○溝呂木説明員 この
制度のいきさつをちょっと申し上げてみたいと思いますが、一応
特定局舎、いわゆる借り上げあるいは
国有ということの原則は、三十三年に
特定局制度調査会という
民間の学識経験者による調査会がありまして、その答申等もいただきまして、一応省といたしましては、大規模な局、いわゆる将来普通局になるとか、作業上から見てこれは当然省でやらなければならないというような局につきましては
国有で進めることとし、それ以外のいわゆる小局と申しますか、そういったように妥当な
局舎が妥当な条件で借り上げられる場合は借り上げていく、こういう二本立ての方針にしております。したがいまして、あとから申し上げました借り上げていく
局舎を改善いたしますのは、当然これは
家主側の
責任でやらせるという省の方針でいく。それでいままででしたら、当然
家主側が何とか金融の都合をつけまして、そして
特定局舎として恥ずかしくないような
局舎にすべく
努力もし、省もそのように強く言ってきたわけであります。
ところが、御
承知のように、
特定局舎の借料が安いということもあり、
民間のベースでもってなかなかうまく金が借りられないという
特定局長も出てまいりました。そこで方針としては、そういうものを
国有にするという方針を変えれば別でございますが、一応借り入れるものは借り入れていくという原則のもとにおいて、その
局舎が悪くなっておるのを早くよくしたいという暫定の
措置を講ずるためには、とりあえず融資ベースでもってこれを
措置せざるを得ないということになりまして、そこでいろいろ
関係者と相談いたしまして、とりあえず何とかしなければならない
借り上げ局舎をよくする方法といたしまして、今回の簡保融資という方法をとったわけでございます。したがいまして、現在われわれとしましては、一応借り入れでいくというものの中で、しかも
局長の資力で十分
局舎がよくならない、しかしそれはほうっておけないというものについて、緊急暫定
措置として今回のような
措置をとったわけでございます。