○
足鹿委員 これは二月二十一日の当
委員会の記録でありますが、東海林委員の飼料問題に関する質問に対しまして、吉岡説明員がこういうことを言っておる。「ピーターソン
方式ではじきますと七百七円、こういうことでございますが、これはえさの値段でございますので大幅に上げるのはどうかと思いまして、一応六百六十五円にしておるわけでございます。ふすまにつきましてどの
ような値段にするか、これはいろいろな計算のしかたもあるわけでございますが、各
畜産物の価格パリティの
方式なりいろいろございますが、そういう
ような
方式で算定いたしまして」云々、こういうふうに、あらゆる場合にピーターソン
方式、ピーターソン
方式と言っておる。ピーターソン
方式とは何ぞやということを研究してみますと、私が先刻来
指摘した
ような、これはことばをかえた、外国に飼料を依存していくという
考え方に、いわゆる
日本の国内に流通していく飼料の基準の取り方を輸入飼料に基本を置いた
考え方に立っておる。そこに私は問題があると思うのであります。でありますから、ピーターソン
方式でその成分比によってなるべく安いものを基準にしてはじき出すというその
考え方、それ自体については、私
どもも専門家でありませんから、とやかく言う資格はないと思いますが、私の言っておるのは、なぜ国内西のものに基準を求めて、そしてでき得る限り買い入れ価格にこだわることなく、
政府が
需給調整を果たすと同時に、価格の高騰その他に対して対処しないのか。最近
乳価の低落によりまして、
生産費に占める飼料費の部分というものは、かなり大幅に増大しておる。特に輸入のトウモロコシの値上がり等は顕著な事例でありまして、現在
大臣は若干安いとおっしゃいましたが、マイロを入れ、トウモロコシを入れ、さらに大豆かすを入れるということに相なりますならば、それは輸入を担当しておる者にとっては、これはなかなかうまみのある
政策であるかもしれません。しかし、現実に
畜産に従事しておる者にとっては
——その間に流通している
過程において、世間でいろいろな疑惑を生む
ような
事態も出てきておるのです。これを詳しく申し上げますならば、別な時間を必要といたしますが、事例は幾らでもありますよ。ですから、私
どもとしては、
政府飼料は
値上げどころか、逆に、輸入飼料の流通部分の値上がり、一般市場の値上がりを、
政府の供給価格を下げることによって調整をしていく
ような飼料
需給安定法の運用があってしかるべきだと言うのです。それを何ぞや。もとへ戻りますが、ピーターソン
方式を旗じるしにして、そして
値上げが当然であるかのごとき
答弁を、この
委員会において農林当局みずからが言うことの不見識さをわれわれは追及しておる。
大臣は、この問題についてとくと
事務当局に再
検討を命じられ、このピーターソン
方式のみならず、他にコストによってやっておるものもありますし、新しい算定基準を設け、そうして畜安法の抜本的
改正も必要でございますが、当面その運用面を通じて、この
生産費において占める飼料費の大きさを少なくしていくための運用
方針をとられることを私
どもは
希望しておるわけであります。そういう
政策なくして飼料
政策は成り立たない。飼料
政策のないところに
畜産の発展はあり得ませんということを私は
最後に強調いたしまして、当局の、特に
農林大臣のピーターソン
方式を含めた飼料
政策の再
検討をする御
意思があるかどうか、この点を明確にしていただきまして、私の質問を一応これで打ち切りますが、先ほどの三十六億の
予算の範囲内における問題、そのワク外の問題、この問題につきましては、日をあらためてさらに
質疑をいたします。
予算の
審議の中にあってこれを云々するということは、私も
大臣がお困りになることはよくわかりますから、その問題とは別に、飼料
政策のあり方に関連をいたしまして、その一点については納得いたしておりませんので、別な機会に質問をいたしますが、飼料
政策の根幹について、この際、ピーターソン
方式等を含めた再
検討の御
意思があるかどうかということをお伺いをいたしておきます。