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1964-01-24 第46回国会 衆議院 議院運営委員会 第4号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十九年一月二十四日(金曜日)    午前十一時三十一分開議  出席委員    委員長 福永 健司君    理事 小平 久雄君 理事 佐々木秀世君    理事 坪川 信三君 理事 安藤  覺君    理事 天野 公義君 理事 柳田 秀一君    理事 下平 正一君 理事 前田榮之助君    理事 佐々木良作君       宇野 宗佑君    小沢 辰男君       鯨岡 兵輔君    田中 六助君       田村 良平君    竹内 黎一君       細田 吉藏君   茜ケ久保重光君       安宅 常彦君    山田 耻目君       山中 吾郎君  委員外出席者         議     長 船田  中君         副  議  長 田中伊三次君         議     員 林  百郎君         事 務 総 長 山崎  高君     ————————————— 本日の会議に付した案件  国務大臣演説に対する質疑の件  昭和三十九年度本院予算要求の件  昭和三十九年度国立国会図書館予算要求の件  昭和三十九年度裁判官訴追委員会予算要求の件  昭和三十九年度裁判官弾劾裁判所予算要求の件  次回の本会議等に関する件      ————◇—————
  2. 福永健司

    福永委員長 これより会議を開きます。  昨夜来の事態につきましては、わが議院運営委員会においてもいろいろこれについて心配をいたしておるものでありますが、両院議長間等においても話し合い、往来等もあったやに伺っております。この際、こうしたこと等についても議長から御報告を願ったり、あるいは所信を伺ったりして、今後に処したいと思います。  議長から発言を求められております。これを許します。船田議長
  3. 船田中

    船田議長 昨夕、本院が休憩になっておりますときに、参議院のほうで四時ごろから開会をされたということで、その事情につきまして、議運委員長からもお話を伺ったのでございますが、かようなことは、両院関係から申しまして、まことに遺憾に存じまするので、議長といたしましては、さっそく参議院議長休憩をしていただきたいという趣旨において御連絡を申し上げようと思ったのでございますが、議長席に着いておられましたので、特に副議長電話に出ていただきまして、そのことを申し入れました。ところが、すでに政府答弁が始まっておるときで、間もなく終わるというようなことでございました。しかし、両院関係が円満にまいりませんことはいかにも残念でございますので、今後のことについては、ぜひかようなことのないように、両院関係が円満に運営できますようにということを強く申し入れました。参議院の副議長はこれを了承せられまして、なお、間もなく参議院が散会になりました後に、参議院重宗議長から私のほうに電話がございまして、副議長から申し入れの趣旨はよく伺った、まことにごもっともであるから、両院運営については円満にいくように今後大いにつとめましょう、こういう御趣旨電話を受け取ったわけでございます。  今後の両院関係につきましては、国会全体の円満運営をはかるという見地から連絡調整を十分とりたいと存じますが、なお各党におかれましても、それぞれの立場から両院連絡を緊密にされますように特にお願いを申し上げたいと存じます。
  4. 佐々木良作

    佐々木(良)委員 念のために議長さんにお伺いいたしたいのですが、いまこの問題は、各党各党でありますけれども衆参両院の問題でありますので、各党ともむしろ議院運営委員の資格のほうを強く感じながら、相談をいたしておるわけであります。  先ほどの議長さんのお話の中で、きのうの電話のいきさつがありまして、今後は円満運営衆参両院の間でやろうということで、お互い連絡を取り合って云々——先ほど非公式に伺いましたときには、衆参両院の間で今後は調節を十分にしようというお話も承ったのでありますが、きょう日程をどうしようかという相談を、衆議院議運理事会相談中に、またきょうも参議院で本会議開会されたのでありますけれどもけさ参議院の本会議開会につきましては、参議院のほうから衆議院のほう向きに正式な連絡があって了承をされたのか、その辺の経緯をちょっと伺いたいのです。
  5. 船田中

    船田議長 けさ開会につきましては、特に連絡はございません。
  6. 佐々木良作

    佐々木(良)委員 きのう、わが衆議院議長から参議院議長あて注意を喚起されて、そして副議長からも話があり、後ほど参議院議長から、今後はこういうふうに円満にしようという連絡を受けておられながら、けさ、また、全然連絡なしに、きのうの続きの状態のままで開会されたことについて、はなはだおかしいと思うのですが、議長さんはこの事態は遺憾とはお考えにならないのでしょうか。きのうの事態についてはまことに遺憾だと言われましたけれども、この事態をどうお考えになっておりますのか。失礼ですが、ちょっと御所信を承りたいと思います。
  7. 船田中

    船田議長 十分な連絡がなかったということはまことに遺憾でございますが、これは、私からこの問題について、参議院のことについていろいろ批判的なことを申し上げることは差し控えさしていただきます。
  8. 佐々木良作

    佐々木(良)委員 差し控える、差し控えぬじゃなくて、私ども衆参両院関係を何とか調節して、そして正規の軌道に戻したいと思うわけです。けさその相談をしている最中に、また、言うならば、重ねて同じような事態が起こったわけですが、その前に、格別に議長さんのほうから参議院議長さんのほう向き注意が喚起されておったならば、そしてそれに対する返事もあったわけでありますから、けさ事態が起こらないように、むしろその前に衆議院のほうで相談ができるような促進がされるべきだと思うのです。私、申し上げにくいのですけれども議長さんは、参議院議長さんとの関係において連絡があるなしにかかわらず、むしろ、けさまず議運を招集されるなり、議運委員長を呼ばれるなりしまして、きのうの事態を明確に言われて、きょうこういうことになっているから、早うどないせいとか、あるいは参議院との関係について調節したらどうだとか、何かそれがあるならあるべきだと思うのですけれども、それもなしに、また、けさ事態が起こったことは、はなはだ遺憾ですと言われるが、遺憾だけでは済まないのですけれども、これを今後どういうふうにしたらいいとお考えになるのか。私ども議長さんの諮問にこたえて相談もせねばならぬと思いますので、重ねて御所信を承りたいと思います。
  9. 船田中

    船田議長 先ほども申し上げましたように、両院関係につきましては、国会全体の円満運営をはかるという見地におきまして、今後連絡調整を十分とってまいりたいと存じます。今朝のことにつきましては、重ねての御質問でございますが、特別の連絡をいたしておりません。先方からも連絡はございません。この点はまことに遺憾であります。今後十分円満な運営ができるように最善の努力をしてまいりたいと思います。また、各党におかれましても、どうぞそれぞれのお立場において、十分衆参両院関係を緊密にせられるようにお願い申し上げたいと思います。
  10. 柳田秀一

    柳田委員 議長にお尋ねしますが、きのうこちら側、衆議院のほうが休憩中に参議院開会した。もとより衆議院のほうで、たとえば施政演説をやり、一たん休憩にして、参議院施政演説を行なって、そうして衆議院へ戻ってきて再開して、こちらは本会議再開続行するということは、これは前例があります。それは初めからの約束なんだ。ところが、きのうの場合においては、こっちは第三番目の質問者をだれにするかという調整ですから、時によれば、その調整が寸刻にして解決する場合もありますし、遷延する場合もある。したがって、休憩中は、議長のほうから答弁を要求してきておるところの国務大臣は、当然衆議院に拘束されるべき憲法——これは国会法じゃない、憲法上のオブライジされた義務があると思うのです。その点はどうですか。あなたは法制学者ですから、その点は私の見解に間違いありませんかどうですか、議長にお伺いします。どちらも法制学者ですから、議長、副議長相談の上お答えくださってもけっこうです。
  11. 船田中

    船田議長 いまの法制上の意見につきましては、よく研究してから申し上げますが、とにかく両院関係を円満にやっていくという趣旨において、今後私もできるだけの努力をしてまいりたいと考えております。
  12. 柳田秀一

    柳田委員 法律の問題、ことに憲法のような問題は、軽々に論ずべきでないという御趣旨はわかります。しかし、いやしくも憲法解釈に対しては、議長以前の国会議員として、ある程度の基礎常識というものはあるはずだと思うのです。しかも、かつて法制局長官をせられ、副議長のほうは法学博士の学位もとっておられる。基礎知識というものは、普通水準国会議員よりもさらに高くなければならない。われわれのような浅学な者でも、私の解釈によると、昨日は、国務大臣総理以下衆議院に出席して答弁すべく憲法によって義務づけられておる、かように解釈しておりますが、それは間違いであるなら間違い、その解釈が行き過ぎなら行き過ぎ、その解釈には微妙なところがある、憲法上は必ずしもそれは義務づけはされておらぬとか、どうお考えですか。その辺のところぐらいは明確におっしゃらなければ、われわれあなたの諮問機関としてやっていけませんよ。どうですか。
  13. 福永健司

    福永委員長 それは研究してからということですから……。
  14. 柳田秀一

    柳田委員 それは後刻御答弁願えるなら願えるで、はっきりしてもらわなければ、こんなものの研究は一月も二月もかかるものではない。いつごろ御答弁願えるのか。ぼくはこの点大事だと思う。いずれ再開されたら再開されたときにやるとか、いつ御返事願えるか、それを聞きたい。
  15. 福永健司

    福永委員長 この点は委員長として希望しますが、なるべくすみやかに研究の上、御答弁願います。
  16. 柳田秀一

    柳田委員 この問題がはっきりしなければ、ぼくはここから立論していかなければ、これは立論の基礎なんだから、そんなことじゃ進まないですよ。
  17. 福永健司

    福永委員長 だから、研究の上……。
  18. 柳田秀一

    柳田委員 しかし、研究の上きわめてすみやかにといっても、すみやかにというのは、いつまでですか。ぼくは期限を切りますよ。
  19. 福永健司

    福永委員長 議長、何か御発言ございますか。
  20. 船田中

    船田議長 それでは、できるだけすみやかに結論を出すように努力をいたしますから、どうぞそれで御了承願いたいと思います。
  21. 佐々木良作

    佐々木(良)委員 関連。柳田君の法規的な説明ではないですけれども、私ども両院関係について常識的に次のような感覚でおるのですけれども、間違っておるかどうか、御批判をいただきたい。  私どもは、両院関係というのは、あくまでも第一院においてなすべきことをなして、第二院というものは、その第一院がなしたことに対して足らなかったことを補うとか、あるいは出過ぎたところを矯正するとか、そういう任務を持って二院制度というものが採用されて、それが今度の日本国憲法議会関係のもとに私はなっていると思うのです。したがいまして、二院で、衆議院参議院一つの事項について先議争いをするとか、そういうようなことは、本来は筋道としては私は起こり得ないものだと思います。第一院がなすべきことをなして、そしてその足らぬところ、あるいは行き過ぎたところを是正するという任務が第二院であるならば、そのような問題については、まず第一院が議することが当然であります。したがって、そういう基本的な問題の見方からするならば、本来、たとえば総理大臣施政方針演説とか、これに対する質問とかいうものも、衆議院ではっきりと質問を終えて、そしてその質問に対して足らないところ、あるいは行き過ぎたところ、それを今度は第二院二院立場でこれを批判して是正すべきなのが第二院任務だと思うわけです。したがって、本来でありますと、この間起こったような問題も起こらずに、第一院がなすべきことをなして、その後に十分時間をとって参議院がなすべきだと考える。しかしながら、そうすると、第一院済むのがいつまでかかるかわからぬとか、要するに、政府側議事促進し、あるいは予算編成上不都合がありはしないかということで、むしろ便宜的に、第一院審議中でも、その時間的な余裕を見て、第二院でその穴を埋めるような運営がされておった。つまり、こっちがやったあと、こっちに差しつかえない程度で参議院でやられる、そして、時間の節約を保たれて、議事促進がされるような運営が私は慣例になっておったと思うのです。しかしながら、その慣例はあるけれども、その慣例根本は、あくまでも第一院がなすべきことをなして、そしてそれを補いあるいは是正する任務が第二院であることは間違いない。その原則があるにもかかわらず、衆参両院対等に、同時に総理大臣あるいは内閣の施政をただすというような状態に、知らぬ間に参議院衆議院両院とも何かそういう錯覚におちいってきた。むしろ便宜的に、なるべく早く議事をスムーズに進行しようと思ってかかったことを、その根本をひっくり返して、むしろその慣例があだをなしたような結果になっておると私は思うのです。したがいまして、ここで私どもがこの問題に対する両院の姿勢を正そうとするならば、憲法基本的精神にかんがみて、むしろはっきりと第一院でなすべきことをなし、その後に参議院が行なう、こういう基本線に立って、なおそれが議事の引き延ばしや議事促進を阻害するようなことのないようにというところまで戻っていくのが当然だと思うのでありますけれども、重ねて、妙な言い方でありますが、私は議長さんのこの問題に対する考え方、私の考え方が違っておるかどうか、私は決してあげ足をとりはしませんから、常識的にお答え願いたいと思います。
  22. 船田中

    船田議長 両院関係というものは、これはずいぶん歴史的にもむずかしい関係がございます。いま御質問の中にありました御意見もごもっともな点がございますけれども、先ほどの御質問にもありましたように、憲法上、国会法問題等について、いかなる解釈、どういう権威ある解釈をするかということについては、十分検討を加えませんと、いま即座にここでどういうことがいいということは申し上げられません。要するところは、両院国会運営国会全体として円満にいくように心がけていかなければならぬのでございますから、それには何といっても両院関係を十分緊密にいたしまして、そして調整をとっていくということに運営をしていく以外に道はなかろうと思います。私は、もちろん議長として努力をいたしますが、ぜひとも各党におかれましても、衆参両院関係を緊密にせられるように今後とも御努力いただきたいと思います。
  23. 佐々木良作

    佐々木(良)委員 答えられないというお話ですが、この問題で常識的な方針さえ持たれずに逃げられることは、はなはだ遺憾です。衆議院議長たる者常識的な衆参両院一院二院制の問題に対する御判断がないということは、逃げられるにもほどがあると私は思います。常識的にわが院の議長さんが両院制度基本的な考え方について答えられませんということはないと思う。たいへん遺憾だと思います。  重ねて私の意見を申し上げておきますけれども、何も私は拘束しようとは思っておりませんが、両院議院制の第一院というものの常識的な考えはあるはずでしょう。予算の問題にしましても、条約の問題にしましても、一院が優先することは御承知のとおり。法律案件についても、その審議、それからその決定のしかたでも、両院議決が違った場合には、調整のしかたはありますけれども、第一院中心にして調整される状態になっていることは御承知のとおりであります。  なお、これは前の話でありますけれども、よく対立して国会運営上困ったところの会期決定問題についても、会期決定については両院一致議決によるという規定になっておった。その両院一致議決によるということを参議院側衆議院側もたてにとって、完全に平等の立場で主張しようとした。そしてたまたま毎国会会期延長について衆議院参議院とで違った議決が行なわれた場合には処置のない状態が出て、そのために国会がずいぶん混乱した。そしてついにそのために国会法改正というような方法をとって、事実上衆議院議決で、それに参議院は同調せざるを得ないような形で、第一院が優先的にきめる国会法改正さえ行なわれた。私は、このような問題は、本来は国会法などという法律改正を行なわずして、運営慣例の中で、第一院制度の重点的な運営の中で慣例的に行なわれるべき筋合いであったと思う。そしてそういう方針憲法なり最初の国会法がつくられた。それが対等みたいな話し合い、対等みたいな考え方と、それからいま議長さんが答弁されるように、逃げるようなものの言い方があるものですから、むしろ逆に権利の乱用みたいな感じさえ持っている。逆に法律でみずからを拘束して運営しなければならぬというような結果が出ておると思う。したがって、私は重ねて議長さんの答弁を求めるつもりはありませんけれども両院制度というようなものについては、そんなに法律の四角四面のことでなく、常識的な運営があり、常識的な考え方がある。そしてそのことは国民の普通の考え方でありますから、普通の考え方に立って、勇気を持って議事の取りまとめなり議長としての職責を行なわれることを、特に私は希望申し上げておきます。
  24. 田村良平

    田村(良)委員 私はきょうの問題でちょっと……。先輩の御意見もありまして、同じような意見のところもありますが、私は、憲法上の両院見解という問題は重大な問題で、いろいろ御意見もありましょうけれども、手っとり早く自分たちの責任の範囲を考えてみれば、きのうは衆議院は、たとえば三番とか四番とか、政党質問の順位がきまるとかきまらぬとか、それで本会議が小休された間に参議院が開かれたということになっておったと思います。したがいまして、衆議院議運としては、私はやはり質問順序を、慣例があれば慣例によって、たとえば社会、自民、社会、民社といくのがおきまりになっておれば、きまっておるとおりやってもらいたい。そうすれば文句はないと思います。それが保留のままで本会が小休になったものですから、その取りきめがないうちに参議院が開かれたという形ではないかと思う。そのことが衆議院のほうではっきりしておれば、ああいうことは起こらなかったと思いますが、過去のことは歴史は知りませんから、これ以上は申し上げません。  それからいまお話しのように、両院対等の問題と言われましたが、私どもが初めて見て、非常にむずかしく感じますのは、たとえば午後一時から衆議院施政方針に対する質問演説を三人とか四人とかやる、ところが三時半には参議院で同じようにそういった質問が行なわれる、これは非常に無理だと思います。建設委員会建設大臣を呼び出したり、農林委員会農林大臣を呼び出したりするのと違って、国政の基本に対して政党代表質問者を送るわけです。だから、代表質問は日を変えてやったらどうか、それこそ議運常識じゃないかと思います。そういうようなことで、われわれが来てみてびっくりすることは、あまりにも仕事が多いということです。みなが横縦連絡ができないままでずるずる一方で動く。ところが、考えてみますと、やはりこの新国会においては、あっさりしたことはあっさりしてもらって、登壇して質問すれば、全議員が聞いておりますので、どういう質問かおよそわかります。順序も、それほど固執して、おれが先だ、おれが先だと争わぬでも、上がってやっていただけばわかるのでありますから、その辺は議運常識でお取り計らいをしていただければ、ただいま議長さんがいろいろ言われましたが、そうお互いに相済みませんとか、遺憾でございますとかいうことを言うて、頭を下げたりあやまったりせぬで、もう少しなごやかにやっていただきたい。われわれ新人はそういうふうに感じます。  したがいまして、議運というものは、いま申したように、理事会が開かれないままに参議院の本会議が開かれたということは、両方で本会議を同じ日にやることに問題があるのじゃないか、私はそのように考えます。したがいまして、ここら辺は新人意見になりましょうと思いますが、これからの事態を進める上に御参考にしていただきまして、もう少してきぱきと処理してもらいたい。そうしませんと、議運委員は実にばかばかしい。理事が何をやっておるかさっぱりわからないままであちらこちら廊下を歩いておることも、これはまことにつらい立場であります。少しこういう点は先輩先輩らしく新人をお導きいただきたい。こういうことを申し上げて、明るく事を運ぼうではありませんか。議長さんもあまりあやまりなさんな。
  25. 佐々木良作

    佐々木(良)委員 田村さんの発言誤解があったら悪いから、ちょっと申し上げておきますが、きょうもそういう感じがあろうかと思って、何の見通しもなしに、ともかくこの委員会を開いて、そこで適当に相談しよう、こういう意味で私は要求したのです。  それから、きのうの話に一つ誤解のあるのは、確かにしまいまでの議事日程をはっきりときめずに、ともかく始めたというのは前例がないほどのことで、むしろその間に始末しようと思って始めたことだったんです。私どもがいま問題にしているのは、こちらが休憩にしている間に、参議院衆議院に何も相談なしに開いたことの問題を言っているわけです。衆参両院の間の問題を言っているわけです。参議院衆議院と円満にやろうとするのならば、これは定刻から開くとか、早くやってくれとかいう連絡があって、しかる後にやるべきで、むしろ休憩のままに参議院が開いたとするならば、参議院が開いているのにこっちは休憩中というので、まだ動いているのだから、したがって、話がついてすぐにこっちが開こうと思って開会を宣したら、一体総理大臣その他は廊下まん中どこらにおよりしかしかたがなくなるわけです。そういうことがないようにしなければならぬ、こういうことを言っているわけです。同時に、日を変えて開け、田村さんの言われるとおりなんです。そのことを、むしろ衆議院中心になって参議院に話をつけようとしたわけです。そうしたら、参議院さんのほうが、いま言いましたように、基本的に両院が平等みたいな観点に立たれて、二十三日と二十四日しか動かせないとくる。二十三日と二十四日ときたら、そこはきまってしまうじゃないですか。衆議院はやりようがない。だから問題は、議長さんはあやまりなさるなと言われるけれども両院一院二院考え方基本がこんがらかってきているわけだ。参議院では、衆議院がぐずぐずしているからけしからぬ、やってしまえという感じだろうと思うのだ。それならその意思を明らかにして、参議院が何も別に言わなければ、ちゃんと衆議院のほうは二十三日と二十四日で済んでおりますよ。ほんとうの事の起こりは、三時までによこせ、いや、普通にいっても四時まではかかる、だから、四時まで待てるとか待てぬとかいうような話、四時まで待てぬと言われても困るじゃないか、四時ごろまでかかるぞということを言いながら、こっちの調節が始まっておった。四時を一分でも過ぎたらやってしまえ、というようなことらしい。だから根本は、言われるとおり、もっと明朗にやりたい。衆参両院関係も明朗にやりたいと思うのです。きのうから出ているのは、順序の問題じゃないのです。実際はそういうことです。
  26. 茜ケ久保重光

    茜ケ久保委員 私は、きのうの事態は、衆議院もちょっと反省すべき点があると思う。というのは、参議院佐々木君の言う一院二院のことをいままでちゃんとしておったなら別です。私ども佐々木君の意見に同調すべき点もありますが、しかし、それはそれとして、今日までいわゆる運営は、大体衆議院参議院対等立場できたと思う。したがって、参議院には参議院の言い分があると思うのです。したがって、きのうの場合には、衆議院で一時からやる、参議院は三時からやるという公報が出ておりました。そうしますと、一応参議院が三時からの開会公報に出す以上は、衆議院議員にも全部公報は来ておりますから、参議院は三時にはやると思う。それで、衆議院発言順序等が少し混乱して、時間の調整がつかずに休憩したのですが、私は端的に申し上げて、きのうの休憩は、議員として、おそらく休憩のまま散会と理解しました。そういうことがありながら、今度途中で参議院がやった、そこで衆議院がおこった、そこに問題があると思うのです。もし衆議院がほんとうに参議院に優先するという確固たるものを持つならば、私は、この際その点を解決して、はっきりしたいと思う。しないままでほっておいたら、また起こりますよ。それと同時に、いわゆる議運における理事会状態、私は議運委員になったのは初めてですが、いわゆる衆議院における議運のあり方についても検討しなければならぬと思う。いままでのような議運では、私も議運委員としては非常に不満です。不愉快です。実際いま田村君も言ったように、議運委員は何も知らぬままに出てきて、委員長が何か言って、おしまいで、発言の機会さえ与えられない。こんな議運委員会は何だかわけがわからない。そんなら議運理事会だけでやってしまえばいい。きょうは、佐々木君が言ったように、特別のことで委員発言させますが、こういうことで議会の大事な舞台が動くということは、私は議員として非常に不愉快です。したがって、この際、衆議院議院運営委員会のあり方について、もっと明朗に、もっとだれにもわかるような、運営についても考えてもらいたい。それでなかったら、この問題はやはり起こります。私は、今度の問題は、参議院にも責任がある、衆議院にも手落ちがあると思う。したがって、言いたいことは、もし佐々木君の言うように、第一院としてのプライドと責任を持つならば、この際参議院と話し合って、あくまでも衆議院が優先するようにしてもらいたいと思う。でなかったら、この問題は解決しません。と同時に、衆議院議院運営委員会運営のしかたについて検討してもらいたい。ということは、いわゆる普通の議院運営委員にもある程度の議会運営に対しての発言なり、あるいはいろいろな相談をしてもらって、私はいわゆる議院運営委員会としての責任においてやってもらいたいと思う。いまの状態では、理事会における話し合いで全部なされている。もちろん理事の諸君の御苦労はわかります。しかし、どうしても公開の席上でできない場合には、やはり議運先輩である理事の諸君に骨を折ってもらわなければならぬが、しかし、大体のことは委員の諸君にも話をされて、議運としての責任においてものごとを解決していくようにお願いしたいと思う。議長にだいぶ文句が出ましたが、議長も就任されたばかりで、おそらく議長としてのあれもなかなか容易でないでしょうが、しかし、私はいままで見ていると、議長も与党が独占して、そして与党の意のままに動いたことが多かった。船田議長にお願いしたいのは、船田議長は厳正をもって鳴っておりますが、いままでは、何か混乱すると、かってなことをされて、議場外で宣言してみたり、あるいはどこか要らぬところで開会してみたり、ぶざまなことは絶対やめてもらいたい。今後の運営については、議長も厳正にやってもらいたい。わけのわからない間に開会されたり、採決されたり、全く言語道断ですよ。衆議院の面目まるつぶれだ。船田議長は、あなたは自民党の議長ですが、私はそういった点は厳としてやってもらいたいと思う。私は、きのうの問題の終結よりも、そういった会議におけるぶざまなことのないようにぜひやってもらいたいということを、この際議員として要望し、議運としてもぜひそういった運営をお願いして終わります。
  27. 福永健司

    福永委員長 茜ケ久保君に申し上げますが、私は、この委員会理事以外の委員各位が発言したいと仰せになれば、これを押える意思は毛頭ございません。なお、理事会は、やはり理事の皆さんに御相談願わなければなりませんが、これとても、理事会委員の方がおいでになって、実際上そういう人が何人かおられますが、聞いておいていただいてもけっこうですし、参考意見をお述べになろうということでございますれば、これもさようにいたします。したがって、茜ケ久保君の言われるような趣旨については、私も大いに留意いたしておるつもりでございますが、なお今後ともそういうつもりでおりますから、御了解をいただきたいと思います。
  28. 山田耻目

    ○山田(耻)委員 私は新人ですし、わからないところは教えてもらわなくちゃなりませんが、きのう来私は理事会を傍聴しておって、大体の動きというものは理解しておりますが、いまから私が聞きたいことについて、議長なり運営委員長のほうからやはり具体的な方策をお示しにならないと、衆議院なり議運として相談する中身がぼけてしまうので、少しお示しをいただきたいと思います。特に与党でありますだけに、国会運営については責任を持っておられますから、そういう立場でお示しをいただきたいと思います。  確かに、きのう衆議院休憩に入りますまでは、それぞれの政党質問の順位をめぐる問題があったわけでありますし、その限りにおいては、それぞれの政党間でお互い考え合っていかなくちゃならぬ責任もあったと思います。しかし、船田議長のおっしゃっているように、さっきからしきりに各党で協力をとおっしゃっておりますけれども休憩中に参議院が開かれたということは、両院運営に関することでありますだけに、両院議長さんに十二分に責任を感じてもらわなくちゃならぬ事柄だと思います。だから、円満にこれから運営していかなくちゃならぬとおっしゃるけれども、こういう事態を片側に残しておきながら、これからの円満な運営というものはこういうふうにやるべきだという御見解が示されないと、円満ということばの中身が全然浮かび上がってこない。それでは、ここで円満について議論をすることすらできないと私は思うのです。衆議院の責任者である議長船田さんとしては、もっと具体的な見解をお示しになって、今日の事態に対してはどう処理をしたい、今後はどう処理することがいいのではないかという気持ちで、運営委員長を通して御相談いただくなら、私たち見解も述べられるのでありますけれども、その点についてひとつ方向を示していただきたい。これがなされませんと話が進みませんので、特に議運委員長のほうで御配慮の上、もっとしぼられた次元で御相談を投げかけていただきたいということを特にお願いいたします。
  29. 福永健司

    福永委員長 あなたの言われるようなことも考慮いたしまして、本日ただいまの議院運営委員会は、理事各位の御意見も聞いて議院運営委員長において開くことにいたしました。けさほど議長から格別にあなたの言われるような意味においての意思の表明なり、ないしは諮問なりということはまだございませんでしたけれども、おそらくこういう会議を開けばそういう形にもなろうかと思いまして、私は私なりに考えてこの運営委員会を開きました。今後も、いろいろ御発言のような趣旨のことも考慮しつつ運営いたしていきたいと考えております。
  30. 山田耻目

    ○山田(耻)委員 それは、さっきの船田議長お話の中にも、あなたの御報告の中にもありましたように、昨晩参議院が散会をして、議長のほうから、今後は円満に運営をしていきたいというお電話があって、そういう電話がありながら、きょうまたこのままの状態開会をされておる。この中に一体具体的にどういう作業が円満な運営のためになされたのか。それがなされていないとすれば、やはりあなたにしても、衆議院議長にしても、その間、打つべき手の抜かりがあったのではないか、そういうことももっと謙虚にお考えをいただいて、そうして今日の事態は今日の事態で確認をして、これからどうするのかという御相談をなさらないと、ただ単に、国会法あるいは憲法あるいは不文律でありますけれども慣習、こういうものだけを、いまここで見詰めておったのでは事態の解決にならぬと思いますので、それらについてもお示しをいただかなくてはならないと思います。
  31. 福永健司

    福永委員長 お話のような点につきまして、昨夜もおそくまで、けさも早くから、私は私なりに党内を中心にいろいろ奔走をいたしたつもりであります。議長議長のことについては、私も議長電話をいたしまして一部聞きましたが、そういうようなことも、先ほどから御意見が出ておるように、こういう形で委員各位に知っていただくことがまず必要であろうというような意味において、けさ、こういう議運を開いたわけであります。御了承をいただきたいと思います。
  32. 林百郎

    ○林議員 いろいろな方の御意見をお聞きしたのですが、私は、この事態に至った責任は、やはり各党各党方針を確立してそれを貫く。もしそれが貫けない場合は、国会法の示すところによって採決なりなんなりをしてきめるというこれを貫くことが一番重要じゃないかと思います。何か衆議院参議院の対立というような形で問題が出されておるのは、これは政党中心としての国会運営立場からいって、ここへ問題の焦点を持っていって、そうして議長に責任があるとか、委員長に責任があるとかいう言い方は、どうも私はちょっと解せない。先ほど船田議長も言われましたように、やはり各党各党の責任において国会をどう運営するかという方針を確立し、その立場でどこまでもこれを貫く。国会運営の点で正常化の名のもとに、まあまあというようなことで、何かわけのわからないような妥協を重ねていくことが、かえって事態を不明朗にするのじゃないかと思うのです。私はやはり議長さんの言われた、各党各党立場を貫いて、そうして国会運営について責任を持つということが重要じゃないかと思いますので、私の感想をひとつ述べさせていただきます。
  33. 福永健司

    福永委員長 それでは、暫時休憩いたします。    午後零時十三分休憩      ————◇—————    午後一時五十四分開議
  34. 福永健司

    福永委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  昨夜の事態と関連して、連絡調整に全きを期することを両院議長間において申し合わされたような発言がありましたが、けさの事情は、この議長発言趣旨に反しているようにも思われるわけであります。われわれも協力にやぶさかでありませんから、議長におかれては、今後この種のことに遺憾なきよう万全を期せられたいと存ずる次第であります。  船田議長から発言を求められております。これを許します。船田議長
  35. 船田中

    船田議長 ただいま委員長のおっしゃったことにつきまして、議長といたしましても、今後両院の円満な運営のために努力してまいりたいと考えております。  なお、この際申し上げておきたいと思いますが、憲法上、衆議院参議院に対して優越性を持っておるということは明らかであります。したがって、衆議院が第一院であるということも明白なことでありますけれども両院とも、それぞれの権限を尊重して、連絡調整を十分にして、円満な運営をはかりたいと存じます。  なお、休憩中に国務大臣は当然衆議院に拘束さるべき憲法上の義務があるのではないかという御質問につきましては、憲法上そこまで明確に義務づけられておるかについては、疑義があると考えます。休憩にもいろいろな場合がありましょうから、事態に応じて両院とも十分連絡をとり、円満に運営したいと考えております。  また、国会全体の円満な運営をはかり、その機能を果たすという見地から、もとより、議長といたしましても、両院連絡調整については、十分努力いたす所存でありますが、練達な議運の各位におかれましても、今後ともお骨折りを願うとともに、また、各党においても、それぞれの立場から両院調整を十分はかられることを希望いたす次第であります。     —————————————
  36. 福永健司

    福永委員長 次に、本日の本会議は、国務大臣演説に対する質疑の前会の続きを行ないますが、質疑の順序について御協議を願います。  佐々木良作君が発言御希望のようでございますから、これを許します。佐々木良作君。
  37. 佐々木良作

    佐々木(良)委員 理事会におきましても、それから数日来の非公式あるいは公式の相談の場におきましても、その発言順序につきましていろいろお話があったわけでありまして、事務的に、これを党派別の人数比によるところの一応の発言順位が事務局から提示されまして、それが中心となっていろいろ協議されたわけであります。しかしながら、私は、今回の通常国会は、特に総選挙後の初の通常国会であり、常識的に見まして、各選挙の経過にかんがみましても、国民は今度の通常国会において、三党がおのおの選挙に公約したたてまえから、そういう意味でどういうふうな発言と方法をもって国会に臨むであろうかということを見守っておるわけであるから、特に慣例もなきにしもあらずだから、初日に自民、社会、民社と三党のおのおのの代表の質問を許されたいということを繰り返し述べ、お願いをいたしてきたわけであります。したがいまして、この問題をめぐって、一時議事をスムーズに運営でき得なかったような状態のあったことも承知いたしておりますけれども、昨日、本来でありますならば、そういう意味でわが党の発言を三番目に許していただきたいということをお願いもいたしておりましたし、当然そうあってしかるべきだと思いますが、しかし、もう昨日は昨日で過ぎましたので、でき得べくんば、本日の劈頭におきましてわが党の発言を許されたい、こう思うわけであります。確かに党派別の人数比によるところの事務的な問題はありましょうけれども、そこまで形式的にいうならば、これはあえて主張するわけじゃありませんけれども、それならば、きのうの発言も、自民党がまず第一に発言せられて、その次に社会党というふうな順序でやるべきであった。しかしながら、野党第一党の発言が先だ。それも確かに慣例もあるし常識的でもあろうというので、社会党の代表が発言せられたことは事実であります。そういう経過にかんがみても、これはそう四角四面の定木ではかったような運営ばかりでなしに、国民の常識的な期待にこたえて、わが党に三番目の発言を許されて、本日の劈頭にわが党の発言を許されんことを特に私は希望し、皆さんにお願いするわけであります。  しかしながら、議運の席上で幾ら申し上げましても、発言が平行線をたどっておりますので、そのままの形で本委員会が開かれたわけであります。私は、時間の都合上、あまり強硬に主張することによって、逆に衆議院自身の議事運営がこれ以上停滞することに対しましては、議会の運営をスムーズにやろうとするわが党の本旨にももとることでありますし、私は時間の制約があることも承知いたしておりますので、この委員会が開かれて、そうして決定されることにあえて反対するものではありません。したがって、時間の都合上、もうそろそろ、しかたがなければ採決をもってこの問題を争われたいと思います。これまでの経緯、格別社会党さんにはいろいろ出入りがあり、立場もあったわけでありますが、自民党委員さんの動きを見ておりますと、大体それくらいなところが常識でもあろうかという機運が見受けられたわけでありますから、採決になれば当然わが党の主張に賛意を表されることと思いますので、あえて採決によって決せられんことを望むものであります。
  38. 福永健司

    福永委員長 今日までの経過及び先刻の理事会の空気を十分に承知いたしております私といたしましては、ただいま佐々木君がるる述べられた御主張は十分拝聴はいたしましたが、ここで採決という方法をとることにつきましては、私はいかがかと思うのであります。佐々木君のおっしゃる趣旨、わからぬでもございませんが、いま、直ちに多くの人々の賛成をといっても、なかなか簡単にもまいらないこと等もございますので、今後の国会運営全体、また、私も民社党さんのお立場も考慮してのことでございますが、まあ今回はひとつ佐々木良作君のほうでも御了承を願い、同時に、特に社会党さん——自民党でもそうでございますが、その他の会派におかれても、ただいま佐々木良作君御発言趣旨について、今後御考慮を願うということに願って、まあ採決という方法でなくて、ひとつ佐々木良作君において、せっかくの御主張であるが、今回の場合はがまんをしていただくということに願いたいと思うのであります。各党いかがでございましょうか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  39. 福永健司

    福永委員長 右のような次第で、本日の質疑は社会党、社会党、民社党の三人、この諸君が三十分程度、共産党が十五分程度ということで御質疑をいま申しました順序において行なうことに御了承を願いたいと思います。     —————————————
  40. 福永健司

    福永委員長 次に、庶務小委員長から報告のため発言を求められております。これを許します。佐々木秀世君。     —————————————  昭和三十九年度衆議院予定経費要求書   〔本号末尾に掲載〕     —————————————
  41. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 昭和三十九年度における衆議院歳出予算の要求について御説明申し上げます。  昭和三十九年度の衆議院予定経費要求額は五十九億四千九百七十七万一千円でありまして、これを前年度予算額五十二億八千七百二十二万八千円に比較いたしますと、六億六千二百五十四万三千円の増加となっております。  要求額のおもなものについて概略の御説明を申し上げますと、その第一は、国会運営に必要な経費でありまして、四十九億千二百四十八万円を計上いたしております。この経費は、議員議員秘書及び職員の給与に関する経費、旅費、議案類印刷費、光熱水料、通信費等の事務費及び議員会館、議員宿舎等の維持管理に必要な経費でありまして、前年度に比し五億六千八百八十八万七千円の増加となっております。そのうち、新たに第一秘書の滞在雑費、閉会中雑費をそれぞれ若干増額いたしました。  次に、議員の海外派遣に必要な外国旅費として六千四百九十万円を計上いたしております。  なお、自動車の更新でございますが、交換三十台分として二千七百万円を計上いたしております。  以上のほか、事務局の新規増員八人及びその他の必要経費を計上いたしております。  第二は、営繕工事に必要な経費といたしまして十億三千二十九万一千円を計上いたしておりますが、このうち、おもなものは、第二議員会館新営費七億六千八百九十八万一千円、議員会館新営関連施設費五千九十万二千円、第一議員会館冷房機械等整備費一億三千三百五十万円及び赤坂議員宿舎建設費五千二百七万円等でございます。なお、第二議員会館建設につきましては、昭和三十九年度において契約を結ぶため必要な十九億三千七百五十一万五千円の国庫債務負担行為を要求いたしております。  第三は、国会予備金に必要な経費として前年度と同額の七百万円を計上いたしております。  以上のとおりでございます。何とぞよろしく御審議をお願いいたします。
  42. 林百郎

    ○林議員 ちょっとわからない点があるのですが、私のほうは、御承知のとおり歳費の値上げの案に反対しておりましたが、これが含まれた予算にはやはり当然反対になると思います。それだけ申し上げておきます。
  43. 茜ケ久保重光

    茜ケ久保委員 衆議院の行二の問題、これの解決に事務総長は万全の力をいたしていただきたい。とにかく衆議院というのは一般の官庁と違ったところで、職員の待遇その他についてはよほど考慮してもらいたい。その中で特に行二の解消について努力してもらいたい。私はここへきて感ずるのは、国会における職員が非常に不遇な状態にあるということなんです。これについて事務総長は思い切った——他の官庁との比較なんか考えなくてもいいから、そういう意味で思い切った施策を持っておるのかどうか、またやる意思があるかどうか、お聞きしたい。
  44. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 これは庶務小委員会という機構がある以上、私のほうの責任になっておりますので、私から申し上げますが、お説のように、国会の特別な業種別をよく知っておりますので、そういう点再三再四大蔵省とも折衝して、御期待に沿うように今後一生懸命努力するつもりです。
  45. 茜ケ久保重光

    茜ケ久保委員 問題は全然解決してないのですから、これを……。
  46. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 それは毎国会予算要求その他ふだんの予算の要求折衝をする場合は、行二の問題は必ず出して、早く解決しろということを大蔵省に迫っております。ただ大蔵省の言うのは、あなたがおっしゃったように、各省との関係もあるものですから、もうしばらく検討さしてくれということでおくれておるのでありまして、決してこの庶務小委員会としては、これに対して情熱を傾けていないわけじゃありません。
  47. 福永健司

    福永委員長 茜ケ久保君、今後はひとつ大兄のごとき積極的な御意見をお持ちの方も庶務小委員会に加わっていただいて、相ともにこれからその目的達成に努力するようにしたいと思います。     —————————————
  48. 福永健司

    福永委員長 次に、図書館運営委員長から報告のため発言を求められております。これを許します。坪川信三君。     —————————————  昭和三十九年度国立国会図書館予定経費要求書   〔本号末尾に掲載〕     —————————————
  49. 坪川信三

    ○坪川委員 昭和三十九年度の国立国会図書館予定経費要求につきまして、図書館運営委員会における審議の経過並びに結果について御報告申し上げます。  まず、昭和三十九年度予定経費要求の総額は九億二千二百五十三万五千円でございまして、これを前年度予算額と比較いたしますと、六千六百七十六万三千円の増加となっております。  以下、要求額のおもなものについて、その概略を御説明申し上げます。  第一は、国立国会図書館の維持管理に必要な経費でありますが、その総額は七億九百六十七万一千円でございまして、これを前年度額と比較いたしますと、六千八百四十五万九千円の増加となっております。この増加のおもなものは、職員の給与改定に伴う経費及び支部上野図書館の特別修理のための経費であります。  第二は、国立国会図書館の業務を運営するために必要な経費でありますが、その総額は二億一千二百八十六万四千円でございまして、前年度予算額と比較いたしますと三百三十万四千円の増加となっておりますが、科学技術関係の整備に要する経費が三ヵ年計画の完了に伴い減となっておりますので、実質的には約二千万円の増となっております。  その増加のおもなものは、まず立法調査業務を充実するために必要な経費及び図書館の資料収集整理及び利用に必要な経費であり、このほか目録書誌等の作成に要する経費、写真複製業務の改善及び拡充に要する経費及び印刷カード作成業務に要する経費であります。  なお、業務の拡充のために新たに三名の職員を増員することとなっております。  詳細はお手元の資料及び小委員会会議録をごらん願うことといたします。  小委員会は、この予定経費要求を審議いたしました結果、本委員会は勧告を付さないで議長に送付すべきものと決定いたした次第でございます。  以上、御報告申し上げます。     —————————————
  50. 福永健司

    福永委員長 それでは、昭和三十九年度本院予定経費要求につきましては、佐々木庶務小委員長報告のとおり決定するに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  51. 福永健司

    福永委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。     —————————————
  52. 福永健司

    福永委員長 次に、昭和三十九年度国立国会図書館予定経費要求につきましては、坪川図書館運営委員長報告のとおり決定し、国立国会図書館法第二十八条の規定による勧告は付さないで議長に送付するに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  53. 福永健司

    福永委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。     —————————————
  54. 福永健司

    福永委員長 次に、昭和三十九年度裁判官訴追委員会及び裁判官弾劾裁判所予算要求の件についてでありますが、事務総長の説明を求めます。     —————————————  昭和三十九年度裁判官訴追委員会及び昭和三十九年度裁判官弾劾裁判所予定経費要求書   〔本号末尾に掲載〕     —————————————
  55. 山崎高

    ○山崎事務総長 裁判官訴追委員会における昭和三十九年度歳出予定経費要求額は一千二百二十六万四千円でありまして、これを前年度予算額一千百四万四千円に比較いたしますと、百二十二万円の増加となっております。  予算の内訳は、裁判官訴追委員会における委員長の職務雑費及び事務局職員の給与に関する経費並びに訴追事案の審査に要する旅費その他の事務費でありまして、前年度に比し増加となっておりますもののうちおもなものは、職員俸給等の増加によるものであります。  次に、裁判官弾劾裁判所の歳出予算要求額は一千三百六十万二千円でありまして、これを前年度予算額一千二百七十二万三千円に比較いたしますと、八十七万九千円の増加となっております。  これは人件費等の給与改定に基づく増加によるものですが、予算の内訳は、裁判長の職務雑費、裁判員、証人、職員の旅費並びに事務局の人件費、事務費等であります。  以上、概略の説明を終わります。
  56. 福永健司

    福永委員長 それでは、昭和三十九年度裁判官訴追委員会及び裁判官弾劾裁判所予定経費要求につきましては、お手元に配付の印刷物のとおり決定し、裁判官弾劾法第四条の二の規定による勧告は付さないで議長に送付することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  57. 福永健司

    福永委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。     —————————————
  58. 福永健司

    福永委員長 それでは、本会議は、午後二時二十分予鈴、午後二時三十分から開会することといたします。     —————————————
  59. 福永健司

    福永委員長 次に、次回の本会議及び委員会は、追って公報をもってお知らせいたします。  本日は、これにて散会いたします。    午後二時十五分散会      ————◇—————