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川俣分科員 私は別の問題と申しません。あなたの
答弁によると、わざわざ遠回しにして回り回って金利が高くなるよりも直接やるほうがより合理的だ、こういうお説に対して、そのとおり、まことにけっこうな御
意見でございます。賛意を表した。その賛意を表すると、それではわざわざ遠回しにするよりも、国民から見れば、国民は総体的資金の調整なんて考えない、安いほうがいいと考える、安い資金を
国鉄にやるならば運賃の値上げもなしでしまうだろうと考えちゃう。それならば、われわれの郵便貯金を使ってくれれば運賃を上げないで済む、それが望ましいと思うのは、資金の効率なんて考えない国民から見れば当然です。どうしたら安い運賃で安全に運転してもらえるかということが国民の
要望だと思うのです。その
要望に沿うということなのです。おれたちの出した預金をそんな遠回しにしないで、便利な交通網の完備をして、地獄みたいな電車に乗せないで、それでいけるならおれたちの預金を使ってもいい、そういうふうに使ってもらうなら喜ばしいといって、また預金がふえるかもしれません。
大蔵省にまかせておくから預金がふえないが、そういうように使ってくれるならもう少し預金してやろうかということになる。いまみたいに
大蔵省がしぶいことばかり言っていたのでは、人のものを使っておいて、運賃を上げるわ、地獄みたいな汽車に乗せるわでは、そんなんなら預金なんかしないことになるでしょうが、それが預金として効率的な利用をされておるということになれば、国民的感情として
——私だって喜んで預金しますよ。電車だって汽車だって安くなる、そして安全に運転できるということになるならば、預金で済むならば、支出でなくて預金だから、喜んでひとつ預金はしましょう、それを有効に使ってもらいたい、
大蔵省なんか遠回しをしないでまっすぐに使ってもらったほうが、利子なんか別にしても、それで運行がよくなって安全で生命が保持されるということになれば、どうか使ってください。やってごらんなさい。おそらく、そういうふうな預金をしてくれるならば安全運転をさせてみますなんて言ったら、喜んで国民はさらに預金するでしょう。一ぺんやってごらんなさい。おそらくそうだと思う。死にもの狂いの電車に乗らなければならない、預金はせいと言ったって、その預金は何に使っているかわからない。そういうものを解消するためにひとつ預金したらどうだと言えば、おそらく
東京都民は預金を、ほんとうに零細預金ですが、零細預金を積み立てるだろうと思いますよ。これは私保証してやると思う。
大蔵省なんかに遠回しするものだから一向効率がない。国民から見れば
大蔵省くらい効率のない金の使い方はないと思う。死にもの狂いの電車に乗って、しかも危険なものに乗せられて
——これは投票してごらんなさい。圧倒的にこれは優勢だと私は思います。だから
大蔵省だけが効率的だなんて言ったって、国民から見ればこのくらい不効率な使い方はないと思う。どうかそういう
意味で大いに反省してもらいたい。ただ郵政省が出したから神経過敏になったかどうか知らぬけれ
ども、これは国民の率直な偽らざる声だと思う。私の声じゃない。いまの輸送難から見て、あの混雑ぶりから見て、しかも事故が起こるという現象から見て、何とか
国鉄の安全運転しかも能率的な輸送をしてもらいたいというのが国民のあげての
要望だと思うのです。それに沿うようにしたいというのが私の願望です。それで
質問したわけです。それに沿えないと言うから、何とか便法がないか、
政府が金がないと言うのだから、それじゃひとつわれわれ民間がやったらどうか、こういうことなんですね。私はこの間言わなかったけれ
ども、優待乗車券なんか持っている人には
利用債を持たしたほうがいいと思う。優待されているからには、少しくらいそういう資金面についても協力するということが望ましいのじゃないかと思う。これは代議士仲間ですからそういうことを言ってもどうかと思うけれ
ども、これをやったら私は一番効果があると思う。熊田さんに言うけれ
ども、大体国会というのはうるさいからおそらく反対だ、
大蔵省のやり方が悪いためにおれたちが
利用債を買わなければならぬと言って圧倒的な力で
大蔵省は責めつけられてしまうと思う。私はこれをやったらいい、そうしなければ解決つかない状態なんですね。非常手段なんです。私は尋常手段を言っているのじゃない。非常手段を用いなければなかなか解決つかないのじゃないかということから、あえて
利用債の問題まで持ち出したわけなんです。何もおもしろくて持ち出したのじゃない。ただ
議論するために持ち出したのじゃない。それほど
国鉄のあれは逼迫をしておる。何とか解決しなければならぬじゃないか。それじゃひとつ目を広げて、むしろ進んで優待乗車券を持っている人にみんな
利用債を持ってもらったらどうかということを私は原稿には書いた。これはひど過ぎるのですよ。代議士をはじめ
国鉄の首脳部、高級職員にはみんな
利用債を持ってもらって、パスを出している者にはみんな持ってもらう、そうでなければ優待しないというくらいなところまでいかないと、
国鉄が事業を遂行できないというところに追い込まれておるのです。これはぜひ私はやったらいいと思う。代議士のパスを持った者には
利用債を、一定限度でありましょうが、持たせなければならぬと言ったら国会は大騒ぎになりますよ。自分のことになってくると代議士も強いですからね。これはおれたちが出さなければ
大蔵省が出すのはあたりまえじゃないかということになって、少しぐらい騒ぎが大きくならないと、あなたの御本尊の
大蔵省は
——みんなあなた方みたいになると非常にいいんですけれ
ども、そうじゃない、
大蔵省全体がなかなか渋いもんだから、ついあなたに当たったということを御理解ください。代表して当たられたと思って
答弁してください。