○重盛
委員 神田さんは今度新しく
大臣になられたので、従来の実績といろいろ見合わせてこれからひとつ
考える、これでも御答弁かと思います。しかし、あなたのおられる
立場の
関係としても、かなり水はお使いになっておる。たとえば河野
大臣がこの間荒川の水を、えらいみんなのけつをひっぱたいて、そうしてようやく二十五日に水がくるようにした、大成功だと言っておられる。これはなるほどけっこうであったかもしれないが、あるいは河野氏がけつをひっぱたかぬでもその
段階では当然できたと思う。もっと私が言いたいことは、河野氏は一体何を従来しておったか、
建設大臣である、あるいは首部圏の
責任者である、当然水の公共性を
考えて、一体どうすべきかという基本
方針が打ち出されなければならぬのに、初めてオリンピック担当相として、使う
立場に立って非常にろうばいをした。もし十月のオリンピックに水が出ないようなことになったら、あるいはこの八月の水飢饉に何かコレラが、
千葉のほうで幸いでしたけれ
ども、——幸いという言い方はないが、東京に出るよりは幸いだったという
意味です。そういうことでありますが、そんなことがもしオリンピック前に諸外国に聞こえたとするならば、これは重大なことであります。いわんや水がないといったらこれは重大な問題になるので、幸い応急手当てをしてああいう姿がつくり上げられた。けれ
ども、私はこれではいかぬと思う。たとえばあなたが厚生
大臣という
立場から見ても、東京の水道を一番よけい使っているのはビール会社でも、あるいはまた鉄鋼会社でもございません。それはあなたの
関係の東大病院に最高に使っていただいておる。これは水道の
立場からいけば、最高なけっこうなお得意ということになりましょうけれ
ども、逆に水が要るという
立場からいってもや厚生省はかなりこの問題に重点を置かなければならぬのではないか。いわんや水がないために手術ができなかったというようなことは、わが国ではあまり聞きませんが、他の国ではかなり聞いておるし、こういう人命にも関連をする問題ということを
考え合わせますならば、みずからの問題としてもやはり取り上げていただきたい。いまあなたは、
調査費を組んで云々と言われましたが、これは私も新聞でちょっと拝見いたしました。こんなみっともないものを、厚生省はなぜ発表をしたか。京葉と京浜を
中心にして、一億に足らない、九千百万かと記憶しておりますが、そればかりの費用で、一体どこをどういうふうに
調査するか知りませんけれ
ども、見て歩いたらどっちのほうには魚がよけいいたとかいなかったとかいうのでなく、水道の水源があるかないかということを
調査をするのなら、こんな微々たる
予算ではどうにもならぬ。これはあなたが新しく就任されたので、当然もっと大幅なものにしてもらいたいが、私の言わんとするところは、いわばそういうふうにだんだんと時をずらし、当面の処理だけをしていくというような傾向があるのではないか。同時にまた某
大臣が、東京を
中心としてひとつ
大臣をつくらなければ、首都圏担当相というようなものをつくってやらなければならぬ、——これは
地方自治の
立場からいうならば、全く
地方自治権の侵害であると同時に、抜本的に考慮をしなければならぬ問題である。
政府自体がいわゆる総合施策として、水の問題も
道路の問題も交通の問題も取り上げてやろうというときに、これはまた別な角度から
検討を要する問題でありましょう。けれ
ども、そういうようなことも構想だけして、あるいは東知事のごときは、たいへんけっこうなことである。これは逆に
責任のがれです。こういうような形の中で時日を過ごしてしまうと、おそるべき事態に私は到達するのではないかと思う。あなたのおっしゃるように、もう水資源を各県に求めたり、いわんや九千百万円でそこらを調べるといったって、これは不可能でありますから、もっと抜本的に国内全部を、笛吹川であろうと、千曲川であろうと、霞ケ浦であろうと、どこであろうと、東京へ持ってき得るものは、ありとあらゆるところを
調査しようということならばわかります。けれ
ども、言いかえるならば、水道というものは
国家が
責任を持つものである。なぜ
国家が
責任を持たなければならないか。国のすべての機関が、首都である東京に設置されている。そういう現況から見るならば、何といっても、やはり
政府全体の総合施策としておやりにならなければならぬことであります。あなたの
立場を、私はとかくは言いません。けれ
ども、工業用水というものを当然御存じだと思いまするが、これは所管は、言いかえればあなたではないでしょう。しかし、そのほうには、国も多額な補助金を出しておる。
地方自治体も多額な補助金を出しておる。また運営に困らないように、公募もしておる。こういうものから
考えると——
事業も大切でありましょう。やらなければならぬと思いますが、より大切なことは、私は人の飲む飲料水であると思う。こういう問題との関連性等を十分考慮せられて、厚生
大臣から——幸い吉武さんもおいでになっておりますので、実は自治
大臣には午後から私のほんとうの質問の時間に御答弁を願うつもりでありますが、私の言わんとするところは、結論的には、厚生省の所管、通産省の所管、
建設省の所管、
自治省の所管であるというような形一本で、
一つの太い柱で政策を実行して、専務はなるほど
地方行政にやらせてもけっこうでありますが、
政府自体がそういう新しい角度に立って水道問題と取り組んでいかなければならぬ事態に到達しているのではないかということを私は
考えますので、一言あなたからそういう点に対して御決意を承って、たまたま
地方自治関係の
大臣も来ておりますから、この問題に関連してお
考えがあるならば承りたい。