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説明員(
高林康一君) 確かに、非常に全体の
平均年齢が六十・八歳、それから最高
年齢者が七十七歳というふうな
状況で、新陳代謝というようなことも相当
考えなければならない。実はこの
改正案におきましても、その点いろいろ
検討してみたわけであります。外国の立法例におきましても、たとえばアメリカのニューヨーク州でございましたか、ここではたしか七十歳というように定年を設けておったかとも思いますけれ
ども、やはり
一つのそういうような新陳代謝をはかる手段というものを
考えるべきじゃないか。もちろん個人差がありまして、一律にそうやることは非常に問題があるだろうということで、そこで
考えましたのは、実質的に、かりにおやめになりましても、今度は老後の安定というようなこともできませんと、逆に言いますと、またなかなかやめないというような
状況にもなるわけでございます。そこで、共済年金
制度というようなことを
考えまして、先ほど
相澤先生の御質問のございました全国団体でございますが、全国の
パイロット協会というものに、各パイロットから、それぞれ各
水先人が一定の拠出金をいたしまして、その拠出金によりまして、退職いたしました場合に、その一定の年額、大体現在は月に一万九千円を出しまして、やめてからはずっと毎月五万円は必ずもらうというふうな
制度で進んでおりまして、これはすでに信託銀行にそういうような基金を集めましてやっておるわけであります。この
制度を大体この四月からとりまして、その結果、七十七歳の方が二人いらっしゃいましたが、一人はこの
制度によってやめられ、また六十八歳の方もやめられるというようなことで、そういうような共済年金
制度、養老年金
制度と申しますか、それからそれと同時に遺族
制度というようなこともかみ合わせましたような共済
制度というものを立てまして、それによってこういうような面の新陳代謝をはかっていきたいというふうに現在進めておりますし、もう現にそういうような点では多少実効があがりつつあるというふうな
状況でございます。それとなお、この問題と同時に、やはり具体的には、個人的な
一つの体力と申しますか、そういうような点について、非常にいろいろ
検討を要する点がございますので、こういうような共済年金
制度とともに、現行法ですでにあるわけでございますけれ
ども、毎年体格検査を一回実施する、これによっていろいろな体力というようなものについてこれを実施いたしまして、そうして非常に不適格であるというような方についてはおやめを願うというようなことを措置するということを
考えておる次第でございまして、またそういうふうに進みつつある
状況でございます。