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1964-03-06 第46回国会 参議院 災害対策特別委員会 第5号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
三十九年三月六日(金曜日) 午前十時二十二分開会
—————————————
委員
の異動 二月二十五日 辞任
補欠選任
米田
正文
君
江藤
智君
—————————————
出席者
は左のとおり。
委員長
小平
芳平
君 理事
稲浦
鹿藏
君 藤野 繁雄君 村尾 重雄君
委員
江藤
智君 久保 勘一君 小柳
牧衞
君 田中 啓一君 林田 正治君 森 八三一君 森部
隆輔君
渡辺
勘吉
君 岩間 正男君
政府委員
農林政務次官
松野
孝一
君
農林大臣官房長
中西 一郎君
事務局側
常任委員会専門
員 中島 博君
—————————————
本日の会議に付した案件 ○
派遣委員
の
報告
○
災害対策樹立
に関する
調査
(
東京湾等
の
ノリ
の
被害
に関する 件)
—————————————
小平芳平
1
○
委員長
(
小平芳平
君) ただいまから
災害対策特別委員会
を開会いたします。
委員
の変更について御
報告
いたします。 去る二月二十五日、
米田正文
君が
委員
を辞任され、その
補欠
として
江藤智
君が選任されました。
小平芳平
2
○
委員長
(
小平芳平
君)
派遣委員
の
報告
に関する件を
議題
といたします。 先般当
委員会
が行ないました
東北地方
における
雪害
の
実情調査
のための
委員派遣
について、
派遣委員
から御
報告
願います。
江藤智
君。
江藤智
3
○
江藤智
君 ただいま
議題
となりました
青森
、
岩手
両県にわたる
豪雪被害状況
の
現地調査
につきまして御
報告
申し上げます。 この
調査
には、
小平委員長
、
渡辺委員
及び私の三名が参加し、二月二十六日出発し、
青森
県三沢に
到着
、直ちに
雪害状況
及びその
対策
について県の
説明
を聴取した後、下北半島の
横浜
町、野辺地町を経て
八戸
市に
到着
、そこから
岩手
県の
久慈
市に入り、いわゆる日本のチベットといわれる
地帯
を
ジープ
によって、
久慈
市山根、田野畑村、
岩泉
町、葛巻町を経て
盛岡
市に
到着
し、三日にわたる
日程
を終えたのでありますが、その間、それぞれの
被災地
に立ち寄って
雪害
の模様を
調査
し、
要望
を聴取したのであります。
盛岡
市に
到着
する直前、われわれがまだ
ジープ
にあったとき、
県議会
においては
豪雪災害
の
救済対策
についての
政府
に対する
意見書
が決議され、議長より県庁に
到着
と同時に手渡されました。 その
内容
のおもなものは、今回の
豪雪
に際しての
応急対策並び
に当然
懸念
される
融雪期
の
災害復旧
、産業の
復興
のため
政府
並びに
国会
の特別の援助を得なければ
救済
を期しがたいとして、 (一)
豪雪地帯対策基本計画
を早急に策定されるとともに、その
早期実施
をはかられたい。 (二)
被災農林業者
に
天災融資法
の
適用
が受けられるよう特段の
措置
を講ぜられたい。 (三)
豪雪災害
による
災害復旧費
及び
災害応急費
の
地方負担額
の
増大
に対して
特別交付税
による
財源措置
を講ぜられたい。 四
積寒道路法
による
積雪特別地域
に全県を
指定
するよう改訂するとともに、
土木関係雪寒事業
に対する
国庫補助
を大幅に
増額
せられたい。というものであります。 われわれは、
現地
において
日程
の許す限り、できるだけ多くの
被害状況
、
応急対策
、
復旧対策等
を
調査
することにつとめ、
被災者
の切実な
要望
を聞き、お見舞いと激励のことばを述べたのでありまして、以下、その概要を申し上げます。 御承知のように、
青森
、
岩手
両県とも、全域が
豪雪地帯
に
指定
され、典型的な雪国でありますが、今回の
雪害
の
特徴
は、
青森
県の東部、南部、
岩手
県の
北部
並びに
北沿岸部
の従来比較的雪の少ない
地方
に集中的に
豪雪
があったことであります。すなわち、一月二十九日以降二月二日、二月七日から十二日にかけて、この
地帯
に激しい風雪があり、二月一日、二日の
降雪量
は、平年における
年間降雪量
に匹敵する量となり、二月九日の
積雪
は
八戸測候所
では開所以来第二位の記録を見たとのことであります。 両県とも、
自衛隊
の出動をも
要請
して、
全力
をあげて、
鉄道
、
道路
の
交通確保
につとめたのであります。現在、懸命の
努力
によって、
主要道路
、
鉄道
の
交通
は
確保
されておりますが、
山間部
では、いまだ
不通
の
個所
も多く残されております。この
地帯
は、わが国でも最も零細で貧困な
山村畑作地帯
の一つでありまして、
昭和
三十六年の
三陸フェーン大火
によって
山腹
が荒廃した
地域
でもあり、他
地域
では想像できないほど
災害
によって深い
打撃
を受けている
地帯
であります。これが今回の
災害
の第二の
特徴
であります。 両県の
被害
は、
融雪
を見なければはっきりした
総額
はわからないのでありますが、県の
調査
したものによると、二月十七日現在において、
青森
県では
被害総額
二十四億七千百五十五万七千円、そのうち、おもなものは、
土木関係
約五億九千万円、
農林関係
五億八千万円、
水産関係
七億五千万円、
除雪
一億六千六百万円であり、
岩手
県は、
被害総額
二十五億一千九百五十二万五千円、そのうち、おもなものは、
融雪交通障害復旧関係
十七億九千五百万円、
林業関係
一億七千八百万円、農地、
農畜産物
約三億一千二百万円、
除雪
約一億三百万円となっております。 以下、
主要項目別
に
被害
の
状況
と
現地
の
要望
について申し上げます。 第一に、
交通関係
について申し上げます。 まず、
鉄道関係
でありますが、この
雪害
中特に
国鉄大湊線
に二、三メートルの
吹きだまり
を生じ、二月十一日早朝から
排雪列車
を運転し、
運行確保
につとめたのでありますが、各所で運行不能となったとのことであります。
陸奥横浜
駅では気動車が立ち往生となり、このため
国鉄除雪要員
及び
地方消防団員
で
旅客
の救助に当たったのでありますが、
作業
は一そう困難となったので、
陸海自衛隊
の
派遣
を
要請
し、
国鉄除雪要員
百八十一名、
消防団地元民
四百四名をはじめ、
自衛隊雪上車
、
ブルドーザー等
、持てる力のすべてを動員して
除雪
に当たり、
上陸用舟艇
によって
旅客
を救出したのであります。 このような
努力
によって
交通
は
確保
されたのでありますが、地元より、
国鉄
の
不通
の
個所
はきまっているのに、
豪雪
に対する設備が不十分であるので、国の
責任
において
整備
されたいとの
要望
がありました。また、
各地
で強く
要望
があったものに、
三陸縦貫鉄道
をすみやかに
実現
されたいというものでありまして、
鉄道
は雪にも強く、これらの
地方
の
豪雪対策
もこれによって比較的容易になるのでありまして、われわれも、その
必要性
を痛感したのであります。
道路
については、
青森
県の
下北地方
、
八戸地方
、
岩手
県の
北部
並びに
北沿岸部地方等
、
各地
に「陸の孤島」が出現し、
県市町村
は、
自衛隊
の協力を得て、
全力
をあげてその
啓開
に
努力
し、
青森
県においては、
除雪機
を十一日から十五日まで延べ三十七台動員し、
岩手
県では、十八トンのアングルドーザー三台をもって一昼夜
作業
を続行してもわずかに四キロメートル
程度
の
進捗状況
であったとのことですが、われわれの歩いた
地域
では、その
努力
の結果、すべて開通していました。 今回の
調査
を通じて感じたことは、
豪雪地帯
における
道路
の働きがいかに大きいかということであります。
酪農家
の
牛乳
の
滞貨
による損害、
学校
の休校、
医療問題等
、すべて
道路
さえ
確保
されていれば
相当
程度
解決できるのであります。しかも、今回の
被害地
は例年比較的雪の少ない
地方
であるため、
積寒道路法
による
積雪指定路線
となっていないところもあるのでありまして、
指定
の
基準
には
積雪
の
程度
と
交通量
があるのでありますが、この
地域
においては、たとえ
基準
に完全に合致しなくても、一
地域
の
住民
にとって
生命線
である場合には当然
指定
を考えるべきであると思います。また、われわれの歩いた県道、
市町村道
は、全く
舗装
がなかったのでありますが、
舗装
があると
除雪
も比較的容易であり、
積雪融雪
による補修・破損という悪循環を断ち切ることができるのであって、このため、
地方団体
のこうむるばく大な出費も少なくなるのであります。
積雪寒冷地帯
においては、他
地域
に先がけてでも、すみやかに
主要道路
は
舗装
すべきであると痛感しました。一方、
除雪
及び
除雪機械
について
県段階
までは
補助
があるのでありますが、
市町村
にも
補助
を行なってほしいとの
要望
は
各地
で聞かれたものであります。 第二に、
民生関係
について申し上げます。
豪雪
による人家のおもな
被害
は、二月十七日現在、死者四名、
重軽傷者
十三名、建物の全半壊三十九棟となっておりますが、雪の中に孤立した部落も多かったので、
自衛隊
の
ヘリコプター
を利用して病人を救出したり、また、
雪上車
で病院に運ぶ途中手おくれでついに死亡された方もあると聞いております。これらの
地域
は、山によってさえぎられ、
交通
の便も悪く、小学生の
通学距離
も五——六キロもあるとのことでありまして、
岩泉
町のごときは、一町の中に
学校
の数が分校を入れると六十以上だとのことであります。
通学
の安全を
確保
する
措置
が必要なのはもちろん、
学校
に宿泊できるようにすることも必要であります。今回の例でもわかるように、
豪雪地帯
には
患者輸送用
の
雪上車
や
ヘリコプター
が必要であり、
電灯線
、
電話線
が寸断された場合のための
アマチュア無線局
を設置する場合には
高率補助
を願いたいとの
要望
もありました。 第三に、
農林水産関係
について申し上げます。 今回の
被災地
の多くは
山村
の
畑作地帯
で、
酪農
を取り入れ、また炭焼きなどで生計を立てているのでありますが、
積雪
の備えの十分でなかったことと、その
規模
が零細であるため、深刻な
打撃
を受けております。
農作物関係
については、
融雪
のおくれることにより、
麦ぐされ
、ビート植えつけのおくれ等が憂慮されておりました。
酪農
については、
集乳路線閉鎖
による
牛乳
の廃棄、落等のため
生産者
の損失が大きく、
濃厚飼料等
の給与が不足し、乳牛の個体が衰弱をしたので、
生産
が回復するまでの間約一カ月、
政府手持ち飼料
を無償または安価に払い下げてほしいとのことであります。
林業関係
については、フェーン
大火
の
被災地
が今回の
豪雪
に見舞われたところが多く、
山腹
の荒廃はひどく、
炭がま
の崩壊、
木炭
の
出荷遅延
による
品質落ち等
によって、
製炭従業者
の生活は現在すでに窮迫しているのであります。これら
農林被害
については、
被害農家
に対する
融資措置
、
治山事業
、
炭がま
の再建、
失業対策事業等
が必要でありますが、特に
天災融資法
の
適用
が他の
施策
の前提となるので、ぜひ
適用
されたいとの
要望
がありました。また、
製炭者共済制度
の
法制化
の
実現
についても、
要望
がありました。
水産関係
については、
出漁日数
の減少、
水揚げ鮮魚
の
滞貨
による
被害
が大きく、
沿岸漁業構造改善事業
の
規模
の拡大と、これに伴う
国庫補助率引き上げ
の
措置
を講じてほしいとのことです。 第四に、
地方財政関係
について申し上げます。
県市町村
は懸命の
努力
をして、
道路
などの
復旧
につとめたのでありますが、
除雪
に要した
費用
はばく大なもので、ただでさえ貧弱な
財政
を圧迫しております。
各地
においては、例外なく、
特別交付税
の
増額
、
地方税
の減収に対する
補てん措置
、
普通交付税基準財政需要額
の
算定
に際し、
積雪寒冷地帯
の
除雪経費
及び
融雪対策
の
増額
、
除雪費
、
除雪施設
に対する
補助等
を強く
要望
していました。 第五に、今回の
災害
と
現行法
の
適用
の問題について申し上げます。
天災融資法
については、その
適用
について両県とも強い
要請
があったのですが、
適用
には「
被害
が著しくかつ
国民経済
に及ぼす
影響
が大であると認めて政令で
指定
するもの」という
基準
があるのでありまして、
災害
の
規模
が小さい場合には
適用
にならないのであります。今回の
災害
のように大
規模
でなくても、
住民
に対してきわめて大きな
打撃
を与えるような場合には、総合的な観点から
対策
を立てることはもちろん、
現行法
の運用にあたっても、特別の考慮をもってこれを
適用
すべきだと思います。
最後
に、雪は終わったとはいえ、
融雪期
に入ると、山くずれ、
なだれ
、
河川
の
はんらん
などの
発生
が必至でありまして、これに対する十分な
予防措置
をとることを強く
政府
に
要望
したいのであります。 今回の
調査
を通じてわれわれの痛感したことは、
地域格差
の是正、
地域開発
が最も緊要な課題として取り上げられている今日、
豪雪地帯対策
はきわめて重要な意義があるのでありまして、すみやかに抜本的、
恒久的施策
を確立することが必要であります。幸い、
豪雪地帯特別措置法
に基づく
豪雪地帯対策基本計画
が二月二十五日
閣議決定
となったのでありまして、今後、この
計画
が十分な
財政的裏づけ
のもとに所期する効果を発揮し得るよう、
政府
に一そうの
努力
を希望して、簡単ではありますが、
報告
を終わります。
小平芳平
4
○
委員長
(
小平芳平
君) ただいまの御
報告
に対し、御
質疑
はございませんか。
渡辺勘吉
5
○
渡辺勘吉
君
青森
、
岩手
、両県を襲った
豪雪被害
は、ただいま
江藤委員
から
現地
をくまなく
調査
された
報告
の中に簡潔に尽きていると思いますが、本
委員会
としては、この
報告
を踏まえて、具体的にこれに対応する
政府
の
施策
をたださなければならぬ
責任
があるわけであります。 それで、特に、これらの
報告
の中で、
政府
にその
施策
を詳しく
お尋ね
をする
機会
は来週金曜日という予定のようでありますから、その際に、まず、
経済企画庁長官
にお
伺い
したいことは、ただいまの
報告
にもありましたように、先月二十五日の
定例閣議
で確定をみました
豪雪地帯対策基本計画
の中で、「
基本計画
の
内容
」として、「あらゆる
雪害対策
の中で最優先的に推進されるべきもの」として取り上げている「
道路交通
の
確保
」、これに対して、まず、今回の
青森
、
岩手地帯
を襲った
豪雪
にいかなる具体的な
計画
を立て、
財政金融
を予定されるか、そういうことを、来週の
災害対策特別委員会
には、
経済企画庁長官
に
お尋ね
をいたしたいわけであります。 それは、特に今度の
豪雪
は非常に重い
べた雪
でありまして、当然現在もすでに
発生
しつつある
なだれ発生対策
であります。このことを
基本計画
には、「
なだれ発生
のおそれのある
箇所
、
」——青森
県では
吹きだまり等
の
被害
が非常に大きいのでありますが、「
吹きだまり
その他の条件により
積雪量
の特に多い
箇所
、
積雪期間
の長い
箇所等
について、重点的に
なだれ防止壁
、
防雪さく
、雪おおい等の
防雪施設
、
流雪溝等
の消
雪施設
の
整備
を図るものとする。」、こういう
基本計画
の
内容
をうたっているわけでありまして、当然、この
計画
に基づいて迅速果敢にこの
措置
が最優先的にとられなければならぬわけでありますから、この
主管庁
である
経済企画庁
では、今回どういう
措置
をおとりになっているかを、具体的に、この
基本計画
に基づいて、納得のいく
説明
を
お願い
いたしたいわけであります。 また、この
基本計画
で、
道路
については次のようにうたっております。「
融雪等
による
路盤
の破壊を防止するため、必要に応じ
路盤改良
を行ない、
排水施設
の
整備
を図るものとする。」、これも、当然、
融雪
によって
河川
の
はんらん等
が予想される目睫に迫った
事態
でありますので、これも直ちに「
基本計画
の
内容
」に基づいていかなる
措置
をおとりになろうとしているのか、その具体的な
内容
を
経済企画庁長官
に
お尋ね
をいたしたいのであります。 それから今度は
青森
、
岩手
両県を通じて、それぞれ二十数億の巨額に達しているのでありますが、その中で、
被害金額
の最も大きいのは
道路関係
の
被害
であります。したがって、
建設大臣
に対しては、
積雪寒冷特別地域
における
道路交通
の
確保
に関する
特別措置法
による
積雪特別地域
に
青森
、
岩手
両県ともこれを
指定
するという
措置
がまず講ぜられませんければ、今回の
豪雪対策
の基本的な姿勢にはならぬわけであります。くどく申し上げる必要はないわけでありますが、両県とも全県が
寒冷特別地域
になっておりますけれども、
積雪指定
の
対象
になっていないところに対する
豪雪
の
被害
があるわけでありますから、この際、
積雪
についての
道路
の
指定
ということがありませんければ、抜本的な今回の
災害施策
は推進できない
懸念
が多分にあるわけでありますので、この点に関する
建設大臣
の、
措置
をおとりになるであろうことについて明確なる御
答弁
を
お願い
をいたしたいわけであります。 そのほか、
建設大臣
にお
伺い
をいたしたい点が二、三ありますが、要約をいたしますと、その点が、
先ほど報告
の中にもお取り上げがありました
県議会
の
意見書等
にも大きな柱として出ておることでありますので、これに対する
建設大臣
の前向きの
答弁
を
お願い
をいたしたい。 それから
財政関係
の問題でありますが、これは、
特別交付税
と
普通交付税
の二つの問題があるわけであります。
前回
の
委員会
では、
柴田財政局長
からやや具体的な
答弁
はありましたけれども、問題は、たとえば
普通交付税
の問題にいたしましても、
基準財政需要額
については三十八年から
単位費用
の
改定
を行なわれたのでありますけれども、きわめてこの
改定
は
実態
に即さない不十分なものであります。したがって、
積寒補正率
の
算定基準
を再検討して、今回の
豪雪
に問に合うようなそれらの
計数整理
をして、
普通交付税基準財政需要額
の
算定
に、これらの
積雪寒冷地掛
における
除雪経費
とか、
融雪対策
の
経費
が十分まかなわれるような
積寒補正率
を
計数検討
を終了し、次の
委員会
には、それが
青森
、
岩手
に対して具体的にどれだけの
普通交付税
の
交付
ができるのか、その
金額
の具体的な
内容
の明示を願いたいのであります。また、
特別交付税
につきましても、これは
現地
では非常に熾烈な
要請
のある共通問題でありますけれども、一応
普通交付税
でこれらの
費用
がまかなわれておる部分があるのであります。そのために、ややもすれば
現地
で期待しておる
特別交付税
の額が少なきに失する
懸念
がありますので、
実態
を
十分調査
をしました本院の
意思
を尊重して、
特別交付税
によっても今回の
豪雪災害
による
災害復旧費
とか、
災害応急費
の
地方負担額
の
増大
に対応する
特別交付税
の
財源措置
を積極的に講ずるその具体的な
内容
が那辺にあるかを、
自治大臣
から、次回の
委員会
で御
答弁
を願いたいのであります。 なお、
厚生関係
の問題でありますが、国立あるいは
公共施設
において、今回の
豪雪
に伴ういろいろな諸
経費
が出ておるわけであります。その中で、特に昨年の七月十二日に、法第百三十七号で、
豪雪
に際して
地方公共団体
が行なう
公共
の
施設
の
除雪事業
に要する
費用
の
補助
に関する
特別措置法
が施行されておるわけであります。したがって、この昨年の七月に施行された百三十七号を今回の
豪雪
に
適用
して、
地方公共団体
の今回の
豪雪
に要した
除雪費用
その他の
費用
について、
政府
では
補助
を
特別措置法
の
発動
によって
交付
する必要が、この法律のたてまえから当然あると思うのでありますが、それを、
厚生関係
の立場から、
厚生大臣
からもお答えを願いたいわけであります。 これらは、また、
財政担当
の大蔵省にも
至大
な
関係
があるわけでありますから、
道路
の問題、
地方交付税
の問題、今回の
地方公共団体
あるいは国の
施設
の
豪雪
による
費用
に対する
特別措置
の
問題等
を踏まえて、
大蔵大臣
の総括的な、個々具体的な問題に対する御回答を
お願い
いたしたいわけであります。 それから
最後
に、
農林関係
でありますが、これはただいまの
報告
にも触れられましたように、
天災融資法
の
対象
、これは、従来のとりきたった
経過
から見れば、容易にこれを
対象
にすることは至難な
経過
に置かれておるようでありますけれども、しかし、その
豪雪
を受けた
地帯
の
実情
から見れば、まさにこの
被害
が
国民経済
に及ぼす
影響
も
至大
な状態に置かれておるわけでありますので、
天災融資法
の
発動
によって、
豪雪被害
というものを公的に認知をして、また、関連する諸
施策
を進めていく上からいっても、
天災融資法
の
発動
は、これはぜひとも
実現
をしてもらわなければならないということを
中心
として、
主管大臣
である
赤城農林大臣
に、次回の
委員会
までに、それらの
措置
に対する閣内の
意思
の統一の上に、明確なる
政府
の
措置
をお
伺い
いたしたいわけであります。特に今回の
被害地帯
は、
岩手
におきましては
山間畑作地帯
に限定されておりますので、
農林関係
の中でも、特に
山村
の問題として、
施策
は、さらにきめこまかな
施策
を講じなければ、これらの
被害農家
の立ち上がりが期せられないわけでありますので、こまかないろいろな問題については、すでに
県当局
からも
政府
に
要請
があったことでありましょうから、私は、先ほどの
江藤委員
の
報告
と重複を避けて、それらの個々具体的な問題の指摘はいたしませんが、いずれ、それらの具体的な
炭がま
なり、あるいは
木炭倉庫
なりの壊滅による
打撃
というものは、その
被災者
の
施設
にとっては、
天災融資法
でいうところの百分の五十以上の
被害
が多く一般的に起きておるわけでありますので、それらに対する
復旧
のための
高率補助
の
措置
というようなものを
中心
として、
被災者
に
復旧用
の用材の廉価な払い下げなり、あるいは
製炭用原木
の払い下げなり、それらの
措置
を緊急に講じてもらわなければならない問題を、一体どういうふうにその後
措置
をされておるか等にもわたって、
農林大臣
の御
答弁
を
お願い
いたしたいわけであります。 なお、税金問題につきましても、今次の
豪雪被害地域住民
の
所得税
の減免ということが、きわめて緊急の
事態
にありますので、これらについては、また
大蔵大臣
からお
伺い
をいたし、
政府
、
国会
としては、これらの
豪雪
に、あらゆる機能を発揮して対処をして、これらの最も恵まれない
地帯
に対する今後の
自力復興
以上の
施策
を講じなければ、いかんともしがたい点の
措置
を講じて善処をすべきであるということで、次回には、いま出席しておる
政府委員
からそれぞれの
主管大臣
に連絡をして、いま申し上げた点を
中心
に、
地域
の
要請
がことごとく
政府
の
施策
の中に生かされる
内容
の
質疑
を通じて明らかになることを、この
機会
に
十分そしゃく
をした上で、次回の
委員会
を有意義なものとして持たしていただきたいという希望を申し上げて、私の
意見
を終わらしていただきます。
小平芳平
6
○
委員長
(
小平芳平
君) ほかに御発言もなければ、
派遣委員
の
報告
は、これをもって終了いたします。
—————————————
小平芳平
7
○
委員長
(
小平芳平
君) 次に、
東京湾等
の
ノリ
の
被害
に関する件を
議題
といたします。 まず、
農林政務次官
から、その後の
経過
について御
報告
願います。
松野農林政務次官
。
松野孝一
8
○
政府委員
(
松野孝一
君)
前回
の本
委員会
におきまして御質問があったのでありますが、
ノリ
の
養殖災害
に対する
天災融資法
の
適用
について、その後どういうふうな
経過
をたどっておるかということを具体的に
説明
せよというお話であったのであります。そこで、この
ノリ
の
養殖災害
に関しましては
天災融資法
を
適用
するかどうかという問題も前
委員会
であったのでございますけれども、これは、
関係各省
と話し合いをしまして、
天災融資法
を
適用
するということについては決定いたしておる次第であります。 それから、
前回
の
委員会
までの、二月の上旬ごろまでに
報告
のあった
ノリ
の
養殖災害
のはなはだしかったところは、
青森
と
岩手
、宮城、福島、千葉、神奈川、愛知、三重の八県であったのでありまするが、その後、引き続きまして、岡山、それから山口、熊本の三県からも、自分のほうに同様の
被害
があるという
報告
がございましたので、そのことが、こちらも調べた結果判明いたしましたので、これを
対象県
に加えることにいたした次第であります。 それから、この
天災融資法
を
発動
するにつきましても、いわゆる
特別被害地域
というのがあります。金利三分五厘を
適用
されるのを適当とする
地域
、
被害
の激甚なる
地域
は
相当数
にのぼっておるのでありますが、これは各
県別
に確定する必要がありますので、目下その
作業
をやっておるところでございます。 以上によりまして準備をいま急いでおるのでありますが、整い次第、三月の二十日前後を目途として
天災融資法
の
発動
をすることにいたしたいと、こういうふうに考えております。 なお、
天災融資法発動
までに
相当
の
期間
を
経過
しておりまして、
前回
の
委員会
においても、その点について御
質疑
がございましたのでありますが、私のほうといたしましては、
天災融資法発動
までの
措置
として、とりあえず必要とする
経費
、経営資金等の融資の円滑化を期するために、二月の十八日付をもって、事務次官通達をもって、各
関係
金融機関に対して、つなぎ資金の融通について特段の配慮方を
要請
し、農林中金なり信漁連等は、すでにその融通を行なっておるような
状況
であります。 以上です。
小平芳平
9
○
委員長
(
小平芳平
君) 本件に関する
質疑
は、これを後日に譲ることといたします。 本日は、これにて散会いたします。 午前十一時一分散会