○
大村委員 どうも私もしろうとで
質問の要領を得ませんが、専売公社で出された「これからのたばこつくり」というパンフレットの中に、新方式採用の
見通しがいろいろ出ております。それによりますと、昭和三十六年二月に平塚に中央研究所の分室を設け、年間三十億本のたばこ工場に相当する設備を行なって、原料受け入れから刻上品になるまでの各種の作業について実用化の研究を行なった、そして
見通しもついた、そしてさらにその
見通しのついた実績の上に立って長期
計画がきめられておる。
〔
吉田(重)
委員長代理退席、
委員長着席〕
そうしますと、長期
計画の内容からすれば、当然この中骨工場というものは要らなくなる。総裁が、それは直ちにやめるのではない、こうおっしゃっても、しょせんはそういうことになるのではないかと思うのです。そういうことでいま
検討中だということですが、少なくとも長期
計画をお立てになっておるからには、防府のような中骨工場の
処理についてもある程度の構想があるのではないかと思うわけであります。その構想が固まっていないからここでは発表ができないということかもしれませんけれ
ども、私
どもが考えるのに、これだけかなりはっきりした長期
計画が新方式採用によって立てられ、あるいは年々百億本にのぼるところのたばこの販売増、即製造増等が考えられておりますから、そういう点からすれば、総裁の頭の中にはある程度の構想があると思います。その構想について再度お尋ねをしたいわけでありますが、その御回答を得る前に、全国でただ
一つ中骨工場としては防府だけということですから、若干防府の工場からも申し上げておきたいと思うのです。
総裁も御
承知と思いますが、昭和三十四年に公布されました塩業
整備臨時措置法によりまして、防府市三田尻の塩田が廃止になりました。ここでは現在百万坪にのぼる塩田のあとが放置されておるわけであります。これは何も専売公社の責任だとは申し上げませんけれ
ども、いわば専売行政の犠牲でもあります。工場誘致でも地元でどんどんやってその
土地を活用すればいいじゃないかといっても、これは総裁の責任ではございませんけれ
ども、なかなかそうは簡単にまいりません。それで専売公社の都合によって合理化をされるということは、それは企業である限りにおいてはあるかもしれませんけれ
ども、百万坪といえば膨大な
土地であります。それが遊んでおる。三十四年当時にこの塩業
整備臨時措置法が施行されて廃止になったが、これは専売公社等の御配慮もあって中骨工場ができたと思います。その中骨工場がやっとできて三年余りになった今日、専売公社の長期合理化
計画を見ると、もうそれもほとんど要らなくなる、こういうような状態であります。そこで、総裁の構想を単に聞くというよりも、安定性のある工場をやはりつくってやるべきじゃないか。専売公社のほうでは毎年百億本からの
需要増がある、これは
一つの大工場の製造数に匹敵をする、こういうことをおっしゃっておられます。もちろん現有施設をそのままにするということでなしに、新方式を採用され、能率をあらげれるのですから、直ちにそのことが人員増になるとは常識的には考えられませんけれ
ども、おたくで出されたこのパンフレットを見ましても、これから新規の人員が必要になるし、また労務も軽減される、こういうことが宣伝をされております。そういうところから関連をいたしますと、総裁がお考えになる構想の中には、両切りたばこ工場に転換をするという構想があってしかるべきではないかと思いますが、総裁はそういうものを含めて
検討するということなんでしょうか、どうでしょうか。