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1964-03-25 第46回国会 参議院 科学技術振興対策特別委員会 第4号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十九年三月二十五日(水曜日)    午後二時五十二分開会   —————————————   委員異動 三月四日  辞任       補欠選任   高瀬荘太郎君   椿  繁夫君   —————————————  出席者は左のとおり。    委員長     向井 長年君    理事            大谷藤之助君            小林  武君    委員            上原 正吉君            江藤  智君            源田  実君            白井  勇君            平島 敏夫君            山本  杉君            横山 フク君            野上  元君            浅井  亨君   政府委員    科学技術政務次    官       鹿島 俊雄君    科学技術庁長官    官房長     江上 龍彦君    科学技術庁振興    局長      杠  文吉君   事務局側    常任委員会専門    員       工楽 英司君    常任委員会専門    員       小田橋貞寿君   参考人    日本科学技術情    報センター理事    長       丹羽保次郎君    日本科学技術情    報センター常務    理事      三輪 大作君   —————————————   本日の会議に付した案件 ○参考人出席要求に関する件 ○日本科学技術情報センター法の一部  を改正する法律案内閣提出、衆議  院送付)   —————————————
  2. 向井長年

    委員長向井長年君) ただいまから科学技術振興対策特別委員会を開会いたします。  委員異動について御報告いたします。  去る四日高瀬荘太郎君が辞任され、その補欠として椿繁夫君か選任されました。   —————————————
  3. 向井長年

    委員長向井長年君) 初めに参考人出席要求に関する件についておはかりいたします。  日本科学技術情報センター法の一部を改正する法律案の審査のため、参考人出席を求めて、その意見を聴取することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 向井長年

    委員長向井長年君) 御異議ないと認めます。  なお、その日時及び人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 向井長年

    委員長向井長年君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。   —————————————
  6. 向井長年

    委員長向井長年君) 次に、日本科学技術情報センター法の一部を改正する法律案を議題といたします。本件は、すでに提案理由説明聴取を終わっておりますので、これより、質疑を行ないます。御質疑のおありの方は順次発言を願います。
  7. 小林武

    小林武君 科学技術情報センター情報活動については、それぞれ関係の方々の努力をいただいていると、まあこのように考えるわけでありますが、申し上げるまでもなく情報活動重要性は、これは研究活動、生産ばかりでなく、教育の面から考えましてもきわめて重要な問題であるわけでありますが、特にいままでの科学技術情報センター活動を顧みまして、主要な国々情報活動と比較いたしまして、どんな点が一体劣っているのか、あるいはそれに大体追いつくだけの実績をあげているのかということは、これはまあわれわれにとって重要な問題だと思うわけでありますが、そういう意味で、世界の主要な国々における科学技術情報活動というもので、特に日本にとって参考になるといいますか、先進的な役割りを果たしてくれるというようなものがありましたら、ひとつその点について御説明をいただきたい。
  8. 杠文吉

    政府委員杠文吉君) ただいまの御質問に対してお答え申し上げます。日本科学技術情報センターは、御存じのとおり設立されてから日なお浅うございますので、御期待に沿うような十分な活動はいたしかねておるわけでございます。世界各国状況でございますが、これはおもなるところを申し上げますと、ソ連邦におきましては、御承知のとおりの国柄でございますから、非常に集中的に情報管理をいたしております。情報研究所というようなものを国営で持っておりまして、従業員の総数も約二千二百人からございます。それに抄録協力者の数が約二万人ございますし、収集いたしております雑誌の数も国外雑誌が一万五千種、国内雑誌におきましては三千種、処理論文件数年間九十万件というようなことに相なっておりまして、非常に活発な活動をいたしております。  フランスにおきましては、同じく国営科学情報センターというものを持っておりまして、その規模従業員の数は約七百人でございます。収集いたしております雑誌の数が一万種、処理しております論文の数が年間約三十万件というような状況に相なっております。  またアメリカにおきましては、情報機関としてこれはむしろ多少いまのソ連フランス等に比べましては立ちおくれの感があるように考えます。と申しますのは、非常に集中的な管理が最近になって始められておりまして、それまでは非常に分散いたしておりまして、例の図書館活動というものにおいて、ただいま情報センターがやっておるような情報活動もやっておりました。しかし、その図書館活動だけではうまくいかないというようなことから、最近になりまして科学財団、すなわちNSFと略称しておりますが、そのNSFにおきまして横の連絡調整をはかって大いに情報活動を活発ならしめようとしておるわけでございます。ここでは、主としては、いま申し上げましたように図書館活動、それからまた学会活動というものが主となっております。そこで先ほど申しましたように、それを総括してNSFが当たるということになっておりますので、先ほど来あげましたような従業員数何名の集中機関というような形には、いまのところ相なっておりません。  それから次には英国でございますが、英国におきましてはDSIRというものでございますが、これは科学技術産業研究庁とでも申しましょうか、そういう政府機関がございますが、そこにおきましてこの情報活動を統括しようというような考え方でいま進んでおりまして、一九六二年におきましてはナショナル・レンディング・ライブラリー・フォア・サイエンス・アンド・テクノロジーというものを設立いたしまして、抄録になるところの雑誌を各分野について集めて、貸し出し、あるいは複写等をやっておる。またレファレンス・ライブラリーというものも設立計画をいたしておる、これは、すべていま申しましたDSIRというものが中心になってやるというふうになっておるというのが現状でございますが、わが国としましては、できれば情報センターセンターと名づけているように、中心機関として非常に強力に情報活動するというものになしたい。したがいまして、ソ連のようなお国柄上すべてを統活するということにはいかないかもわかりませんが、フランスやり方模範としていったらいいのではなかろうか、アメリカにつきましては、なお時日をかさないと、NSF活動がまだ十分ではないだろうと思いますので、ただいまのところ模範とするならばフランスあたり情報活動を目標にしたらいいのではないかというふうに考えているわけでございます。
  9. 小林武

    小林武君 フランス模範にするというのは、結局統括上の問題だけですか。情報活動において統括するという問題だけなのか、それとも、何かそのほかに特にわれわれの学ばなければならないというようなことがあるからなんでありますか。
  10. 杠文吉

    政府委員杠文吉君) 御指摘のとおりに、やはりこれは国営でやっておりまして、統括しているという点を学んだらいいのではなかろうか。特にそのほかに情報収集のしかたあるいは提供しかた等におきまして、特別に模範とするようなやり方はないだろうというふうに考えております。
  11. 小林武

    小林武君 なおこの際、国際的な協力の問題はどうなっておるかということをお尋ねいたしたいわけです。「業務概要」というのが科学技術情報センターから出ておりますけれども、その中の九ページに書かれております「協力関係」という項を見ますというと、FIDに加入しているというようなことや、あるいは文書によって連絡を持っているというようなこと、あるいはいろいろな国際会議出席しているというようなことを書いてあるのでありますけれども、もっと内容的に、協力関係というのはどういう協力関係を具体的にしておるかというようなことについて御説明を願いたいわけです。
  12. 三輪大作

    参考人三輪大作君) 情報センターが国際的な協力態勢をとっておる具体的な問題について申し上げますと、FIDというのは、これは国際的な情報活動をやっておる団体でございまして、ここでいろいろな分類法とかあるいは抄録やり方とか、こういうものの国際的なスタンダードをつくるというような根本問題、あるいは各国でばらばらでは困るような問題をここで扱っておるわけでありますので、われわれのほうは、そこにアソシエーション・メンバーとして加入しておりまして、毎年一回開かれる大会出席いたしまして、日本としてはこうありたいという意見を出しまして、その問題について検討させるというこの、機械化の問題その他の問題についてもやりますが、最近、一九六七年に東京でこのFID大会をやることの要求がありまして、決定いたしております。それから、これはこのFIDという団体の問題ですけれども、各国との関係は、アメリカのシカゴに、やはりこういう情報活動をやっておりますジョンクレラー・ライブラリーというがございますが、そことは緊密な連絡をとりまして、日本ではわからない文献あるいは調査は、そこに依頼してやってもらうということ、それからイギリス、ドイツ、オランダその他の国々情報活動をやっておりまするわれわれのような機関とも絶えず連絡いたしまして、こちらでわからないことはそちらで調べてもらう。向こうでわからない問題はわれわれのほうで調べて差し上げるというような申し合いをしております。  以上でございます。
  13. 小林武

    小林武君 そうすると、国際的な協力関係というのはFIDを通してだけ行なわれているものなんですか。たとえば、先ほどいろいろ出ましたフランス情報活動がある程度われわれの模範になるのではないかというようなお話、あるいはソ連の問題、アメリカイギリス問題等、そういう主要国における情報活動が、少なくとも日本にいろいろ教える点があるということになれば、そういうものと直接の協力的な関係というものは、保たれないわけでありますか。
  14. 三輪大作

    参考人三輪大作君) FIDを通さないで直接それぞれの国々機関と連繋をとっているわけであります。
  15. 小林武

    小林武君 それも国際協力関係の中に入るわけですね。
  16. 三輪大作

    参考人三輪大作君) はい。
  17. 小林武

    小林武君 その場合の国際協力関係というのは、どういうことになりますか、各国との間に。
  18. 三輪大作

    参考人三輪大作君) たとえば東南アジアの問題を申しますと、韓国から韓国情報センターをつくるということで、去年一カ月余りわれわれのほうのセンターに参りまして、いろいろ機構の問題あるいは収集計画ということを勉強に来ておりますし、その他の国々でも日本に来てそういう勉強をしたいというような、人材養成の問題をお互いに交流する、あるいは資料の交換をするというようなことをやっております。
  19. 小林武

    小林武君 次に、日本科学技術情報センターが現在情報活動ではどういう点に力を入れてやっているのかということをまずお尋ねしたいわけです。
  20. 三輪大作

    参考人三輪大作君) 情報センター事業といたしましては二つありまして、第一番は、情報収集整理という業務と、もう一つはそれを提供いたしまする情報提供業務と二つに分けてございます。  収集整理のほうは、外国雑誌を現在四十四カ国から約四千種取りまして、取った雑誌を整理いたすわけですが、その雑誌の中の論文、あるいは新技術とか解説とかいうような重要なものを日本語抄録に直しまして、文献速報という速報を月二回各分野について出しております。  それから特許関係特許資料英米、西ドイツ三カ国について化学関係特許公報から、日本語で題目を毎週速報にして出しております。それを特許速報と言っておりますが、そういう収集と、収集したものを速報として流す仕事をやっておりますが、それだけでは困りますので、それにつけ加えまして複写翻訳調査という業務を行なっております。複写と申しますのは、文献速報を見まして、原典を見ないと研究者参考になりませんので、必要なものは、原典をうちにたのめばすぐに複写をして差しあげるという複写業務と、またソビエト物とかあるいは特殊外国語については、なかなか日本人に読めませんので、そういう翻訳もいたしております。なお、いろいろな新技術だとか、あるいは特許関係調査依頼してまいりますので、そういう依頼調査も受けてやっております。  以上、簡単ですけれども、概略の活動を申し上げました。
  21. 小林武

    小林武君 すると、現在の活動分野というのは、大体科学技術情報センター考えられておったものの全分野にわたってやられていることになりますか。それとも、今後まだこの点だけではだめだから、もっと拡張しなければならないとか、広い範囲にわたって行なわれなければならないとかいう問題があるものなんですか、どうですか。それについてお尋ねしたい。
  22. 三輪大作

    参考人三輪大作君) 現在やっておりますのは、理工学部門全般にわたってやっておりまするが、まだやっていない分野といたしまして、医学農学はやっておりませんので、これは将来逐次やっていきたいと考えております。もう一つは、国内文献を、ことしの一月から化学のほうをやっております。機械電気その他はまだ手をつけておりませんので、国内文献抄録も、将来引き続いて、理工学部門については全面的にやりたいと考えております。
  23. 小林武

    小林武君 それはどうなんですか、大体今年度から直ちにやられるというものなのか、それともかなり、何といいますか、年次的な計画を立てて、これを実施されようとするのか、それをひとつお尋ねしたいのです。  それともう一つは、ただいまもお話がございましたが、理工学の問題だけにいまは限られておるけれども、医、農学の問題、だんだん範囲を広げていきたいというお話があったのですが、この科学技術というものに対する場合ですね、どうも何か理工学か何かだけが科学技術というもののように考えられるような、そういう傾向が強いような気がするわけです。もっと科学技術といった場合には、大体医学農学というものをやれば、大体科学技術情報センターとしてはよろしいと、こう考えられているんですか。それとも、もっと広くいかなければならないとお考えになっているのですか、どういうものなんでしょう。
  24. 三輪大作

    参考人三輪大作君) 一ぺんにやるかという御質問に対しましては、たとえば国内文献にことしは化学をやりますが、来年は電気機械をやる、再来年は物理をやるというように、逐次やっていきませんと、人員の確保もなかなか充足もできる問題ではございませんので、やはり計画的にやっていきたいというふうに考えております。  それから科学技術振興というものが、理工学だけでよろしいかどうかという点につきましては、もちろん農学医学もこれは並行してやるべきでありますが、ただ、私のほうもできて一年足らずでありまして、なかなか人間を養成していく——そういう特殊の外国語も読めるし、技術もわかる人を確保するということは、非常にむずかしい問題がございまして、これも計画的にやっていきたいと思います。先ほど申し落としましたが、医、農の基本的になります生物は、来年から着手するように、予算のほうもついておりますので、そういう基礎的なものから始めていきまして、実際の農業技術ということは、多少おくれるかもしれませんけれども、そういうことも計画的にやるという考えでございます。
  25. 小林武

    小林武君 大体その点についてはよく理解することができましたが、先ほど国際協力の問題についてお尋ねしたわけでありますけれども、たとえば日本における文部省学術情報室とか、あるいは特許庁資料館といわれるわが国におけるこの関係機関、あるいは国会図書館もそうですけれども、そういうものと間の連絡調整というものは円滑に行なわれているものなのか、どうですか。
  26. 三輪大作

    参考人三輪大作君) 設立のときにも、既存の情報機関とは十分連絡をとってやるようにという御注意もございましたし、また、情報活動というものがそういうネット・ワークを通じないとできません特殊性から、国会図書館文部省特許庁その他学会、あるいは学協会、そういった情報活動をやっておりまするところとは、絶えず緊密な連絡をとっております。たとえば国会図書館との関係を申しますと、国会図書館科学技術雑誌をお買いになる計画を立てるときに委員会がございまして、その委員会委員として情報センター理事長が参画をしております。それからわれわれのほうでこういう雑誌を取るということのリストを国会図書館あるいは文部省に提出しております。特許庁とは、これは定期的に会議を開きまして、特許明細書収集のことについても、あるいは原子力レポートの購入の問題、その他特許庁機械化の問題を考えておりますので、そういう問題についても、われわれでやった経験をお話して参考にしたり、その他特許庁で実際に外国特許抄録を現在やっておりますが、そういう抄録をわれわれのほうでもお手伝いしておるというようなことで、重複を避けつつお互い連絡をとってやっております。
  27. 小林武

    小林武君 そういう協力体制がとられておるということはたいへんけっこうだと思います。ただ、たいへんどうも疑うようで申しわけないのでございますけれども、われわれが一、二、耳にするところによりますというと、いろいろな政府機関とか、あるいはそういうものがあっても、横の連絡というのは案外うまくいっていないということを聞くわけであります。しかし、大体質問してみますと、文部省あたりについて質問してみますというと、たいへんうまくいっているというような答弁が出るわけであります。これは答弁するほうからすればごもっともなあれだと思いますけれども、やはり問題は、国内におけるところの八つなり九つなりのそういう直接の関係のある情報機関と、この日本科学技術情報センターとが緊密な連絡をとらないということになると、私は能率はもう全然あがらないと思うのです。そういう意味では科学技術情報センターの特段のひとつ御努力をお願いしたいと、こう思いまして実は質問したわけでございます。  それで、どうなんでございましょうか。先ほど来、何年かの計画でやりたい、あるいは主要国のいろいろなよい点も見ていて、それについて学ぶところもあるのだけれども、いわゆる金の問題があるというようなお話がございましたのですが、現在、一体そういう点で資本が十分なのかどうかということなんですが、これも一時にふやすということもなかなかできないでしょうけれども、出発当初八千万で発足したわけでありますけれども、現在一体どれくらいになっておって、将来どの程度のものがなければならないというような見通しがございましたら、ひとつ御答弁をお願いしたいわけであります。  それから民間出資、これは初年度で、あとはないというのはどういう理由なのか。ちょっとこの事業概要ですかによりますと、三十二年度民間出資四千万で、あとずっとないことになっておりますが、これはどういう理由によるものですか。
  28. 三輪大作

    参考人三輪大作君) 三十二年に発足いたしまして今日までの——三十九年度の予算も入れまして——政府出資金といたしましては約八億一千万になります。それから政府補助金合計が四億二千九百万になり、合計いたしまして十二億三千九百万程度に相なるわけです。  それから民間出資が一回きりで、あとないというのはどういうことかという、そういう御質問に対しましてお答えいたします。情報センター設立当初におきまして、つくるか、つくらないかという問題が起こりまして、民間といたしましても、これはぜひつくってほしいという要望もございました。その結果、民間としては出資金四千万と寄付金約四千万、合計八千万は出しましょうということになりましてスタートを切ったわけでございます。したがって、民間——その当時、経団連等を相手にしておりましたが、経団連といたしましては、センター設立させるために政府の金だけではなかなかできそうもないので、民間からやはりさし水をしないとできないということで、それならば八千万程度出して、とにかくセンターをつくるように協力いたしましょうということで、一回限りで、その後は出資金並び寄付金はもらっていないという状況かと思います。
  29. 小林武

    小林武君 これは先ほどの、ちょっと金の問題もありますから、急速には、いろいろなことについての計画はあっても、実施できないという意味お話がございましたので、何といいますか、かなり主要国で、たとえばフランスならフランスやり方に追いつくというようなことになれば、一体、現在のほんとうの何といいますか、資本といいますか、財政状況ではだめだということになるわけですが、大体どれくらいあればいいというあれがあるのですか。
  30. 三輪大作

    参考人三輪大作君) 現在、雑誌四千種取って、抄録件数が二十万件近いわけでございますけれども、ソ連ほどまでやらないといたしましても、日本産業に必要な情報提供するということになりますと、将来、どうしても雑誌は少なくとも八千種は取りたい。それから、その中から、抄録する件数は、やはり現在の倍の四十万件くらいは抄録として取り上げたいということになりますと、いまの規模の約倍くらいは拡充しないとやっていけないだろう、金の面から申しますと、やはり事業規模が十億程度にいたさぬと、この程度雑誌はこなぜない。人間も大体倍近くが必要だと思っております。これはおそくも、昭和四十五年ごろまでにはその程度に持っていかなければいかぬだろうというように考えております。
  31. 小林武

    小林武君 昭和三十二年四月二十三日ですか、参議院商工委員会で、科学技術情報センター法に対する附帯決議というのがあるわけでありますが、その中の第二項に、「情報センター業務政府、大企業に偏することなく、いわゆる中小企業に奉仕する格別の注意を払わなければならぬ」ということで、「公益性を尊重するとともに、能率的かつ効果的な運営を期すること。」ということが書かれてありますが、いまのところ、外部からの需要の大きな部門というのは、大体大企業であるわけですか、中小企業利用状況というのはどういうものでしょうか。
  32. 三輪大作

    参考人三輪大作君) 産業界で、中小企業と大企業と分けますと、資本金五千万円以上をわれわれは大企業と一応考えております。大企業が利用する、これは「文献速報」についてのみ申しますと、大体八〇%が大企業で、二〇%程度中小企業が利用しております。ただし、中小企業は、むしろ文献速報のようなものを見るよりも、手近な情報サービス要求しておりまして、常に中小企業として応用のできるもの、金のできるもの、あるいは役立つものの情報をほしいわけでございます。そういう面から申しますと、こういうものを調べてくださいとか、こういう原料についての特質を調べてくれとか、あるいはこういう新技術の性能、方法を調べてほしいというような調査依頼が一番中小企業には役立つと考えるわけでございまして、そういう面から調査のほうを調べてみますと、約五〇%は中小企業からそういう依頼調査がございます。したがいまして、センターといたしては参議院附帯決議にもございますので、中小企業のための情報活動ということについても、設立以来努力して今日に及んでおるわけでございます。
  33. 小林武

    小林武君 新しく建築予定場所の問題ですけれども、その場所については、改正案中の第五条の二には「所在する土地又は建物その他の土地定着物」と書いてあるのですが、その「所在する土地又は建物」といった場合には、土地かあるいは建物かという意味になるのですか。それとも、土地と建物という意味になるのですか。これはどういうことになりますか。
  34. 杠文吉

    政府委員杠文吉君) 御質問の件は、「又は」という表現をしておるので、ただいまのような御疑問があるかと思うのでございますが、この「又は」という用語を使っておりますのは、オアという意味の場合もございますが、別にまた、アンド、オアこれをかねて「又は」と表現している法律の用語例があるようでございます。本件につきましては、アンド、オアという表現例としまして「又は」という用語を使ったわけでございまして、それは、土地と建物というものがそのまま使えるような状況でございましたら、土地と建物とを一体としてそのまま現物出資できるわけでございますが、目下のところ、予定しております土地は、かって防衛庁の行政財産であったところのものでございまして、防空壕があるところでございます。したがいまして、その防空壕がここでいう建物でございますけれども、それは破壊しまして、地ならしをして、その土地に新しく建築物を建てるというような考えでございますが、その建物をそっくり使えるかどうかということは、今後やはり土地評価委員会等が設けられるわけでございます、この法案が通りましたら。その結果、判然することになろうかと思います。そこで、一応、土地または建物の定着物と申しますのは、石垣が多少ございますが、それを定着物といっておりますが、それなどを一応入れてあるわけでございます。
  35. 小林武

    小林武君 そうすると、われわれが言えば、土地及び建物というような意味なんですね。  そこで、この土地の面積は、これ必要がないのですか。改正の案には番地はありますけれども、土地の面積というのは、これは特に入れる必要はないわけですか。われわれ一般のあれだというと、土地だというと、面積が非常に重要視されるわけですけれども、そういう点は心配のないものなのですか。
  36. 杠文吉

    政府委員杠文吉君) その番地には、御案内のとおりに、いろいろの建物あるいは民有地その他もあるわけでございますから、所在を表示する方法が、やはり番地で表示するよりほかにないものでございますから、番地で所在を表示しているわけでございますが、その中の土地は約七百八十二坪ございますが、これは特契いたしておりまして、いまの防衛庁の行政財産を、すでに大蔵省の普通財産として切りかえておりまして、すべて国有地ということに相なっております。しかしながら、その面積をはっきりとここに法律にうたい出すということになりますと、先ほど来申し上げますように、この法律が通りましてから、公平なる第三者といたしまして土地評価委員会というものを設けまして、そこで実測をするという関係もございますので、ただいまお答えしました約七百八十二坪というのは、ただいまのところ台帳面積であって、実測の結果、多少の移動はあるやもしれぬというような関係から入れておらないわけでございます。
  37. 小林武

    小林武君 まあ土地の広さが多少移動するかもしれないということになると、ますますわからないような気持ちがしますけれども、まあそのことはさておいて、昭和四十五年までには、かなりいろいろ仕事の面においてもそれからその他の面についても、規模が大きくなるわけでありますが、今度建築を予定している建物というのは、そういう四十五年度を大体めどにして計画されているわけでありますか。
  38. 杠文吉

    政府委員杠文吉君) お答え申し上げます。  先ほど三輪常務理事からお答え申し上げましたように、四十五年度を一応の目標に情報センター活動をいたしておるわけでございますが、本建物につきましては、三十八年度に一部予算がついておりまして、それは先ほど来申し上げておるように、地ならしをするという予算でございます。しかし、これはこの本法案が通りませんと実行不可能でございますので、おそらくは繰り越すと、いまのところ繰り越しの措置を考えておりますが、四カ年、すなわち昭和四十二年度に完成させるという計画でございます。その昭和四十二年度におきましては約三百名程度の職員の数にしたい。現在は二百三十一名でございますが、先ほど常務が申しました。四十五年度においてはほぼ倍にしたい、これが目標でございますが、その建物が完成する暁には約三百名ちょっとの人が入り得る。そうしてその建物にはなお拡張工事がなし得るようなゆとりのある建築のしかたをしたい。その際には収集雑誌数は約八千種を考えておるわけでございます。
  39. 小林武

    小林武君 最後に一つお尋ねいたしますが、この情報の仕事に携わっている方々の職務内容の関係から、この健康管理上かなり問題があるのだというような話を聞いているわけです。まあ仕事の性質上いろいろ病気をすることも多いというようなことを聞いておるわけでありますが、そういう点についての配慮というようなものは、新しく今度は建築をされるというような場合には、建築上の配慮というようなのはあるのかどうかですね。  それからまた、日ごろの健康管理というようなことについて、特段に何かこの情報センターではお考えになっていらっしゃるか。  もう一つは、この情報業務に従事される方々の養成というようなのは一体どうなのか、この三点をお尋ねいたします。
  40. 三輪大作

    参考人三輪大作君) 第一点の健康管理につきましては、申すまでもなくこれはもう非常に重要なことでございまして、特に情報センターのように、朝から晩まで外国雑誌を読み続けている人にとっては、非常に頭脳労働がひどいので、環境をよくしなければならぬということを考えまして、新ビルについてはどうしても冷暖房はつけてもらわなければいけない。暖房はあっても冷房がないということでは能率もあがりませんし、また心身——からだのほうにも影響がありますので、そういう環境をよくするという点については、特別に十分注意を払って設計をさせたいと考えております。  それから、センターで特に健康管理を何かやっているかという第二点につきましては、現在おりまする所が非常に狭くてごみごみいたしておる関係上、昼休みには、幸い隣にあき地がございますので、そこでたとえばバレーボールとか、あるいはバドミントン、そういう運動を極力奨励いたしましてやらしております。そのほか昼休みに音楽鑑賞をやらしたり、コーラスをやらしたり、気分の転換ということを考えて、休息時間にはそういう面を奨励をして健康管理をしておりますし、また年に一回はレクリエーションというものもやっております。  次に養成の問題でございますが、養成につきましては、大学を出た新卒は実はすぐ役に立ちませんので、入りますと、まず研修をやりまして、情報処理をする基本的なやり方並びに語学が非南に必要でございますので、英語はできますけれども特殊外国語、特にソビエト語あるいはイタリア語、フランス語というものは、外部から先生を雇ってきまして勤務時間中に基礎的なものをやらして、あとは自分で勉強させるというように、語学の研修をやっております。  それから科学情報活動は、科学技術がどんどん進歩していきますので、その進歩におくれては情報活動ができません関係上、絶えず新しい知識を得るために学会には許す限りこれは派遣さしまして、新しい論文の報告を勉強さしております。また機会があれば、実際の研究所あるいは工場にも見学をさして、そういう知識を吸収さしております。
  41. 小林武

    小林武君 そうすると、大体この情報業務に携わっている方々というのは、たとえば理学部とか工学部とか出た方を採用してから、いまのような語学とか何とかを大体補強的に教育をすれば間に合うのか。それとも、もっと別な情報業務者としての特別の教育というのはないのですか。たとえば図書館の場合なら司書になるための教育があるわけでありますが、そういう特殊なあれはないわけですか。
  42. 三輪大作

    参考人三輪大作君) 情報センターは三十二年に設立いたしまして、そのときに人間を集めるのに非常に苦労いたしたわけでありますが、幸いに科学技術の進歩がまだ初まりであった関係上、情報活動ができる、図書館屋ではありませんけれども、技術者で、たとえば資料収集とか、あるいは抄録をつくるとかというような人が全国に散らばっておって、わりあいその当時は不遇であったわけです。ところがセンターができたので、そういう人を広く吸収いたしました関係上、現在中心になっております課長とか主任とかという人は、相当長い間研究もやったり、現場の経験もあるし、また情報の整理の研究を積んだ人を獲得できましたので、そういう人が中心になりまして、新卒については先ほども申し上げましたような訓練をいたしまして、そういう素養のある人と新しい人と一緒になってやっておる、こういうわけでございます。  それからもう一つ情報活動をやる人に特殊な訓練とかあるいは養成所といいますか——まず、情報処理というのが新しい学問分野になってきておるわけなんです。単なる技術者であってもいかぬし、図書館屋であってもいかぬ。情報を処理するというところに新しい科学技術分野が出てきた。というのは、論文を読んで、それを抄録するという知識がなければいかぬけれども、抄録のしかたというのも一つの新しい技術なんです。そういうものの養成所は日本においてはいまだないわけでありまして、ドイツにはあると思いますが、アメリカにもようやく最近大学に一ヵ所できたようでございます。で、情報センターにそういう人材がおりますから、将来新庁舎でもできますればスペースもできますから、そういう養成所のほうもつくってもらうように考えてはおりますけれども、現在は、まだそこまではいっておりませんので、講習会とか研修会ということで養成をしておるわけであります。
  43. 江藤智

    ○江藤智君 日本科学技術情報センター法が提出されまして、わが国科学技術情報中心でございますこのセンターが、従来は数カ所に分かれておって、われわれもどこにあるのかよくわからないくらいでございますから、一般の人にもあまり知られていないのじゃないかと思っておったのですが、それが敷地を得て一カ所にりっぱな建物がつくられる、こういうことは、私は非常にけっこうだと、かように考えます。  そこで、この機会に二、三質問をいたしたいと思うのでございますが、直接情報センター関係があるかどうかわかりませんが、まずお伺いいたしたいと思いますことは、科学技術思想のいわゆるPR、これは大臣の所信表明にも出ておるのでございますが、その問題についてまず政務次官の御所見を伺いたいと思います。ということは、ただいま日本科学技術も先進国並みといわれるくらい確かに進んできております。これは結果的に見れば私はそういうふうに考えます。しかし、その内容を見てみますというと、ほとんどが外国科学技術を導入いたしまして、そうしてこれを非常によく消化をしておる、かように考えるわけでありまして、われわれの周囲の工場にいたしましても、いろいろなただいま工事を進めておりますけれども、その中で外国のパテントが何と多いかということには、これはまた驚かざるを得ないわけであります。そこで、またどうしても独創的な科学技術日本におきましてもぜひ興ってこなければ、これからの経済競争のもとにおいてもおくれをとるのじゃなかろうか。どうしたら日本でそういう科学技術を先進国並みに育てることができるか。まあこういう問題から私はお伺いをしておるわけでございます。私の気持ち、意見といたしましては、日本科学技術をほんとうに根のあるものにするためには、その科学技術が育つようなまず社会環境ができ上がらないというと、いつまでたっても根のない科学技術すなわちいけ花のような科学技術になるのじゃないか。かように考えるわけでございます。そのためには政治はもとよりでございますけれども、国民全体が科学技術的にものを考える。すなわち合理的にものを考える。そして科学を尊重し、またその科学技術の成果というものを国民的な誇りに思うような社会にならないというと、ほんとうに科学技術は育っていかぬ。そのためには学校教育、社会教育あるいはいろいろなPRのマスコミなどもございますけれども、そういうような広報活動によって日常の生活の中に科学技術というものを織り込んでいかなければいけないのじゃないか、私は常々そういうふうに考えております。幸い長官の所信表明におきましてもその面が非常に強く出されております。しかし具体的には、それじゃどうするかということについては、あまり触れられておらないので、この機会に、一体どういう構想でこれからやろうとしておられるか、また、現在やっておられるかということについてまずお伺いいたしたい、かように考えます。
  44. 鹿島俊雄

    政府委員(鹿島俊雄君) ただいまの御質問まことに一々ごもっともな御質問でございまして、全くそのとおりであります。御質問のうち二点ほどお答えいたします点は、いわゆるわが国科学技術振興の環境を整備発達せしめる、それを調整せしめるというところに問題があろうと存じまして、要は科学者の優遇という問題にも入ってまいりまするし、とかくわが国の現状は、科学技術者等に対しまする措置は、あまり適正とは思えない節もございますので、そういった面から入っていかなければならない、かように考えております。
  45. 杠文吉

    政府委員杠文吉君) ただいまの政務次官のお答えに多少補足いたしまして申し上げますと、現在科学技術庁でやっておりますのは、科学技術月報及び年報、それから要覧というものをつくっておりまして、これを配付いたしております。ことに四月には毎年科学技術週間というものを設けておりまして、このときに主として青少年の方々にポスターその他で科学技術をわかりやすく理解していただくような方法をとったり、あるいは講演会あるいは映画会等をやっております。ことに優秀な科学技術映画に長官賞というものをその週間に出しまして、これを科学技術振興財団に買い上げてもらいまして、約十数本くらいでございますが、これを無料で全国御要求に応じてどこにでも貸し出しをしておる。これは毎年の行事でございます。そのほか、その際には技術の功労者を表彰するということで、本年も約二十五名を予定しておりますが、毎年ほぼ二十三名くらいの方々を長官賞という表彰のしかたをいたしております。それからまた中小企業を主として対象といたしまして、その職場におけるいわゆる工員の方々の創意工夫、これを従来は五百人表彰といっておりました。毎年五百人全国から推薦をいただきまして長官の表彰をいたしております。しかし、本年は特に大臣の御指示によりまして千名を表彰したいということで、もっと広く拡張していきたいというふうに考えておりますし、また学校も約十校ぐらいを理科教育に非常に熱心な学校として毎年表彰いたしております。そのほか科学技術振興財団がいわゆる十二チャンネルのテレビの放送を四月にはいたしますので、その際には、私たちも監督庁としてできるだけ科学技術のわかりやすい普及の企画に参加していきたいというふうに考えております。
  46. 江藤智

    ○江藤智君 いろいろ御努力をなすっておるようでございますが、私は、こういう社会だったら、なるほど科学技術が進歩するという気持ちを強くしたこれは一例でございますが、何とかこういうひとつ世の中をつくるようにやりたいものと、この例を一つ申し上げますというと、まあ十数年前でございますが、終戦の講和条約の直後、私がドイツに参りましたときに、これは科学技術に何にも関係のない人が私を案内したのでありますが、ある町かどで自動車をとめたのです。そうしてわざわざ私をおろして、ひとつこれを見ろというので見ますというと、棒のようなものが銅像になって立っているわけですね、そうして何だろうかと思うと、彼が説明するのに、これがオットーが最初につくったディーゼルエンジンのかっこうを記念のために銅像にしたものである。これがとにかく世界で最初のディーゼルエンジンなんだけれども、よく見ておけというわけで、非常に誇りを持って私に話したわけですね。これは技術者の人がそう言うのだったら、それほどに思いませんけれども、全然そういう方面に関係のない人が、最初にディーゼルエンジンがここでオットーによってつくられたのだ、しかもこれはドイツ民族の誇りだというような姿で説明された。いわゆる国民生活の中に科学技術というものがしみ込んでいるのですね。これは非常に長い歴史がある国でございますから、日本の国が一朝一夕にそこまでいくということも無理でございますけれども、ほんとうに輸入の技術でなくて、日本技術を育てるためには、そういうまず社会環境をつくらなければならぬ、そのためには、たくさんの方法、あらゆる工夫をこらさにゃいかぬと思いますけれども、私はやっぱり国民が子供のうちから、あるいは家庭の中に、科学技術の思想、そういうものをどうしても入れなければいかぬ。そこでお伺いしたいのは、科学技術庁として、文部省の教育方針といいますか、そういう方面にも科学技術的な考え方をするようにどういう働きかけをやっていらっしゃるか、あるいは技術者の先ほど次官が言われたような待遇の問題についても、どういうふうにはかられているか、あるいは科学技術者の数ということも非常にやはり大切になるのでありまして、ソ連あたりでは御承知のように非常にたくさんの科学技術者を養成をしておりますけれども、そういう方面について科学技術庁としてはどういう努力をしていらっしゃるか。少しこのセンターとは離れておるようでございますけれども、そういう根本的なことについてお答えを願いたいと思います。
  47. 杠文吉

    政府委員杠文吉君) ただいま文部省に対しての働きかけの御質問でございますが、これは科学者が御承知のとおり技術革新の時代に非常な不足をするという見通し、現に不足しておりますが、そこで、この教育をやらなければならぬということから、科学技術庁で調査いたしまして、池田正之輔先生が長官であられたころに勧告文を文部大臣に出しまして、現にそれを養成計画の中にとり入れてもらっているということがございます。ただ、教育課程の中に科学技術をどれだけとり入れなければならぬかということで交渉したことは、残念ながらございません。ございませんが、先ほど申し上げましたように、科学技術週間の際には、消極的でございますが、理科教育に非常に熱心な学校を全国から選び出してもらって表彰するということによって、間接的な理科教育の振興に役立ってもらっているというような状況でございまして、御指摘のとおり、教育課程の中に入り込んでいくということについては、なおわれわれも十分に努力したいと思っております。
  48. 江藤智

    ○江藤智君 池田長官のときに、文部省技術者の養成について申し入れをされたことは、私よく承知をしております。私企画庁におって、その間の調整をとったことがありますから、よく承知しておりますが、要するに、技術者の数は、いわゆる生産手段としてこれくらいの需要が所得倍増計画で要るから、これだけの技術者をつくれ、こういう基礎で出したわけですね。しかし、こういう生産手段のためにこしらえるというような考え方では、ぼくはまずいと思うんですね。やはり優秀な技術者が大量に出れば、おのずから技術というものは発展するのであって、これだけの生産をしなければならぬから、これだけの技術者が要るという行き方は、科学技術庁としては、やはり考え直す必要があるんじゃないか。ましてや、私が言うのは、もう技術者そのものよりも、技術的な、科学的な人間をつくり出すということですから、学校におきましていま交通整理、交通道徳なども直接教えているような状態ですから、すべての面において合理的にものを考えるという思想を、科学技術庁としてはやはり根本的に考えて、まずそこから始めていただきたい。これは私の要望にいたしておきますから、お答えは要りません。  そこで、この情報センターも、せっかく世界各国の専門的な情報をお集めになって、その中枢として、まあ現在はそういう情報を利用されるところに連絡をとって、そして科学技術の発展に資する、こういう役目をしておられるわけでございますが、いま私が申し上げましたような趣旨で、もう少し幅広く、あまり専門的でないが、科学技術を普及するという面において、そういう文献なり何かを集めて、少し全国的にそれを広めるというような方向に今後持っていかれる、あるいはそういう方向に利用したならば、非常にいいというようなお考えがあるかどうかお伺いいたしたいと思います。
  49. 三輪大作

    参考人三輪大作君) 仰せのように、科学技術情報活動というものは全国的に幅広くやらなければならない重要な問題であります。したがいまして、われわれのほうといたしましては、現在でも日本全体——北海道から九州までを対象にいたしまして、東京周辺というだけでなしに、たとえば大阪とか名古屋のような非常に需要の多い所には支所をつくって、きめのこまかいサービスをしている。しかしまた、札幌とか北九州にそういう支所をつくるというだけの余裕がございませんが、将来はやはり全国的なそういう出先をつくりまして十分徹底させていきたいと考えております。
  50. 江藤智

    ○江藤智君 私、ちょっと勉強が足らなくて非常に恐縮でございますが、現在支所はどこどこにございましたか。
  51. 三輪大作

    参考人三輪大作君) 大阪と名古屋と二ヵ所でございます。
  52. 江藤智

    ○江藤智君 現在の情報センターがやっていらっしゃる活動は、これはこれで私非常に有意義であって、これがむしろセンター設立の目的であろうということは私もよくわかります。わかりますが、せっかくこれを強化して、しかも、支所も全国各地に今後も置こうというような組織を持たれた以上は、私は、いま申しましたように、ほんとうの専門的なものばかりに限らずに、一般国民も対象にしたPR活動のもとになる——直接なさるか、なさらないかは別として、もとになるような活動に将来行けぬものかどうか、その点をお伺いしたいと思います。
  53. 杠文吉

    政府委員杠文吉君) ただいま三輪常務から地方における支所の話をいたしましたが、先生が先ほど来御質問なさっておることに直接にはお答え申し上げてないかと思いますので、私から答えさしていただきたいのでございますが、非常に通俗的なとでも申しましょうか、そのような科学技術知識の普及ということになりますと、情報センターで扱われるのには不向きだろうと私は存じております。したがいまして、科学技術振興財団というものがございまして、こちらのほうはまさにその通俗的なと申しましょうか、その科学知識の、あるいは思想の普及徹底のためにできているような財団法人でございますので、こちらのほうを私の振興局において監督いたしておりますので、こちらのほうの事業活動を活発に行なわせたいというふうに考えます。ここにおきましても、支所ということではございませんが、東京に本部を持ちまして、大阪に大阪科学技術センターというものを持っております。それから名古屋にも同じく中部科学技術センターというものを持っておりまして、いずれもがその地方におけるいまの科学技術の通俗的なとでも申しましょうか、その普及徹底をはかっております。ことに東京におきましては、近く、四月になりますと、科学技術館というもの——二十億近くかけた建物でございますが——この中に、先ほど先生がドイツでごらんになったとおっしゃるような、古い発明品を並べるというまでにはいままだ至っておりませんが、むしろ最も新しいようなものをわかりやすく解説する展示物を置く、それで一般に公開するという計画を持っておりますし、中部センターにおきましても同じような計画を持っております。大阪では、すでにもう完成しておりまして、展示中でございます。そのような活動をいま振興財団がいたしておりまして、そちらのほうに国としてもいろいろ指導あるいは予算が要るものについては予算的な補助等もいたしていきたいというふうに考えております。
  54. 江藤智

    ○江藤智君 いまのお話では、科学技術振興財団——もちろんこれが第一線で働く機関だと思います。この機関が相当に活躍をされるようでございますから、けっこうでございますが、私が思いますのは、こういう科学技術というものは、むしろ専門的にPRすることは非常にやさしいのですね。専門的なことをかみ砕いて一般にわかりやすくやることのほうがはるかにむずかしい。また、はるかに高級な技術者なり、知識を持った人でなければ、わかりやすくPRができないものでありますから、できればこういう情報センターのようなものを拡充されて、そうして全国の科学技術に関する情報というものがここで集約され、整備され、しかもそれがそし辛くされるところまでいくならば、そういう各方面の機関とも連絡をとって、科学技術思想の国民的な普及ということにまで働いていただければ非常にけっこうだと、これは私の考え方を申し述べる程度にいたしますが、いずれにしても、科学技術を国民の中に植えつけるという事柄について、科学技術庁におきましては、特段のひとつ御配慮をお願いいたしたい。これがほんとうに日本科学技術を伸ばすゆえんである、かように考えますので御質問をしたわけでございます。  そこで、情報センターという名前も、きょう私は質問することでいささか内容がよくわかったのございますけれども、現在一般の国民が十分これを利用するほどまでPRができておるかどうか、私らでもあまり知らないぐらいでございますが、これにつきましては、どういう努力をしていらっしゃいますか、お伺いいたします。
  55. 三輪大作

    参考人三輪大作君) PRの点につきましては十分というほどまだやっておるわけではございませんけれどもわれわれなりに有効的で、しかもあまり金のかからぬ方法をとっております。たとえば、これは年にたくさんは、やりませんけれども、新聞に広告を出します。それからダイレクトメールで情報を使いそうな研究者、会社、あるいは大学の方々にねらい撃ちでPRをしておる、あるいは講習会、研修会等を通しまして、各主要な土地でそういう催しによってPRをやっております。このほか学会誌、たとえば機械関係とか、その他大きな学会誌は何万という会員を持っておりますから、そういう学会誌に情報センター業務の内容をこまかく掲載してもらいましてPRをやっております、ただ、われわれのほうの仕事は、国民全体を対象にしておるわけでございませんので、特に研究者技術者あるいは学者という、少し対象が限定されておるという関係から、非常にPRのしかたがむずかしいわけでありまして、一般の新製品とかテレビその他でやるようなPRでは、むだが多いというように考えて、重点的にやるという方法をとっておりますが、まだまだ決して十分だとは考えておりませんので、今後PRについては十分検討いたしまして、もっと必要な人々にも徹底するようにPRをいたしたいと考えております。
  56. 江藤智

    ○江藤智君 まあダイレクトメールで相当お出しになっておるというお話がございましたが、どれぐらいの数お出しになっておりますか。
  57. 三輪大作

    参考人三輪大作君) 私、はっきり数字はいまここで記憶しておりませんけれども、たとえば大阪支所あたりでも、支所管轄は大体九州まで含めて、三重県とかあの辺から西になるわけですが、六千から一万を単位にしてやっております。ですから、本部としては一万以上やっております。
  58. 江藤智

    ○江藤智君 その送り先でございますが、まあ研究機関だとか、それからその集められた情報でそれが参考になるような工場だとか業者とか、そういうところをやはりリストか何かにしておられて、お出しになっておられるのですか。
  59. 三輪大作

    参考人三輪大作君) 私どものほうの「文献速報」を取っている事業所というのが大体二千軒程度ございますが、そのほかに、これはたとえば「工場便覧」とかあるいは講習会、研修会に参加した人の名簿をつくって、そこの会社をさがしてやるとか、そういう資料に基づいて、これくらいのところならば、あるいはこれくらいの技術者がおるならば、当然これは利用していただけるという調査をいたしましたリストがうちにあるわけでございますが、それに基づいて直接に発送しております。ただ、これは非常にむずかしいのは、たとえば大学の研究室に送る場合に、教授に送っていい場合と悪い場合があって、ほんとうにそういうことをやっておる担当者と、また使う人ですね、その人に送ってやらないと、すぐにあけないで紙くずに入れられるというケースが非常に多いわけでございます。その辺は、これはPRの一つ技術でございまして、非常にむずかしい問題はありますけれども、できるだけむだのないようにやりたいとは考えておりますけれども、なかなかそうはまいりませんで苦労しております。
  60. 江藤智

    ○江藤智君 いやその点が一番むずかしいことだと思うのでございますね。この日本科学技術情報センター法の「業務」の中で、第二十二条の一、二、三、四、五とありますが、一、二はこれは収集し、分類、整理することですから、人手をかけてやればできると思うのですが、第三の、「内外の科学技術情報を定期的に、若しくは時宜に応じて、又は依頼に応じて提供すること。」そこで、依頼に応じるほうは、向こうからこれを送ってくれろ、こうくるのですからいいのですが、定期的に時宜に応じて日本科学技術を向上、レベルアップするためにお送りになるわけでしょう。その相手がまた非常にいろいろな種類があるし、研究機関もあればそれを利用してひとつ生産を上げようというのもあるでしょうし、大企業もあれば中小企業もございますから、そういう点をどういうふうに適切に送り届けていらっしゃるか。御苦心のほどを少し説明していただきたいと思うのです。
  61. 三輪大作

    参考人三輪大作君) 定期的に提供するという場合は、先ほど申しましたが、「文献速報」を月二回あるいは一回発送しておるわけであります。これは毎月何人、五日なら五日、十五日なら十五日、発行日がきまっているわけですから、そういうものを定期的にというふうに解釈されればよろしいのではないか。これは年度で、一年間、たとえば「化学」と「機械」を取りますという向こうから申し出があれば、ずっと一年通じましてお送りするわけです。ですから、やたらに注文しないところに送るわけではございませんので、広告をして、ぜひ取りたいということで注文になって発送をいたしております。ただ、仰せのように中小企業もあり大企業もあると、また非常に高度の学者があるということで、「文献速報」の内容を、どこに置いたらいいかということは、われわれも苦慮いたしておるところで、たとえば基礎的な研究論文だけに重点を置きますと、これは学者にはよろしいのですけれども、一般の企業体では困る、あるいは技術者では困るということで、われわれのほうとしては、学者にもあるいは研究者にも、それから現場の技術者にも利用できるような、いわば広い範囲論文を選択をしております。ただ、論文という名のつくものはほとんどこれは採択しております。それからいろいろな紹介記事あるいは解説記事というようなものは、現在日本産業界にとって必要であるかどうかということを判断いたしまして、必要なものだけを取り上げております。そういうことで、本来ならば中小企業なら中小企業という対象にすべきでございますけれども、なかなか現在ではまだその段階にまでは行っておりませんけれども、この問題は、将来やはり相当検討を加えなければいかぬと考えております。
  62. 江藤智

    ○江藤智君 せっかく御苦心になったこういう情報でございますから、結局その情報が生きるということは、適切にそれが配付されるかどうかによって初めて実を結ぶわけでございますね。ですから、少ししつこいかもしれませんけれども、現在送っていらっしゃるのは学校それから研究機関それから大企業中小企業、まあそのほかあるかもしれませんが、どんな割合に情報が出ておりますか、もしおわかりでしたらお答えを願います。
  63. 三輪大作

    参考人三輪大作君) まあ大ざっぱに分けまして、企業体と政府機関というふうに分けますと、企業体のほうが大体八〇%、それから官庁あるいは公共機関というようなものを含めまして二〇%になっております。
  64. 江藤智

    ○江藤智君 そこで、企業体の中で、大企業中小企業とに分けると、どれぐらいになるかおわかりでしょうか。
  65. 三輪大作

    参考人三輪大作君) いまの「文献速報」に関しては大企業といいましても、われわれは資本金五千万以上を一応大企業と定義をしておりますが、大企業がやはり八〇%、中小企業が二〇%程度でございます。
  66. 江藤智

    ○江藤智君 そこで私特にお伺いしたいと思いますのは、この技術情報センター法を審議しておりましたときに、参議院で付帯決議をいたしておりますね。それは「情報センター業務は、政府、大企業に対する情報提供に偏することなく、中小企業等に対する奉仕に格別の考慮を払い、」ということになっておりますね。また、この開放経済に向かって中小企業を近代化するという面においても、新技術をこれに導入するということは非常に大切なことなんでございますが、この「奉仕に格別の注意を払う」ということについて、特に御苦心していらっしゃると思うのですが、具体的にどうしていらっしゃるか、お伺いしたいと思います。
  67. 三輪大作

    参考人三輪大作君) 中小企業に対しましては、お話のように法律として御審議いただきましたときに、特に附帯決議をつけていただいた関係もございまして、中小企業が一番利用できるサービスは何かと考えますと、あまり高度の研究論文を見ても役に立ちませんし、また読む意欲もない、やはり手っ取り早く利用できる、多少まあ改良して新製品をつくるとかあるいはポスターをつくるとかいうような情報が必要だろうと思うわけでございまして、そうしますと、向こうの質問そのものに対して答えていくというサービスが一番必要だと思いまして、われわれのほうで依頼調査に対して回答を出す部門——調査課になっておりますが、調査課を拡充いたしまして、できるだけそういう質問に対して早く適切な回答を与えるという委託サービスと申しますか、そういうサービスをやっております。したがいまして、依頼調査は約半分が中小企業から質問が出てまいるわけでございます。そういうところにわれわれ重点を現在は置いております。
  68. 江藤智

    ○江藤智君 どうも中小企業というのは一軒々々がそう高級な技術者や研究者をかかえる力はないわけですが、最近組合といいますか、一つのグループになって指導をするとか、あるいは自分で研究をするところもあるでしょうが、そういう一つのグループのようなところを対象にしてやるというようなことも行なわれておりますか。
  69. 三輪大作

    参考人三輪大作君) われわれもそういうことをすれば非常に能率よく、また安く情報提供できるかと考えておりますが、いまのところ、まだ、たとえばメッキ組合ならメッキに関する情報をほしいというようなことはございません。
  70. 江藤智

    ○江藤智君 これは科学技術庁のほうに伺いますが、いまのようにひとつ通産省のほうとも連絡をとって、そうしてこういう新しい非常に効果的な技術を機を移さず連絡するというようなことはやっておられますか。
  71. 杠文吉

    政府委員杠文吉君) 特別にそのようなことをやっておりませんが、今後は、やはり中小企業庁における指導員制度がございますので、そちらとは密接な連絡を持っていきたいと思っております。いま江藤先生から御指摘いただきましたので、実は怠慢と言えば怠慢でございますが、今後は密接な連絡をとらしていただきたいと考えております。
  72. 江藤智

    ○江藤智君 お願いします。  それからこれも科学技術庁のほうに御質問いたしますが、現在研究所がたくさんございますね、国立だけでも七十あまりあるとか聞いておりますが、そのほかに大学の研究所もありますし、たくさん研究所がある。ところが現在の仕組みでは、研究者というのはやはり自由を非常に欲するものですから、特に学校のほうはそういう空気が非常に強いし、またこれは自由な研究ということが基礎になっておるようでございますが、それを統制するというような気持ちでは毛頭ないんですけれども、やはり研究というものを横の連絡なしでやっては、非常にロスが多い。やはりしっかり各研究所の情報をつかんで、そしてそれを流してやってその研究の上に自分の研究を積み上げる。こういう仕組みでないと非常に能率が悪いと思うんですね。そういう方面に科学技術情報センターというものが利用されておるものかどうか、お伺いいたしたいと思います。
  73. 杠文吉

    政府委員杠文吉君) ただいまの御質問につきましては、先ほど御説明申し上げましたように、国内文献につきましては、まだ情報センター活動は、化学部門について手をつけたばかりのところでございます。化学部門につきましてはそのような利用をいただいております。しかし、その他の部門につきましてはまだ手が及んでおりませんので、今後は分野をずっと広げていって、御指摘のようなむだのないようにいたしたいと考えております。
  74. 江藤智

    ○江藤智君 こういう研究所の横の連絡ということは、なるほど情報センターでそういう研究の情報をお取りになることは、センターの仕事かもしれませんけれども、それは各研究所に連絡をし、場合によっては、その仲立ちをするというのは、これは技術庁の仕事じゃないかと思うのですが、どういうように考えていらっしゃいますか。
  75. 杠文吉

    政府委員杠文吉君) これは、科学技術庁におきまして研究調整局というのがございまして、国立研究機関における研究相互間の調整をはかっております。これは毎年予算の見積もりという際に、その調整をやっておるわけでございます。
  76. 江藤智

    ○江藤智君 どうも、その予算のときだけの調整じゃないのですよ、私の言うのは。もっと、内容的な指導を、ことに科学技術関係のほうではやっていいんじゃないか。大学のほうでは、なかなか大学教授がうんと言わぬでしょうが、科学技術関係は、これは、私、強力にやるべきだと思うのですが、官房長、どうですか。
  77. 江上龍彦

    政府委員(江上龍彦君) 先生御指摘のとおりでございまして、先ほど振興局長から、研究調整局において見積もり方針の調整という形でやっていると、それは一端でございまして、あとは、逐次科学技術分野は、総合的な、組織的な研究を必要とする——単独の試験研究機関分野だけではできない部門が、非常に多くなっておりますので、——そういうテーマごとに、各国立研究機関を集めまして、連絡会議科学技術庁で持ちまして、総合的な研究というのをやっております。そのほかに、見積もり方針の調整を一歩進めまして、たとえば、人間科学とか環境科学とか、大気汚染というのもその一つでございますが、こういったようなものにつきましては、予算の一括計上という制度もございまして、科学技術庁が予算を一括して、それを、各省、適宜割り振ってやっていく。それからもう一つ、特別研究促進調整費というのがございまして、これも各省試験研究機関の総合的な研究を要する部面について、年度の途中においても、それらの予算を逐次各研究機関に配付いたしまして、総合的に研究をする、その成果は科学技術庁において取りまとめる、こういう組織が次第に拡充してまいっておりますので、先生御指摘の方向に逐次進んでいる、そのように考えるわけでございます。
  78. 江藤智

    ○江藤智君 なかなかこういう問題は、一朝一夕にはできませんが、だんだん成果をあげておられるようで、非常にけっこうだと思います。  そこで最後に、あるいは小林委員にお答えになったのと重複するかもしれませんが、今度新しくできる情報センターの敷地、面積、それから大体の規模ですね、もう一度ちょっと御説明願いたいと思います。
  79. 杠文吉

    政府委員杠文吉君) 敷地面積は、先ほど小林先生の御質問にお答え申し上げましたが、約七百八十二坪でございます。これに地上四階地下二階の鉄骨鉄筋の建物を建てる、建物の延べ床の面積は二千九百五十五坪でございます。工事費は約六億六百万でございます。そうして情報センターと、新技術開発事業団というのがございまして、その新技術開発事業団とが一緒にビルを建てるという考えでございまして、情報センターの占有面積は千九百四十二坪、事業団が四百四十九坪、それに共有の部分がございまして、これは五百六十四坪ということになっております。それと、先ほど小林先生にお答えしたときに、この完成の年度を昭和四十二年度とたしか間違ってお答え申し上げたと思いますが、四十一年度の誤りでございましたので、訂正さしていただきたいと思います。
  80. 向井長年

    委員長向井長年君) 他に御発言ございませんか。——他に御発言もなければ、本日はこれにて散会いたします。    午後四時三十七分散会    ————————