○栗山委員 私の意見を申し上げておきましょう。これは
一つの便乗増税なんですよ。それからガソリン税の引き上げというものは、目的税のみによって
日本の国土開発につながる道路整備計画なんてお立てになることがナンセンスでありまして、基本的にはやはり一般財源からそういう大きな国策的条件としてこれに取り組むということで、もし大きな長期計画の中において一般財源でこれを
補てんすることができないという場合において、これに対する限定処置として赤字公債をもっていかなければ、道路問題は解決しない。こういう基本的な
考え方を持っておるわけでありますけれども、それの是非は別にいたしまして、こういう
一つの制度的なものは
日本の政治施策の一環から
考えるべきだ、こういうことで、この問題も私の
考え方の一点を加味して御検討をわずらわしておきたいと思うのであります。
金子さんにちょっとお尋ね申し上げたいのですが、
飲食税の問題でございます。これについてもつっぱねて逃げる、こういうようなことについて、これは失政、と
国民の怨嗟の中心になるのじゃないかということを私は憂えておるものであります。やはり純然たるすしや米というような大衆の、一面素朴なうるおいと、
飲食をするということについて、原則的に言うと、こういうものに
課税をするということは、いまの政治の姿勢からいきますと、大衆
課税というものをどのようにして排除するかという方向からは、およそ離れておると思うのであります。基本的には撤廃の
方式をとるべきである。しかし、その過渡期としては、今日円の価値というものがだんだん低くなっておりますので、素朴な慰安のために、ビール一本飲んで、すしを少し食い過ぎたというと、
課税の対象になるということでございますから、この問題はやはり
免税点の引き上げ等を行なって、大衆
課税の撤廃の方向に持っていくという政治家としての姿勢の方向が望ましい、私はこういうふうに
考えるのでありますが、これが一点であります。
それから
外人の料飲税の問題については、多くの問題を投げかけておりまして、
細郷さんは貝の口をあけて
お答え申そうという内容が一点としてなかったので、はなはだ残念に思うわけであります。
早川さんがいらっしゃれは、
早川さんこそがこういう政治姿勢を正すべきトップバッターとしておやりになる問題だ、私はこういうふうに
考えておったのですが、幸いに金子さんがいらっしゃいますから、お伺いをいたすのであります。
これについては、いろいろな経過をたどってきた。二十二年の十一月の経過から、これが一部の
免税をやられたり、あるいは全免ということをやられたり、あるいはまた、その経過において、ほうはいたる世論の反発にあうというようなことや、あるいはまた、税制査会の総会で、こういうようなばかなことあるかということで、
反対が強く出まして、これを撤廃するということになってまいったのでありますが、たまたまオリンピックをとらまえ、あるいはまた、外国で
日本のホテル、料飲の値段の高さというようなものが
指摘されて、そして
業者がこれをどう隠れみのとしてやってまいるか、こういうような、時を同じゅういたしまして、これは閣議決定に至るまで、複雑な様相があったと思うのでありますけれども、何か
業者の強い圧力で、これはむしろ自民党さんの三役に伺うのが一番適正かもしれないことを伺うのでありますけれども、まさか参考人にここへ呼んでというようなこともお認めにならない、こういうふうに思うのでありますが、外客の料飲税の
非課税には多くの問題がございます。私はそれを一々
指摘したいと思うのでありますけれども、時間がございませんのでやめますが、これほど卑屈な処置はありません。特に
日本は開放経済になって、観光政策の重要性が
考えられましょう。あるいはまた、国際収支の是正という痛切な問題につながる問題でありますが、これは観光政策をどうするか、そうして、
外人誘致のそういうホテル関係を、どのような格好でやって国際収支の改善に資するかということについては、別な大きな観点からこれの政策論議をして方向づけていかなければならぬ、こういうふうに
考えるのであります。しかるに、
地方税でありますこの問題を、閣議決定をして、そうして当分の間
免税だ、こういうことについて、金額はともかくといたしまして、あまりにもかくれみので卑屈な決定をされた、こういうふうに私は解するのであります。少なくともこういう問題は、
日本国民の独立的な意欲及び
国民的プライドがこれを許さない。依然としてそういう従属的な、あるいは卑屈な思想の上に立ってこういうような
措置をするということについては、
日本の国を憂えるという観点から立ちまして、この問題は、そういう政治論として展開をしなければならぬのではないか、自分ではこういう意見を持っているのです。だから、金子さんにいたしましても、
早川さんにいたしましても、自治省がときの権力に屈するとか、閣議決定だというようなことでなく、多くの矛盾点を持っておりますこの問題について、やはりオリンピックについては、
一つの国家的、
国民的な行事として、国がこれに襟度を示すにはどういう施策をもってこたえるべきであるか、単なる一片の
税金によって
——外人は御
承知のとおりビジネスであります。合理主義者でありまして、
日本人のような
考えを持っておりません。一片の
税金が安くなったというようなことによって、観光政策につながるということは、ナンセンスでありますから、この問題はえりを正して、
日本の
国民感情を反映して、
日本人に、そういう卑屈な従属的な態度でなく、独立と民族的誇りを持たすということから、これはすみやかに撤回せよと、体を張ってでも強く皆さんと戦いたいという気持ちを持っております。あなたは政治家でありますから、
細郷さんのような繁務的な態度でなく、政治的発言をして、
早川さんと協力してこの問題を解決するという
一つの襟度をお示しいただきたいと思うのであります。