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河野国務大臣 御説ごもっともでございます。ところが前に出発いたしました
首都圏整備委員会というものがございまして、この
首都圏整備委員会が今日まで数年間やっております。私はこのほうも兼ねておりますが、ごらんのとおりの
状態でございます。どこから手をつけていいか、
法律的には一応
整備いたしましたが、具体的には、実はあまり成績が上がらないというのが偽らざる事実であります。ところが、そういうことで、どっちが原因でどっちが結果かわかりませんが、
首都圏のあれだけの大きなものを扱うのに、また
人的構成がすこぶる貧弱でございます。したがいまして、やろうといっても、どうもどこから手をつけていいかわからないということで、露骨に言えば、ひょっと
ひね者になってしまったような
かっこうなんです。ところが、その
首都圏のほうの
人間が上から押えているものですから、
近畿圏がこれより上に出ることはおかしいじゃないかというので、
首都圏がこのくらいだから、
近畿圏もこのくらいでよかろうということで、
行管が通らない。
行管が通らないから、
予算がつけられない、というのが実は実際なんです。初めにスタートしましたときには、
大阪に
事務所もない。
東京の
事務所でやったらよかろうということでしたが、幾らなんでも、
近畿圏整備本部が
大阪に
事務所を持たないでやるのはおかしいじゃないか。
大阪に
出張所くらいなければいかぬだろうということで、
大阪に三人か五人
人間をやって、
出張所を開いたということなんです。ことしようやくこれで二十人か二十五人、人をふやしまして、それで幾らか
かっこうのついた
仕事をしていこうじゃないかということなんです。私は別の
機会にも申し上げましたとおりに、
首都圏につきましても、
皆さんの御賛成が得られるかどうかわかりませんが、抜本的な
構想を描きまして、それをひそかに実は
調査検討中でございます。ある程度成案を得ましたならば、発表して、広く天下の批判に訴え、これが共鳴が得られなければ、もう
首都圏は手の
つけようがない。どなたかほかの人にお願いしなければいかぬだろうとひそかに期待しつつ、いま勉強いたしておるところでございます。これをまずでかし上げまして、
近畿圏のほうも、そういったような
首都圏のほうと相呼応して、大きく飛躍しなければいかぬのではなかろうかと思っておるのでございます。実は、先日も、
大阪に参りまして、この
委員会の
総会に出席いたしました。ところが
皆さんがおつくりになりました
総会の
構成が、村長さんの
代表者から、
県会議員の
代表者から、
皆さんいらっしゃいまして、一例をあげますと、
総会を開いても、これを持って帰って
大阪府会の同意を得てこなければ、賛否は述べられない、こういうことをおっしゃるのです。そういうことでございますので、そうすると、どうも従来の
委員会、
調査会とテンポが全然違う。それで、これらの各
府県がそれぞれ
開発計画を持っておると、それにある程度縛られるというようなことになりまして、実は
事務が非常に難渋をきわめておるというのが
現状でございます。今回は、
二つの
法案だけきめて、これをこの
国会に提案をして、御
承認を得て、そしてそのほうからひとつ着手していこうということでございます。いま
お話しになりましたような点につきましては、各
府県が、いま申し上げるように、その前提として案を持っていらっしゃいます。これは
大阪が中心か
地方が中心地かというようなことから
議論が
——みな同じ土俵に集めると、けんけんごうごうとしてなかなかそれぞれの
立場立場を固持していらっしゃって、
調整がつきにくいというのが実は
現状でございます。したがって、よほど確固たる
調査資料を持ってこれに臨むか、そうするためには大がかりなものをつくってやるかどうかということでございまして、さしあたりといたしましては、遺憾ながらこの程度で行かざるを得ない
現状にある、ということを御了承いただきたいということでございます。