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横川正市君
郵政大臣、もう少し率直に言ってもらいたい。私の聞いているのは、何もやったことを非難がましく言うわけではないので、
熱意があってやるなら、率直に言うなら、いまの
大臣の
答弁で感じることは、たとえば
国際放送等の
政府資金の
NHKに対する
繰り入れ等を見ますと、全体の二割五分か三割しか出しておらないが、
放送時間は、相当長時間にわたって波を出しているわけですね。今度の
通信衛星の打ち上げに対する
要請の陰には、やはり何か、
政府では金は出さないが、しかし
熱意はきわめて熾烈だ、だからといって、かぶっていくのは
NHKではないかというふうに、私
どもとしては、
資金の出し方について、少し、この
委員会で論議をした
政府のやり方としては歓迎すべき結果にならないのじゃないかということが
一つあるわけです。
それからもう
一つは、これはあとで
協会側にもずいぶん聞きたいと思うのでありますけれ
ども、一部には、とても
オリンピックというのは史上まれのできごとですから、これを何とかやりたいという
気持ちは、私
どももわかるわけです。しかし、将来
衛星通信が中心になって
世界の
通信網というものが、ケーブルによらず、相当高度の開発がされるだろうという
期待をもって、いま
技術陣は動いているわけですね。そういう
期待で動いている。その
期待を、最もいいチャンスである
オリンピックという
場所を求めて、そこでできるだけの経験と
実験を踏んでおこう、こういう
意味も私はこれは隠されたものだというふうに
考えているわけです。しかし、実際にそれでは
協会側の財政その他というものを見ますと一体どうか。私が
協会に、先般の
予算委員会のときにも質問いたしましたように、
協会としては一体これで十分なのかと聞いた、
ら前田副
会長は、十分ではないと言っているわけです。その十分でない裏づけとして、私
どもは、やはり
国内におけるところの
NHKの負うべき多くの問題というものがあって、それをやらなければならない注文をたくさん
委員会としてもつけているわけです。それの反面、おそらく
フィルムに実写をとって、
日本で競技をやっている時間は日の高いうちですから、そのころの西半球というものは、時差の
関係で夜ですね。
電波ですから、すぐ行きますということは、なるほどこれは歓迎するわけですが、実際に夜中に
放送されて、それを受信する人は一体どのくらいいるのだろう、そういう
状況を
判断をすると、これを
現地に、
フィルムにとったやつをジェット機に乗せていけば、一番
向こう側まで行ったって十時間か十一時間で行って、実際の問題は、ほとんど半日もおくれないで
現地に
東京オリンピックの実施されている
実況が
放送されるわけです。そういう面から
考えてみても、私は、ただでできるなら、どんどんやればいいですけれ
ども、相当の金を注ぎ込んで、この際といって便乗するほうが主になって、主がどうも実情に合わないというようなことでは、これはどうも私
どもとしては黙って見過ごすわけにいかぬじゃないかという
気持ちを持っているわけです。そういう私
どもの
気持ちも十分くみとってもらって、
郵政大臣のやっていることは何でもかんでも私
ども反対するわけではないのですが、どうしても問題の進め方に対しても、あからさまに
委員会で表明されてくれるほうがいいのじゃないかと、こう私は思うので、そういう点から、
先ほども
大臣ちょっと
答弁されておりますが、
アメリカの
宇宙局の
意見ということでは
技術的には
協力しましょう、それから
資金の問題では、これは
アメリカの
海外情報局あたりが
相談を受けているということを
新聞記事は伝えておりますから、ある
意味では、私は、あなたが
経済協力会議のときに
要請をされたとか、その他いろいろな時期を得て
相手側も真剣に論議をしているんじゃないか、それは一体どういうことなんだろうかと、私
どもは知りたいということで質問をしているわけでして、してないとかなんとかいうことは、正式に発表する
段階でないというならば、正式に発表を待てばいいかもわかりませんけれ
ども、それでは、実は、私はこのあとで
協会側に質問いたしますけれ
ども、実情としては、私はそれほど
熱意を持って、ぜがひでもというような
気持ちになれないものですから、あわせて、その情勢というものを聞かせてもらいたいと、こう思っているわけです。