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松浦(定)
委員 米麦と違うということについては、これはもうわれわれでも認めておるところであります。しかし、繰り返して申し上げまするように、これだけ問題が大きくなって特に
農業基本法ができて、選択的拡大の
一つの大きな柱として、
北海道あるいは全国にこれから発展させようとする
てん菜の
価格の決定に対して、やはり何らかの
処置をとらなければ、この目的というものは達成できないということが明らかであるわけであります。ですから、繰り返し申し上げておるのでありますけれ
ども、やはりいまのような
大臣の
お話で、どうしても米麦以外、ほかの農産物についてはそれはできないのだというお
考えであるようでありますけれ
ども、もしかりにできないとして、いまのパリティ方式でやっていった場合に、ことし農家が納得するような
価格が出せるかどうかということについては、これはもう明らかに出せないわけであります。出せなくても、この
法律を通せばこれこれかくかくの
計画が立ててやれるのだということだけでは、それは経過としては通るかもしれませんけれ
ども、実際の問題としては効果があがらない。効果があがらなくても、
法律さえ通ってやっておればそれでいいのだということなら、私はそれはけっこうでありますけれ
ども、そういう点では、私は、ちょっとその
責任というものがあまりにもこの
農政の中ではどうか、こういうふうに実は
考えておるわけであります。ですから、結論的に申し上げますと、ことしの
価格が
生産費・所得補償方式がとれないとするならばどうなるかということについては、もういま御説明願っても、農家の納得するような回答は直ちにできない、私はこういうふうに実は
考えざるを得ないのでありますが、しかし、農家のほうとしては、やはりやり方によっては、何の方式であろうとも、たとえばことしの八千七十九円というトン当たりの収入は可能だということを言っておるのであります。これは相当強い
意見として出ておるのでありますから、私はここで申し上げておきたいのでありますが、一
工場当たり十八万トン以上消化をすれば、完全に八千円というものは、現在農家がつくっておる、これからつくろうとする原料でもって、その
価格体系が出てくるわけであります。だといたしますと、いまの九
工場というものは、三
工場くらいをやはり休業させなければならぬ。六
工場でもって、本年の予定の、百十万トンか百十五万トンになるか知りませんけれ
ども、そういう原料を消化をすれば、八千円というものが出てくるわけであります。だといたしますと、その三
工場が休業する場合の損失補てんといいますか、そういう
経費を見なければならぬことになるわけであります。そこで、そういうようなことになって、その三
工場の休業するところの
経費を
政府が何らかの形で補てんをするということになれば、優に農家の
生産は、やはり八千円という希望が満たされるわけであります。それでもだめだ、そういうものは見られないから、九
工場でやらすのだということになりますと、やはり昨年の六千五百円に、これからどれだけパリティ方式で出てくるかわかりませんけれ
ども、出た
価格で押しつけられてしまう。同じ原料でもって、
工場の合理化をするかしないかによってそれはできる。しかし、できた
工場というものは、そう簡単に休業さすことはできないのであります。そこで、私が一番最初申し上げました、無
計画な
工場設置をしたことによって、そういうようなしわ寄せが今日
農民にきておる。先ほど申し上げましたように、まだ四
工場を
中止したからいいようなものの、もしこの四
工場のうち、どこかの
工場でも
ほんとうに着手でもしておったら、どんなりっぱな
法律をつくっても、それはたいへんな結果になる。今日そういう形でありますから、そういう点で、いま申し上げましたように、同じ原料を持っておる
農民の
生産物が、
工場の合理化によって八千円は楽にとれる。もしそうでなければ、これはやはりとれない。そういう点についてどういうようなお
考えでおられますか、
大臣の御
所見を承りたいと思います。