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兒玉委員 きわめて限られた時間でございますので、問題をしぼって御質問しますが、これは
局長にお伺いしたいのでございますけれども、私は十九日に現地に参って
事情を聞いた際に、二十一日に
辞令を出して、十日以内に返事がなければやめてもらう以外にない、こういうふうな非常に強硬な
意見で
辞令を出しているわけです。しかも私が実際に聞いた
範囲においては、わずか二万四、五千円の給料で五、六人の世帯をかかえる者がそれぞれ
勤務地に行った場合、生計を別にしなくてはいけない、とても行ける
条件でないというのが
大半であるけれども、いまの
実情にあっては
辞令を受け取らなければ首を切られる、こういう懸念があって、やむを得ず泣き泣き
辞令を受け取っているという
実情が
大半であります。こういう点から考えましても、私
たちの四年半前のこの問題に対するいろんな
質疑応答の中からも、こういう
身分上の問題、生活権保障の問題等があったからこそ、私どもはこの点に強く
反対したわけであります。その
心配がすでに四年半たった今日に実現しているということを思えば、
通産省当局の将来にわたる展望なり見通しがいかに甘かったかということをわれわれは指摘せざるを得ない。しかも
三楽酒造に
小林工場を
払い下げをしたその
理由というのも、採算を度外視しといいますか、今日のことを予想しながら、他の酒造
工場等が進出することをおそれてやったということも聞かされているわけでありますが、少なくとも私は、いま
大臣の
答弁の中にありますように、他の農産加工部門を拡大していくという御所見であるならば、
移動ができない人は当然その方向において吸収されるべきだと思うのですが、どうしても転出ができないという
条件のある人をしゃにむにやる、しかも十日なんという短い期間でどうして将来の長期の生活の設計が立てられようかと思うわけです。そういう短い期限つきで押しつけ的にやるやり方についても、われわれは納得ができない。この点についての御所見を承りたい。