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参考人(神崎丈二君)
昭和三十六
事業年度首都高速道路公団の
決算の
概要につきまして御
説明申し上げます。
収入
予算の総額は二百三十九億四午八百万円でありますが、これに対し、収入決定済み額は百九十六億三千九百万円で、
予算額に対しては四十三億八百万円の減となっております。収入決定済み額の内訳は、
業務収入五十七億六千百万円、
政府等
出資金受け入れ十億円、交付金受け入れ二十七億二千四百万円、首都高速
道路債券収入九十八億七千五百万円、
業務外収入二億七千八百万円でありまして、おもな減少項目は、首都高速
道路債券収入三十一億二千四百万円及び受託
業務収入十三億二千二百万円であり、これは次に申し述べます
事業の
進捗状況との関連におきまして資金の調達を次
年度へ繰り延べしたこと等によるものであります。
次に、支出
予算総額は二百三十九億四千八百万円でありまして、前
事業年度からの繰り越し額を加えますと、支出
予算現額は二百七十四億五千六百万円となり、これに対する支出決定済み額は二百十三億九千五百万円であります。
右の
うち、
建設費について申し述べますと、
高速
道路の
建設につきましては、前
年度に引き続きオリンピックまでに完成することを要請されておる路線、なかんずく一号線(中央区日本橋本町三丁目から太田区羽田旭町までの
区間)及び四号線(千代田区大手町二丁目から
渋谷区代々木新町まで及び中央区本石町一丁目から中央区小網町一丁目までの
区間)の
建設に主力を置き
事業を進めてまいりましたが、
予算現額百四十七億九千八百万円に対しまして、支出決定済み額は百十八億九千五百万円となり、差額二十九億三百万円が生じました。
その差額が生じましたおもな原因は、一号線関係において東京湾の漁業補償問題が進展せず、またその他の路線におきましても市街地等の特殊事情のため
用地買収が予想以上に困難をきわめ、これがため
工事の発注が遅延したこと等によるものであります。
次に、駐車場の
建設につきましては、前
年度に引き続き汐留、江戸橋両駐車場の
建設を進めるとともに、新たに本町駐車場の
建設に着手いたしまして、
予算現額十六億八千八百万円に対し、支出決定済額は、十四億三千百万円となっております。
また次に、高速
道路の
建設工事を
施行する上において密接な関連を有する都市
計画街路で東京都から委託を受け
施行するいわゆる関連街路の
建設につきましては、
予算現額六十九億九千七百万円に対しまして、支出決定済み額は五十一億八千百万円となり、差額十八億一千六百万円が生じました。
その差額が生じました理由は、
用地交渉に予想以上の時日を要したこと等によるものであります。
次に、同
事業年度末における資産、負債等の内容につきまして御
説明いたします。
資産総額は、二百六十三億円でありますが、その
うち事業資産は、
昭和三十四年に着工し、
昭和三十七年一月に供用開始をいたしました汐留駐車場の十一億一千三百万円であります。
なお、
事業資産
建設仮
勘定は、
道路建設仮
勘定百九十億六千二百万円及び駐車場
建設仮
勘定十億六千六百万円でありますが、
道路建設仮
勘定の内容は、一号線が八十八億五千七百万円、四号線が五十六億二千八百万円、その他の路線が四十五億七千七百万円で、同
事業年度中の増加額は百三十七億三千五百万円であります。この増加額の構成は、
工事費六二%、
用地費及び補償費一七%、その他二一%となっております。
一方、駐車場
建設仮
勘定の内容は、江戸橋駐車場七億四千五百万円と、本町駐車場三億二千万円であります。
次に、負債総額は二百二十三億三千三百万円でありますが、その
うち首都高速
道路債券は百三十六億円でありまして、同
事業年度に発行した額は、右の
うち政府引き受け債四十億円、公募債五十九億円、
合計九十九億円であります。
建設助成引き当て金は五十二億二千二百万円でありますが、これは高速
道路の
建設に要する経費の
補助として東京都から受けました交付金であります。
なお、資本金は、
政府出資二十億円、東京都
出資二十億円、
合計四十億円であります。
最後に、同
事業年度の損益につきまして申し上げます。
収益
合計二億二千五百万円に対し、費用
合計は二億五千七百万円でありまして、差し引き当期損失は三千二百万円となります。
この損失は、汐留駐車場の供用開始に伴ない
発生したもので、供用開始当時におきましては、何分にも当駐車場の利用車両が少ないのに反し、金利
負担が多かったことに起因するものであります。したがいまして、償還
計画におきましても、開設初期は赤字を予想しなければならないと存ずるものであります。
なお、その後は利用車両も逐次増加しております。
以上をもちまして、
決算の
概要につきましての
説明を終わります。よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。