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金成参考人 私が命じたというようなことはございません。更生手続をとる、不渡りになるということになれば、持ち出しが行なわれることは世間普通でございます。もうほんとうに混乱
状態に入る。そこで保全手続をとったわけでございます。その間どうするかということで、いまのような処置をとりましたのでございますけれ
ども、保全手続のとれた後に、現在の
状態においてはそれらのものはすべて
東発へ返却しているということでございます。
なお、先ほどから私がお答えするほうがいいような面が若干ありましたものと思いまして、つけ加えさしていただきたいと思いますが、
宍戸は入社が新しいのでございますけれ
ども、担当でございますことを御
承知願いたいと思います。
それから、この更生手続をとるまでの過程でございますけれ
ども、品物はシーズンがございまして、春から夏にかけてがシーズンでございます。そして去年のシーズンには黒字の月も出たということは先ほど申し上げたとおりでございますが、もう一シーズン勝負をしたいという熱意で、私
どもに対してもそれをぜひやらしてくれという
意見でございました。そうするためには、先ほど申し上げたように七億八千万円の資金を必要とするわけでございます。かつ、なかなか
業界の
競争が激しいので、銀行の金利をたな上げしてもらうということ、これは出世払いというか、
あとから払えたら払うというような形の了解が得られないものだろうかということを申し上げて交渉したのでございまして、大体しようがないかなという返事があったのでございます。さらに七億八千万円のうち三分の二は、銀行から出してもらえないかという交渉を続けたのでございます。これはもう最後の最後まで続けた。ところが、
業界が非常に
見通しが悪いから、この仕事に新しい金をつぎ込むのはどうも
調査を何回やらしても
調査のほうからいい報告が来ないということが結論で、だんだんどたんばに追い詰められてきましたので、二月の十八日に
富士電機から応援して手形の決済をし、二十五日に給料を払うべきものを二十四日に概算で払って、そしてその更生手続に入ったわけでございます。その間最後の決定は、
富士電機がどうするか、金を出せるか出せないかということの返事を、銀行から出るか出ないかということのかね合いではございますけれ
ども、
富士電機の金が出せるか出せないかということにもかかりますので、二月の二十二日に
富士電機の
重役会を開きまして、もうどうにもこれ以上できない。できないということは、二月の末に二億八千万円の金を用意しなければ越せないのでございまして、どうしてもこれはもうできないということに決議をされたのでございまして、その
あとに
東発の決議に入ったような過程でございます。私の申し上げたことと
平島の申し上げたこととあわせて御理解をいただきますようにお願い申し上げます。