○永井
委員 開拓農家の三類農家についての離農促進については、本人も相当希望しておるようであります。早くやめてどっかへ就職したい、しかし、離農資金が
予算がなくてもらえないというので、しかたなくここにいるのだというなま殺しになっておるわけでありますから、いま
大蔵大臣より力強い
答弁を得ましたので、ひとつその点については、この際はっきりと促進するようにしていただきたい。
先ほど来、本年の北海道冷害凶作の特徴としてあらわれた畑作の災害の大きいこと、その大きいということには、畑作に対する農業技術上のいろいろな諸欠陥があらわれたのだというふうに理解されておることについては、敬意を表します。したがって、今後における本年の北海道の凶作対策に対する中心課題は、畑作振興対策を確立する、これが災いを転じて福とする一つの大きな課題だ、こう思うのであります。その意味において、私は、これから畑作振興についての諸問題について二、三尋ねたいと思うのですが、わが国としてどうしても農産物の
関係で輸入をしなければならないものが相当あります。ことに北海道の畑作の生産にまって自給度を高めていく、そのことによって輸入量を減らしていく、こういう一つの対策がこの中にあって、単に農家個人の経営だけの問題でなくて、国の
政策として大きな
政策の視点からこれらの問題を把握していかなければならない問題がたくさんあると思うのです。たとえば小麦でありますが、小麦は昨年輸入が主面十七万トン、金額にして七百八十一億、それからトウモロコシが二百六十四万トンの輸入、そうしてこの金額が 五百六十九億、砂糖でありますが、これが百四十七万トン、この金額が八百六十億、大豆が百五十四万トン輸入、この金額が六百 五億、こういうふうに輸入
関係だけでも膨大な外貨を要するわけであります。これらの問題は、畑作経営の北海道における凶作対策として、もし冷害を克服し、そうして畑作が新しい生産の態勢に入って、品種の改良もでき、反収も多くなる、こういう方向にいくならば、この小麦、トウモロコシ、砂糖、大豆、こういうものの輸入量を相当程度削減することができる。こういうふうに
考えるのであります。その意味から申しましても、これは畑作
関係の取っ組まなければならない重要課題がひそんでおると思います。そこで一番大きな外貨を要しております砂糖の
関係は、八百六十億使っているわけでありますから——砂糖
関係は農林大臣、
大蔵大臣等においてもいろいろ進められておりますが、これは議会ごとに私がいままで言ってまいりましたように、
政府のやっていることが焦点が間違っているのです、増産のてこの入れどころが間違っていたために、もう何年という間おかしくひん曲がってしまって、そうしてこねくり回されて、ようやく昨年あたりからむだな工場のなには整理する、そうして九つの工場を残してここで生産体制に入るという態勢に入って一応軌道に乗ってきたようでありますが、まだまだ工場が持っておる能力の七割くらいより操業しておりません。コストが高くなっています。でありますから、これはどう冷害しても原料をもっと増産する態勢をつくらなければならぬと思う。さらに砂糖の国際価格が今日のように下がってキロ百十円を割っておるという、こういうときにあたりましては、ことしの砂糖の価格というのは、原料ビートがトン七千二百円という、こういう価格を基礎に生産されておるわけでありますから、これをまかなうような価格でなければならぬ。
社会党といたしましては、砂糖については別個な一つの一貫した
政策を持っておるわけでありますが、現在当面の問題としては全量買い上げということが要求されておる。これはそういうわれわれの
政策のほうへも一歩近づいてくるわけでありますが、やはり今後の原料ビートの増産をはかっていく、安定さしていく、工場のコストを下げていく、そうして経営を確立していくというためには、いまの
段階ではどうしても私は全量買い上げなり、赤字を出さない補償というものが必要である、こう思うのですが、この点について農林大臣はどういうふうにお
考えになりますか。また、これらの買い上げについての
財源措置について、
大蔵大臣はどういうふうにお
考えになるか。また、これらの品種改良の面におきましても、GW系でこの導入系のものとか、三倍体系のポリラーベとかAJポリだとか、あるいはポリベーターだとか、あるいはE六号だとか、こういうような品種改良あるいは単粒種子の問題、こういうものが外国から比べたら非常におくれております。農事試験場等あるいは振興会でいろいろやっておるのでありますが、もう少しここに
予算措置をして、そうしてこういう新しい品種の育成、こういう三倍体の品種をつくるというような国際的な
水準にまで高めていく措置を急速にやる必要がある。これは畑作振興の一つの主要な課題であると思うのでありますが、これらについていかがでありますか。