○原説明員 ただいま西宮
先生から御質問をいただきました農村
住宅関係でございますが、御承知のように、農林省といたしましては、住居の利用という点に重点を置きまして、御案内の生活改良普及員を中心といたしました農業改良普及組織を通じまして、利用
方法の改善を主体として、御指導を申し上げておるという段階でございます。
なお、農村
住宅の現状に関しましては、ただいま
建設省のほうから御説明がございましたように、老朽化した問題、あるいは御案内のように、非常に大きいのが特徴でありますけれども、非常に使いづらい、いろいろ工夫改善を要する点も少なくございませんので、そういった利用改善を中心にやっておりますが、なお最近の情勢といたしまして、御承知のように、農村に残ります若い者がだんだん少なくなってまいりますし、特に嫁飢饉というような問題等も非常にきびしくなってまいっております。それらの原因につきましては、たくさん関連したことがございますが、その中の一つといたしまして、農村の従来からございますような雑居といいますか、数世代にわたる多くの
世帯員が一緒に住まっておる。しかもから紙一つで若い夫婦と親夫婦がいるというような
事情等は、若い人たちの生活の上で非常に不便等もございまして、さようなもろもろの改善を要する点がございますので、三十九
年度から農業改良
資金の一部改正をさしていただきまして、生活改善
資金というのを創設いたしたいということで、御審議願っているわけでございます。その内容といたしましては、ただいま申し上げましたように、生活住居の改善を一段と進めてまいる。その
資金系統といたしましては、
住宅金融公庫等の改修
資金等を活用いたすのはもちろんでございますけれども、それらを有効に促進するためにも、また
住宅資金は御承知のように五万円以上ということになっておりますが、農村におきましては、台所の問題、あるいは簡単な改造をいたしますと、若い夫婦の部屋もできるわけでございまして、そういう、きわめて零細でありますが、非常に有効な改造、改修という分野もございますので、五万円以下の零細な分野につきましては、普及上の一つの拠点といいますか、モデルといいましょうか、そういう趣旨も加えまして、生活改善
資金のほうで改修のほうをやらしていただく。大口につきましては、
住宅金融公庫のほうから御援助いただく分を十分活用するようにやってまいりたい、ということでやっております。
なお、住居
関係といたしましては、共同利用施設——御承知のように、最近労力
不足に伴いまして、主婦農業ということで、主婦の労働過重が非常にきびしくなってきておりまして、そのためには、農繁期等を中心といたしました共同炊事、洗たく、あるいはいろいろな作業
計画等を相談いたしますための集合施設等も必要になりますので、そういった一種の広い意味での住居、あるいは住居利用を改善するための補助施設となりますような共同利用施設につきましての生活改善
資金の融資、そういう点に援助の手を拡大いたしたいということで、先ほど来申し上げましたように、生活改善
資金というものを農業改良
資金の中に創設いたしまして、ほんのわずかでございますけれども、これから一段と力を入れてやってまいりたいということでございます。大要そういう
状況でございます。