○中井
委員 執行の面においてだいぶん違うというふうなお話でありましたが、
政府関係機関の予算の執行については、国の予算の執行の場合と実際上大差はない、ただ支払い計画に相当するものとして四半期ごとの資金計画を定めることになっている。
政府関係機関の予算の執行職員についても、予算執行職員等の責任に関する法律が適用される。会計事務についても、会計法の適用はないが、別に内部において類似の会計規程を定めているのが通例である。国庫ではないので現金事務を
日本銀行が扱うことは強制されないが、公社は実際上大部分の事務を
日本銀行に依存をしておる。
政府関係機関の会計については会計検査院が検査をする。どうも非常に違うようなお話でありますが、私は、先ほどから申しておりまするのは、職員が不正をするとかなんとかいうことでも申しておるのではありませんので、企業体が活発にその目的に向かって
動き得るような形に衣がえをしたらどうだ、
日本銀行の資本金も同じようなものの
考え方であります。何か旧態依然で、問題なかったらほっとけというふうなことで、積極的な意欲がない。国鉄の職員が予算を組みまするときには、ほかの郵政省の職員やら建設省の職員やらとちっとも変わりはありませんで、運輸
大臣の綾部さんの下僚のほうへ行って、そしてそれからまた一緒に大蔵省へ行って、大蔵省の主計局の熊田君というんですか、それに
説明をする、手続は全然変わらない。そうしてやかましゅう言って、その熊田君が国鉄総裁みたいなことで、ぎゃんぎゃん言って要求しても、削っていく。もちろん大蔵
大臣にも御連絡はありましょうけれ
ども、私はどうもこういう形についても相当改める時期に達しておるのではないか、こういう気持らを持ちましてきょうはお尋ねをしたわけでありまして、そういう厳格なことをいたしましても、やろうと思えば何でもやれるという証拠が私は東海道新幹線だろうと思う。いかがですか、千九百五十億の予算、初めこれはやりたいから、予算技術でちょっと小さい金額を言うておけば、始まったらそのうち大きくなってもしょうがないわというので、とうとう三千八百億、私はずいぶんこれは調べてみましたが、ふしぎなことがたくさんございますよ。きょうは時間の
関係で言いませんけれ
ども、たとえば名古屋と大阪の間の今度の新幹線の一キロ当たりの建設費を計算してみました。大体六億円以上かかっております。同じように並行して、今度名神国道というのができるのですな。この名神国道は、路面の面積は国鉄の線路の建設の大かた倍ある。これはうんと安いのです。六億かからない。国鉄はレールが要るかもしれません。しかし、アスファルトとかセメントとか、あるいは高速道路にはなかなか土の質——まあ、国鉄にもそういうものは要りましょうけれ
ども、どうもおかしいのです。国鉄のほうが非常に高い。また業者のことも調べてみました。自民党の参議院議員でおられる鹿島さんの
名前の鹿島組が一番たくさん請け負っておられまして、この間に大体十六、七カ所を請け負うておられる。御専門でありましょうからけっこうでございましょうけれ
ども、その次の十三、十二、十一と、だんだん請け負いの、ああこれだな、ああこれだなというのがどんどん出てまいりまして、それが、たとえば鹿島組はここだけを能率的にやるというふうになっているかと思いますと、違います。東京の管内、静岡の管内、名古屋の管内、大阪の管内、みんなに分かれて、適当に四つか五つずつ配分されておるとか、どうも土地の問題は、原案は百五十億円であったが六百億円になった。やかましゅう言われたので、物が値上がった、しかし四百五十億差ができても、まだまだ千八百億には差があります。設計の変更だと言う。私もよくあの沿線を通りますが、こんなところどうして橋げたのようなものでやっているんだというところが長く続いてみたり、あるいは堰堤になってみたり、何かしろうとには全然わからない。聞いてみると、住民がやかましゅう言うたから橋にしたんだというようなことやら、何か予算を取るまではなかなかむずかしい手続、しかし、いよいよ取ってしまえば結局同じことで、私は、そんなことよりも、もっと企業体に対して打つべき手はあるというふうに実は
考えられる。私は東海道新幹線は非常に極端な例であろうと思いまして、具体的に何のだれべえが悪いことをしたとか、何のかんのということはありませんけれ
ども、しかし、ずいぶんいまでも疑獄が起こっておりますね。何か出入りをいたします業者は一定にきまっておりまして、指定業者はきまっておりまして、なかなか審査が厳重であるようでありますが、通りますと予算と同じで、通ってしまえばこちらのものだというふうなことは案外あるのではないでしょうか。私は、やはりそういう面にむしろ国としましては十分力をいたさなければならぬ、かっこうだけついておればかまやせぬというふうなことはどんなものであろうと思いますので、国鉄、電電、その他
政府関係機関のこの予算の形についても、もう一ぺん見直してもらいたいものであるということを要望をいたしておきます。
また、一般会計と特別会計、
政府関係機関予算の総計が、いつも問題になるべきであろうと思うのでありまして、そういうことにつきましても、
政府が予算
説明に際しても、その辺のところから入っていただく。どうも予算の一体化というのがくずれておる。アメリカには、特別会計は百ほどあるということを言う人もありまするが、大きいのは八つしかありませんで、あとはもうほとんど問題にならぬことでありまして、それもちゃんとわかるようになっておるそうでございます。詳しいことは私も半しろうとでありまするからわかりませんが、どうも
日本の予算は、予算一体化という面から見ると、はなはだわかりにくい。官僚御出身の御専門の人しかわからない。そこに私は一つの盲点があるように思いまするので、以上のことを特に重ねて要望をいたしまして、
日本社会党は、
補正予算に賛成か反対か、本予算にも反対したですから、おそらく反対でありましょうが……。(笑声)まあまあこういうような基本的なものをこの際とくと
考えおきをいただきたいということを申し上げまして、次の問題に移りたいと思うのであります。