治

    永岡光治君 いまの説明で、非常に関心が過去においては少し足りなかったことを認めて、これから積極的に関心を持ってこれを育てていこうというように理解するわけでありますが、そこで、もう少しさかのぼってこれをただしたいと思うのでありますが、本来公社でやるべきこのような仕事船舶会社委託させなければならないという理由、つまり、会社経営のほうが有利であるというのか、あるいは何か特別な必要があってこの会社にさしたのか、その会社委託をするに至った経緯ですね。直営からはずしてこれを会社に移行した理由ですね。おそらく、この設立した当時の事情を聞けばわかると思うのでありますが、不勉強で申しわけないのでありますが、お教えいただきたいと思いますが、どういう理由でそうなったのか。それは今後の運営について、公社との関係及びこれに対する援助のしかたという問題にも、私は本質的に結びついてくると思いますので、その点をお尋ねしておるわけであります。
  18. 千代健

    説明員千代健君) お答えいたします。  昭和三十六、七年ころからかと思うのでありますが、港に入っております船と陸上との通信を始めようというような世間の、巷間の要望が非常に強くなりましたので、当時、細々と神戸横浜岸壁電話——岸壁停泊中の船と陸上一般加入電話との間の通話を始めたわけでありますけれども、なるほど、岸壁につく船というものの数は非常に——船の中で全部が岸壁に終始ついておるものではない、あるいは沖がかり荷役をやっておるというような船のほうがむしろ多いというような点もございまして、この点ではすでに、港の中のブイ停泊いたしました場合に、ブイまで有線で持っていっておいて、そこから電話をつけたらどうかという、いわゆるブイ電話というものが戦前から研究されておったわけでございますが、なかなかこのほうははかどりませんで、むしろ超短波の無線でやったほうがいいんじゃなかろうかというような結論に達したかと思うのでありますが、そういった点で、昭和二十六年、二十七年あたり神戸横浜二ヵ所でいろいろテストをやって始めたわけでございます。現在では、それがその港の中の停泊中の船、これと、一部の海域では、すでに航行中の船舶というものと、やっております。たとえば東京から出て大島へ通います船、あるいは神戸から出て別府へ通います船、長崎から出て五島へ通います船、こういったいわゆる多数の人が乗る客船等、こういったほうまでだいぶ広がっております。そういった関係で、もちろん定期的に出入りするものも相当多うございますが、船というものは四六時中入ってまいりまして、いま、このブイあいだがら、こちらへつけろ、そういった場合に、二十四時間中、のべつまくなしに入る、あるいは出る、こういった体制が、残念ながら公社では、いまのところでもそうでございますが、当時からとり得なかった。船が入りまして二日間の荷役をやって夜中に出ていく、そういった場合に、船舶相当知識がございませんとできなかったというのが、非常に大きな理由でございます。  それから現在、沖についておりますけれども、その岸壁があいだから岸壁に入る場合、岸壁から沖乗りに変わる場合、こういったように、われわれのほうの知識と経験では非常にやりにくい仕事が多い、こういった体制公社になかったということが一つでございます。  また、これはそういった専門家がやったほうが、より能率的だと——たとえて申しますと、外国の船が入りまして、そこへ無線機を積むという場合には、私どもも数年前から改正してもらうようにいろいろ頼んでおるわけでございますけれども、無為替輸出と申しますちょっと煩瑣な手続をして、それから船へ持ち込む。それから今度ははずすときには、無為替輸入というかっこうではずす。そういったことが外国船の場合には非常に多うございまして、そういった手続を、私どもの、全職員と申すと非常に大げさでございますが、一般電話局電報局電話電報仕事をやっております人全員に覚え込ます、あるいは、それに熟練さすということは非常にむつかしい、こういった点もございます。  それから夜っぴていつでも入ってくるというようなものに対する体制が非常にやりにくかった、こういうことが大きな原因でございます。  それから船上の作業というものは、保守業務でも、あるいは取りつけ業務でも、やはりなれた人のほうが非常に能率的に仕事ができる。私どものほうの、かりに千なら千の職員を訓練しましても、全員がそれができるような体制にするということは、非常に非合理的なことでもございますし、そういった関係から、経済的な能率的な運営というものをはかって、そこで、むしろ、そういったことで合理化を行なって余力は回したほうがいいじゃないか、こういった観点から、この会社が二十七年末につくられ、二十八年の八月から公社業務委託されて発足した、こういう経緯でございまして、この会社業務委託しております理由というものは、今日も実は変わっておらない状況でございます。
  19. 永岡光治

    永岡光治君 およその輪郭はつかめました。そこで、結局、直営よりはこの会社経営をゆだねなければならない仕事内容がどうもあるようであります。そういうことであれば、つまり、言うならば、公社経営したら、それ以上の経費がかかるということに結局なるだろうと思うのであすますが、それが結論だろうと思うのでありますが、そこで、先ほど、この一割の配当期待をしておいでになるというお話があって、それでは、そういうふうに一割配当期待する経営内容考えおいでになるのかという質問に対して、設備改善、効率的な運用というような点は申されましたけれども、もちろん、そういう点はあろうと思いますが、この料率改定というものを考えておるのかどうか、委託料の。当然私は、そこに入ってこざるを得ないと思うのです。施設の改善その他については、およそ限度があろうと思うのでありますが、三十九年度において、あるいは今後、料率改定というものを考えないで一割の期待は無理ではないかと思うのでありますが、その点はどういうふうにお考えでありますか。
  20. 千代健

    説明員千代健君) 先ほど一部触れて、肝心な点を、落としておりました点を追加いたしまして、いまの御質問にお答えいたしたいと思いますが、回転率をよくする、稼働率をよくする、この話を申し上げる前に、現在需要相当多数出ております。これに新しい機器を、増資をしたものによって増備をいたしまして、そのほうへサービスの提供をする、こういった問題が会社経営上、非常に大きな問題でございますが、これが一点。それから次に、回転率をよくする、こういう場合にお話し申し上げるべき点を、後のほうだけを申し上げましたが、その点を補足さしていただきます。  それから、いまのお話でございますが、委託料手直しという問題は、もちろんいろんな変動によって変わる問題でございますけれども、現在大体考えております新しい機器というものを中心に、私ども、現在の重い不便な機械というものがだんだんと少なくなって、軽い便利な機械というものがだんだんふえてくる、こういったような過程も含めまして、新しい委託手数料というものを当然考えていくつもりでおります。  なお、先ほどちょっと触れましたサービスを新しく始められる海域、このほうについても当然でございまして、そういったところでは回転率が比較的少ないようなぐあいに機械が動くというようなことが、船舶航行隻数から言えますので、そういった点も含めて、妥当な委託手数料というものを当然考えていかなければならない、かように考えております。
  21. 永岡光治

    永岡光治君 まあ公共事業でありますから、ペイしないからということでそれをないがしろにするわけには、これはまいらないわけでありまして、おそらく、いま問題になっておるこのような事業も、なかなかペイしにくいような仕事性質ではないかと私は理解をするわけです。だからこそ、私は、会社というふうに委託という形式をとったのではないかと思うのでありますが、それはそうであっても、そういう会社に対してそれだけの仕事をさせるというのであれば、ある程度料率改定についても、委託料改定についても考えていただいて、相当やっぱり処遇なり、あるいは経営について希望の持てるようなものにしなければならぬのじゃないかと思うのですが、いまのお話によりますと、相当需要があるので、この増備によってかなり収益期待されるのじゃないか、こういうような説明のようですけれども五分程度配当ということは、もちろん、これは人件費その他をまかなって、配当するだけの利益がないからということになっているのではないかと思うのでありますが、本来ならばこれは公社が全部出資してもいいような性質のものだと思うのでありますが、民間のほうに出資協力さしておるわけでありまして、これを見ましても、今度の場合も、一億円のうちの大半——七千万円ですか、これを出資することになっておりますから、相当出資だと思うのでありますけれども、全体から見れば、まだそれほどまでにいっていないのじゃないかという気もいたします。そういうことでありますから、この会社については、やはり私は、料金改定についても、もっと積極的に前向きの姿勢と申しますか、そういうことで考慮をしてあげるべきじゃないかと思うのですが、その辺のところ、まだぼかされた答弁ですが、明確にならないのでありますけれども、どういうお考えでありますか。
  22. 千代健

    説明員千代健君) いま、この事業だけを切り離して考えて幾らぶち込んでもいいじゃないか、非常にことばが悪うございますけれども、そういった観点からの御質問でございますけれども公社も独立採算でやっておりまして、この点だけで幾らか赤字が出る、ほかで補てんできるというようなところでいきませんと、非常に大きな赤字がここで出ますと、公社自体で困ってしまう。ですから、公社自体も何年か後には、ほのぼのとした幾らかの明るさというものを持つ必要がある。それから会社自体も五分ではなるほど少な過ぎます。私どもとして、数年後一割の配当というところまで持っていきたいということは、先ほどから繰り返し申し上げておりますけれども、二つを組み合わせまして持っていくというところが、非常に苦心の要るところでございまして、そういった点で、先ほど申し上げましたような手数料の問題等も将来必要になれば上げていく。一見、表現は消極的なようでございますけれども、私どもは、それを組み合わせまして、会社のほうの経営も何年後にはどうなる、公社のほうの船舶通信のみを引き出してみた収支というものが、それほど大きな赤にはならない、こういったような観点から、船舶通信関係手数料といったものを見ていきたいと、こう考えておるわけでございます。
  23. 永岡光治

    永岡光治君 とにかく私の言いたいのは、むちゃくちゃに一割も一割二分もどんどん配当さして赤字を埋めてしまえ、そういうむちゃなことを申し上げているのではないので、これは郵政関係の場合でも、同様のことが言えるわけでありますけれども、他の民間の会社と比較して、処遇なり経営内容というものがそう開きのないものにしなければいけないのじゃないか、そういう点について、もし収入が少ないためにそういう改善ができないとするならば、公社のほうで当然料金改定というものを考えるべきじゃないか、こういう観点から私は申し上げているわけであります。  これはひとり、この船舶通信会社だけに限りません。他の外郭団体と申しますか、当然公社あるいはまた郵政当局で経営しなければならないものを、いま民間の会社委託をしているものがあるわけです。たとえば郵便逓送の会社のごときもその一つに当たるわけでありますが、それらの経営について、やっぱり料金改定——その料金が、唯一とは申しませんけれども、ほとんどそれにたよらざるを得ないという会社内容である場合に、よほどそこら辺のところを考えて、あたたかい立場でめんどうを見ていただきませんといけないのではないだろうか、こういうことから私は申し上げているわけです。  そこで、いまのお話によりますと、三十九年度は料金改定はまず考えていない、従来のままで一応やる予定だ。もしやってみて、近い将来に、いつの機会になるかわかりませんけれども料金改定が必要であるという時期には、料金改定しようと、こういうことでありますから、これは実に本に書いたような答弁でありますけれども、近い将来に、何か積極的にその料金改定をやろうという考えはないのですか、これもくどいようですけれども
  24. 米沢滋

    説明員(米沢滋君) 営業局長からいろいろこまかく申し上げましたが、現在のところ、われわれといたしまして、公社といたしまして、まず船の隻数が増加するという期待を持っております。それからもう一つは、現在使っております無線機の技術革新等によりまして、だんだん値段が下がってくるという問題がありますので、そういう二つの問題で、経営のほうは相当よくなるとは思っておりますけれども、しかし、将来また、事情の変化等が起こった場合には、十分考えていきたい、先生のお考えを十分、何といいますか、公社としても考えに入れていきたいと思っております。
  25. 永岡光治

    永岡光治君 私の質問は、一応これにとどめます。
  26. 光村甚助

    委員長光村甚助君) 速記をとめて。   〔速記中止〕
  27. 光村甚助

    委員長光村甚助君) 速記を始めて。  暫時休憩いたします。    午前十一時三十二分休憩   〔休憩後開会に至らなかった〕    ————・————