○福井
委員 総裁のお
立場では、一々どこの場所がどうなっておるということについては、受け持ちがあることでありまするから、いまのお答えは当然のことだと私も了承いたします。特に豊川の地域がおくれるという、ただいま冒頭に言われました四十三
年度完成目標ということがはずれるやに案ぜられる素因を包蔵しておりますから、これは私たち
国会側においても四十三
年度中に完成、あるいはそれ以前にも完成するよう
道路公団に
協力いたす決心でございます。そういうつもりでございまするので、そういう素因は、もしあるとすれば、できるだけ早く原因をなくするように、私たち
公団とともに
協力いたしたいと思います。ややもすると、現在地元の要望を無視しておるのではないかという一説も流れております。
公団の通るところは地味きわめて肥沃で、東三河の農業の最も
重点だと思われるようなところを通っておって、地元の案というのはやせた土地を選ぶというふうに提案しておるのが現状のようであります。地元の案でいくと、家は一軒もかからない、中部電力の鉄塔の横断が一カ所だけで済む、
公団の案でいくと、家が六十五軒かかり、鉄塔は四カ所も横断しなければならないというのが現状であります。私も現地を見たのでございますが、これは担当の齋藤君あたりがおりますると非常に答弁に便宜だと思うのでございますが、その用意ができませんでしたので、
総裁はこの場所ですぐ答弁していただかなくても、御意向だけを承っておけばよろしゅうございます。私が現在見ますと、何にいたしましても、この高速
道路はまっすぐであるということが理想であります。豊川のある地区では一カ所トンネルをつくれば、これが非常に理想的なストレートラインになるというところがあります。ところが経費の点もありましょうし、それから、そこが非常に地盤が弱いので、トンネルの掘さくが技術的にむずかしいということを聞いております。私は技術屋の端くれのものでありまして、現在の土木技術、こういうものからいくと、決してそういうことはないと思っております。わずかな距離でございます。ところが、次に心配になるのは経費でございまするから、経費の点を無視して話は成り立たぬということがあるかもしれませんが、答えは技術的な問題でできないということが一応言われております。しかし、私たちは、先ほど申しましたように、今日の技術でわずかなトンネルを掘さくするのはできぬことはないと思っております。私は機械屋で、土木技術者ではございませんが、そういうことはあり得ないと思っております。トンネルをつくれば非常に理想的なラインになるということであれば、緊褌一番、ひとつ
公団のほうでは何億かけてもトンネルでいこう、あるいは低い山ですから、関カ原や米原のところを通ると掘り割ったところがたくさん見られますが、ああいうふうに割っていったっていいじゃないかという気がいたします。それぞれ日本最高の技術者を配置せられておる
道路公団でありまするから、ゆめゆめ手落ちはないと思いますが、おそらく経費の問題であろうと思いますが、技術的にできないということはあり得ないであろうと私は推測しておりまするから、あれこれ御検討を特にお願いしておきたいと思います。くどく申し上げますが、特にこの地域が東名
道路の一番おくれた地点になるということを、私たちは地元の人間でありまするから、そういう恥ずかしい思いをしたくございません。あくまで
公団に
協力して、そうして早く仕上げる、しかも理想に近いもので仕上げたい、こう思っております。
公団におかれましても、地元の要望を積極的に
総裁みずから聞いてやっていただくように、ややともいたしますと、
公団にしても役所にいたしましても、末端にいきますといまだに明治時代のように圧力をかけるような横柄な態度でいくということが
——このことについてはまだありませんが、あっては困りますから、
総裁、
理事者の方において親切に、しかも国の理想に近いように特に御留意をお願いいたしまして、私の
質問を終わります。御
意見がありましたら、一言おっしゃってください。以上です。