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大谷藤之助君 まあ、私
どもも、専門からいくと、そう言われるほど差のあるものじゃないのだという話も実は聞くわけでありますけれ
ども、私はまだF105の発着や、そういう急降下を聞いたことがございませんから、どうとも言えませんが、その辺ではかなり誤解もあるのじゃないかと思われる節もあるようでありますが、まあ、そういう点については、いずれは次の機会もあることでありますから、よくひとつ必要な方からお話なり理解のいくようにしていただきたいと思います。
それからもう一点、両長官、
科学技術庁長官のほうにお尋ねしたいと思いますが、いま原子力燃料公社の原さんからお話がありましたが、これは射撃場返還の問題じゃありませんが、
あすこで
原子燃料公社の施設を増築されている。やがて平和利用で、いろいろな付帯的な研究施設もまだまだ出てくるのだろうと思われますが、ちょうど、あの射撃場の一番北のほうは、まるでツルの首が原研の用地の中に入ってくるようなかっこうになっている。まあ、あの辺は何万坪あるか知りませんけれ
ども、あのツルの首のようになっておる北のほうの用地のあたりは、これはいまの原子力燃料公社の施設に直接隣合わせている。しかも、海岸べりからずっと入ったところです。そういう点は、やはり用地の整理も、これは返還の問題よりも手軽く話はできる問題だと思いますし、見た上でも、感じの上でも、地元の皆さんから、原研側から見た感じでは、その点はなおさら不安感なり、何がしか割り切れないものが浮かぶわけでありまして、そういう用地の整理あたりもこの際ひとつ検討していただいたら、かように考えておるわけでありますけれ
ども、これは現地をごらんにならなければ御返答もむずかしいかと思いますが、そういう点御
要望だけ申し上げておきたいと思います。
それからも、もう一点、実は、この射爆場の代替地の問題が三十六年末に具体的に
委員会でも取り上げられて、レールに乗ってまいったわけでありますが、いわば私も責任者の一人で、当時政務次官もいたして
おりました。正式に、とにもかくにも、あの年度末ようやく問題として取り上げられて、その後
科学技術庁の長官にも、また防衛庁の長官も非常な御努力をいただいて、御苦心をいただいておることも、私
ども内輪に
おりまして、よく承知いたして
おります。幸い、三年たって、これが御蔵島と、ますます外へ出てもよかろうかというような段階で、あれが外へ出たと思いますけれ
ども、この御蔵島が三年目に浮び上がって、何とかかっこうがつきそうだと思っているやさきに、かようなことになってまいりました。率直な現地の人の声を聞きますというと、なかなか三年間も待っておる間は、かなり地元の人としては長い。候補が数カ所あるそうだけれ
ども、
一つの御藏島が出てきて、ものになりそうだという段階までこれがずっと伸びてきて、これはだめだ。今度は、あと三カ所ぐらい腹案はあるけれ
ども、まだその
うちに
一つぐらい出るだろう。これも一年ぐらいかかるのじゃないか。これもだめだから、
一つの
土地で一年間、だんだんこれは
一つずつ、ちょ
うちんつけては引き延ばしているようなことに大谷さん考えているのじゃないですか
——いやそんなばかなことはないのだ、そうとられることはこれは少し誤解が過ぎる
——まあ率直に言えば、そういうお
気持ちもあるわけでございますから、そういう点は十分お含みの点でありますけれ
ども、ひとつ善処していただきたいと思います。
それから、もう
一つは、これは知らぬ方は別ですけれ
ども、一応知っている方は、横田の部隊が中心になって、そうしてあそこの射爆場を使うということになれば、その代替地の範囲というものは、これは小野長官の本庁の話を聞くまでもなく、この候補地の選定ということは相当限られた範囲であるわけです。したがって、関東一円なら関東一円にまたがって、これが三年も四年もかからなければその
調査が完了しないということは、どうも了承しかねるわけでございます。全国にわたって、どこでも、もう一カ所この射爆場をふやすということなら、これはなかなか相当な日数もかかりますが、関東一円を見ましても、いまどこでも
——茨城県は、これは南北どこを見ても適地はないわけでございます。千葉県を見ますれば、これも、九十九里浜も、なかなか話し合ってもむずかしい。神奈川県は、御存じのと
おり、これはどこにもない。東京湾しかり。残るのは伊豆七島の周辺ぐらいしかない。こういうぐらいのことは、しろうとでもおおよそ判断できやせぬかと思います。まあ、その辺はいろいろ御検討もあるかと思いますけれ
ども、必ずしも適地がないのじゃないというふうにもしろうと目にも考えられる節もあるようでございますし、ミサイルの射場その他でいろいろ御苦労せられたわけでありますけれ
ども、そういう点で、代替地をさがすまで、これが
日本全国さがして、どこへ行くかわからぬ、雲をつかむようなことで、何年かかるかわからぬというような話では、私
どもしろうとは、そうじゃあるまい、こう考えておるわけでありますけれ
ども、その辺、防衛庁の長官のお
気持ちをひとつお聞かせ願いたいと思います。