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野間委員 学生のような場合に、確かに現実にはいま
収入がないのですから、なかなか
ホフマン方式ということもとりにくいでしょうしするのですが、問題は、いま課長さんの言われたような論理でまいりますと、
学生さんの場合には、
補償という問題よりももっと前の、いま学校に通わしている親の感情というのがどうしても強いのだろうと思うのです。いま
解決のついてない方の中にも
相当学生さんがおるようですけれ
ども、
学生さんの問題で問題になっておるのは、そういう親としての感情が整理がつかないということだろうと思うのです。ですから、いま言われたように、二年たてば
収入がある、もしそれでいけば、
収入があって、それが何年間か余命がある、その間に
収入がふえるに違いない、地位も上がるに違いないということになるわけですね。ものごとを物として
考え、そうなってくると、これはいろいろな問題があると思うのです。もちろん、もしやるのならばそういう
方式でやる。正確な
ホフマン方式というのですか、
初任給だけで
計算するとやはり問題があると思うのです。
初任給だけで済むわけじゃないのですから。そういう問題があると同時に、親としての感情がどうしても整理がつかない。ですから、当事者同士でなくて、第三者、つまり
裁判なら
裁判で争っても、その子供の評価がどうなるか、どういうふうに
社会が評価をするかということに、これから何年間か
自分の
あとの一生をかけちゃおうというくらいにまで、親の感情はなりがちだと思うのです。事実そういう訴えがあるのですけれ
ども、そういう感情を抜きにしては、なかなか
解決がしにくいのじゃないかというふうに思うのです。ですから、
学生に限らず、子供さんの
解決の場合には、そういう感情も大事にしながら話合いをするということが必要だと思うのです。それは結果的には
金額にあらわれてくるのですから、それをどう
金額にあらわすかは非常にむずかしいでしょうが、まず基本をそこに置いて、そうして
話し合いを進めていくということが必要じゃないかというふうに思うのです。そうこまかく申し上げる必要はないと思いますが、大体いままで
収入があった方、あるいは子供さんの問題、あるいは主婦の
問題等たくさんの例がまだ残っておると思いますが、
皆さんのやり方によっては、つまり
愛情の問題なりそういうものが、あるいは
総裁が言っていらっしゃるそういう
気持ちなり、そういう問題で話をしていかないと、いわば
裁判にかけなければならぬというような不幸な事態になる危険性が非常に多い。
あと残っていらっしゃる方にはそういうことになってくるのじゃないか。これはもちろん、
解決のついた方はそういう問題がないということじゃないと思うのです。そうではなくて、やはりこれは私
どもにときどきお手紙や何かが来るのですけれ
ども、
あと長引いておるそうだが、
自分にもそういう意見があった、しかしまあ
国鉄が言われたり、あるいは早急に
生活が困ったり何かするので、とりあえず
解決をしましたという訴えもございます。ですから、
あと残っておるのが課長の言われる五十六名だけだというふうに
考えられても問題があると思うのです。その辺はひとつお
考えをいただいて、
最初に私が言いましたように、
総裁が言っていらっしゃる
気持ちをもう一回伝えて、そうしてあらためて話をするくらいの気がまえで、ひとつもう一回努力を願いたいというふうに思います。
それからもう一つあるのですが、実は負傷された方がだいぶあるのですけれ
ども、加療中の賃金あるいは
生活保障、あるいは完全に治癒するまで加療をしていくというのが基本線だろうと思うのです。これは
国鉄のほうでもそう問題なく
実施をされておるだろうと思います。ただ問題は、後遺症の問題だろうと思うのです。傷が残った方について数点あげますから、
国鉄のとっていらっしゃる方針をちょっと述べてもらいたいのですが、一つは生涯再起不能の場合の人にはどうするか。これには
生活保障とか、あるいは精神的な
慰謝金ですか、そういう問題が出てくると思いますが、これが一つ。それから、治癒はしたのだが、なおり方によって、たとえば自動車の運転手をやっていた方がおるのですけれ
ども、その方が脳波に異状があってというようなことがあるとか、あるいは手足がどうしたとか、そういうことで、一応からだはなおったが復職ができないという方はどうするのか。それからもう一つは、復職はしたのだけれ
ども——これは主婦の方の訴えにありましたが、ミシンをやっておって確かになおった、またミシンは使えるけれ
ども、指か何かの
関係で非常に能率が下がった。これは主婦に限らずいろんな職業についている人についてあり得ると思います。
収入がそのために減退したという問題があった場合、これが一つ。それから、あれほどの
事故のけがですから、いろんなからだの他の
方面に影響を与えて再発する可能性が非常に強いという場合があると思いますが、それに対してはどういうふうに処置をされんとしていられるか。最後に、義足にしても義手にしても、若いときの型などは、特に年齢に応じて器具をかえなければならない。ぴったり合うものがだんだん変わってくるというふうなことが医者の
立場から言われるそうですか、
補助金を一生保証しなければならぬのじゃないかというふうに思いますが、それに対してどういうふうに
考えていらっしゃるか。以上、それだけお願いします。