○秋山委員 これで最後にいたしますが、いま話題に出ましたように、直接関与している
人たちは労災
関係で死亡の場合には千日分という支給金があるようでございますけれ
ども、いま千日分をもらったところでそう膨大な金にはならないような気持ちがいたします。たとえば日給換算で幾らになるかということになりますが、かりに月額十万円もらうと仮定いたしましても、思っただけの金額にはならぬかとも思います。同時にまたその
関係はそれで終わったような心持ちになるかもしれませんけれ
ども、その遺族の方々が、
状況によって違いましょうけれ
ども、その
人たちがどうやら社会人としての生計が保てる、これほどのことができればまあまあということも
考えられないわけではありませんけれ
ども、概してそこまでは行きかねる。これにも多少の不安が残るわけですけれ
ども、それよりももっと
考えなければならぬことは、やはりいま
通産省の
人たちの御答弁の中にありましたように、目で見えない、急にはからだにも感じない、そういうことを通じてじわじわ体力に影響してくる、そういった俗にいう公害
関係というものがかなり広くあろうかとも思います。これらについては何の補償もできないわけですけれ
ども、だからといってこれをほうっておくわけにはまいりません。そのために
関係の各省の方々は、いま申し上げましたように十分御配慮をいただきながら、これらの公害
対策を一日も早く立てられんことを希望するわけであります。
同時にまた、先ほど
消防庁からの御答弁がありましたけれ
ども、私が知っている限りにおいては、
消防庁でりっぱな御答弁をなされましょうとも、府県に配置になっておる
消防署の
人たち、こういう方々がそれほどのむずかしい科学知識を持っているとは思えません。全部の方はもちろん持っていないでしょうし、そうしたところに、たとえば
川崎のような
消防署には専門の知識を持ったこういう方々が何人おるか、私は不幸にして調べておりませんけれ
ども、おそらくあれだけの石油を中心とした産業が大きく開発されている地域にもかかわらず、万全を期するだけの
消防署員はおらないような心持ちがしてなりません。だからといって、監督官庁であります
通産省においても、同じように
現地へ出向いていって
指導監督をしていくという
人たちの数からいけば、これもやはりごく少量の人しかおらないのではないかという心持ちがいたしてまいります。特にまた、科学進歩の
状態から見ますと、非常に発達のテンポが速くなっておりまして、業者はどんどん進んでいくし、役所は進もうと思っても進みきれない何ものかがあるようなことが
考えられてまいります。これらについては十分配慮をしながら、予算の面においても十分納得がいく説明を大蔵当局なんかにしまして、十分な予算を獲得しながら、こういうものと完全に取り組んでいっていただきたい、こういうことが私は今日の世の
人たちの願いではないかと思いますので、これを申し上げまして、皆さん方の善処を要望しながら私の質問を終わらしていただきたいと思います。