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中西政府委員 お話しの点、まだこれからいろいろ
検討しなければならない
段階でございますので、断片的になるのをお許し願いたいのですが、一つは、凍
霜害に関連しまして実は
相当前広に予報もあり警報もあったわけです。その点、地方のそれぞれの気象台等から県庁まで連絡があり、県庁から関係市町村には連絡がいくのですけれども、それが、何といいますか、予防的な
活動にうまく結びついていないうらみがございます。そういう点を今後もう少し体系化して、予報がありましたときは、必ず一定の
体制でもってそれに臨み得るというふうな仕組みにいたしたいということが第一点でございます。
それから、その場合に、ある
程度重油その他の資材の
準備をいたしておるのでございますが、それがこの間のように長時間にわたるような
被害の場合には、油が切れてしまいましてあとで
被害を受けるというようなことにもなっております。その辺の資材の量についても今後
配慮いたしていく必要があろうかと思います。
それから、これは非常に大きな点になると思うのでありますが、凍
霜害というような場合に、重油燃焼とか、煙を出すとか、あるいは空気を攪拌するとか、いろいろなことがございますが、もう少し根本的に、長期的ではございますが、やはり品種改良というような点について十分
配慮していく必要があるのではないかということを痛感いたしております。
それから
長雨に関連しましては、これは非常に複雑な、要素があるようです。特に麦の赤カビ病、あるいはなたね等につきましては、だんだん作付面積は減っておるのですけれども、いわば捨てづくり的な要素もなきにしもあらずで、そういう点から病気が蔓延しやすい
状況もあります。
被害を受けた
農家の中には、たまたまそういう捨てづくり的な畑の隣に位置するということで
被害を受けるようなことで、気の毒な点もあります。今後の大きな
営農体系の問題に関連するのですけれども、
裏作についての、何といいますか、
営農の音心臓をもっと高める、このことは、価格の
引き上げだけで実現できるとは思っておりません。
相当高い価格での支持等をしておりましても、やはりほかとの
収入のバランス、労働時間のやりくり等で、手を抜くというようなことがございます。水が張ってきた場合に、明渠をつくって水をはくというようなことも十分に行なわれていないというような例もございます。そういうことで水を十分はかしておれば病気にも強かったというような反省もあるのですけれども、そういう
営農上の問題、あるいは
営農主体の問題といいますか、
裏作放棄というようなことを克服していく手段を前向きに十分考えなければならない。これは、
災害対策といいますよりは、むしろ
裏作の根本問題に通ずると思うのですけれども、そういうことも考えております。
それから救農土木についての
要望その他いろいろな
要望が出ておりますけれども、現実の救農土木にふさわしい事業等の把握を十分にいたしませんと、これはかけ声だけに終わります。そういう意味で、いろんな残事業のある中での繰り上げ施行というようなことについても、もっと早く計画が立ち得るようにいたしたい。といいますのは、おそらく、事業を始めまして現金
収入を必要とするのは農閉期であるわけです。その時期までに十分な
体制をとって、過剰な労働力が吸収できるような、何といいますか、
災害があったらどこでやるんだという
程度の見通しを各地方でつけ狩るようにいたしておきたい。ことしあたりは、
災害が起こりましてから、さてということでさがし回っておるような事態ですが、あらかじめやったらどうかというようなことを痛感いたしております。