○岩間正男君 おそらく、私は推定ですから大きなことは脅えないけれ
ども、これはこういうところまで、かゆいところまで手が届くような
閣議になればわれわれはありがたいと思うのだが、おそらくこういう問題は出なかっただろうと思う。ところで、これは非常に重要です。なぜ私は重要かというと、いままでの例があるのだ。小さい例だけれ
ども、ちょっとこれはここであげておいたほうがいいと思う。たとえば三十二年の五月四日の凍
霜害ですね。これは
山形県の例です。そのときに、
被害は今度に比べればわりに少ない、八千七百万
程度で、そのときに
県当局の要求として、樹勢回復用肥料の無償交付、これが一つ。二、病虫害防除薬剤無償交付。三、掃き立て不能蚕糸代金の助成。四、夏秋蚕購入代金の助成。五、稚蚕委託飼育の経費助成。六、蚕、繭共済保険金の緊急概算払いの
実施。七、罹災農家に対する課税減免。八、営農低利資金の融通
措置。――この八つの要求を出したわけです。ところが、実際
政府のとった
措置はどうかというと、この三分の一です。自作農維持資金の貸し付けに二百三十九戸、二千二百七十九万円。それから天災資金の貸し付けとして二百九十一戸、千二百五十九万円。計三千五百三十八万円、こういうことになっています。そうすると、
被害金額が八千七百万円。大体三分の一、つまり三分の一政策、三分の一政治ということになるわけです。これで実態が救われるかどうか。全滅した一もう桑やそういうものはたいへんなことなんですね、全く一年間だめなんです。もっとも蚕の桑のごときは、いまどんどん
霜害で枯れたやつは切っています。その
あとから芽をふき出させて、これは夏蚕なり秋蚕に間に合わせる、こういうことになるわけですけれ
ども、しかしその間の生活資金をどうつないでいくか、このことからしてたいへんです。それから、これをどういうふうにして復興するかということになると、たいへんな問題です。そういう問題をかかえているんですよ。そういう問題をかかえておるというときに、皆さん御承知のように、いま農家は非常に苦しい。最近の農家の
状態というものは、ここで私がくどく申し上げる必要はないと思うんです。もうとにかく自由化、それから農作物の買いたたき、農業構造改善
事業、こういうものの負担、そうしていま、御承知のように、六人に一人は出なければならないという出かせぎ、これでまかなっているというのが実態で、ことに
東北のような低開発
地帯においては、非常にこれはたいへんなんです。そこにこの天災が起こっているんだということを
考えてみなければなりません。そうすると、まず平均五、六十万円の収入の道は閉ざされてくる。これは全体の農家の相当の収入の部分を占めている。こういう生活実態の
調査というものをはっきりして、その上に立って
対策というものを私は具体的に講じられなければならない、こういうふうに思いますが、これは総務剛
長官にお伺いしますが、こういう問題についてこの際、出席されなかったというんですが、ですから私は、総務長行が出、そうしてもっと責任者が出なければ、当
委員会の国策論議はだめなんで、ここは陳情請願のところじゃありません。ここは国策を論議すべき立場のところなんです。そうでなければ、
災害特別
委員会の権威を高めることにはならぬ。そういう点から、私
どもはいつでももっと責任のある大臣たもの出席を求めておるのに、残念ながらここではそういう形になつていない。これがやはり当
委員会の一つのいま持っている弱点になるのであります。これは
委員長を前にしてはなはだ申しわけないけれ
ども、私はそういうふうに
考える。いまのような問題、いかがですか、これはどういうふうにお
考えになるか、これに対してどういう
対策を持っていられるか、お聞きしたい。