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肥田委員 いろいろと対策が講じられておるようでありますので、制限時期を過ぎた
あとの設備に対する今後の検査とか、また
陸運局に人手が足りないのに
仕事がふえると
思いますけれども、そういう面については自主的に、それからまた監督上の
立場からしても万全の制度というものを設けていただく必要がある、だろうと
思います。
それから先ほど
泊谷委員の
質問しておりました
関係で私も若干
質問したいのですが、その問題点は、非難の的になっているところのタクシーの乗車拒否の問題であります。この乗車拒否の発生する要素というものはいろいろあると
思います。私たちはいまここで手近かな問題として片づけられる方法は、これはやはりやみタク行為というものを徹底的に取り締まるということが必要だろうと
思います。やみタク行為があるために、それらに刺激をされるというか、それらをまねていわゆるやみタク類似行為をやる、こういうのが結局乗車拒否という形にあらわれてきておると
思います。ですから、これを取り締まるということについては非常な努力をされておるようでありますので、これをさらに徹底していただくことが必要だと
思いますが、そのほかに個人タクシー
——だいぶこのごろは個人タクシーがふえてまいりまして、しかも個人タクシーについては、いわゆるタクシー会社の運転者よりは人気もいいようでありまして、それは一に個人タクシーの検査という制度、それから自分が経営しておるというその
責任、そういうものからきておると
思いますが、私が聞くところでは、個人タクシーの場合の収支状況、これは私は平均をとって出したわけではありませんから、数字的には
あとで当然はっきりしたものが出れば訂正しなければならぬと
思いますが、大体二十五日働いてそれで十五万円以上の収入がある、こういうふうに言われております。そうすると
自動車の償却が二年以内でできる。退職金その他を通算すると、またいろいろと何かあるようですけれども、大体個人タクシーというものは病気その他の特異なものがない限りは一応やっていける、こういうふうにわれわれは聞いております。今度はタクシー会社のいわゆる収支状況というものがここで問題になると思う。タクシー会社の場合のタクシー運転者は、これは隔日勤務のようなかっこうで、これがいわゆる労働条件になっておりまして、そこでしかもいわゆる固定給というものが、これも平均するといろんな数字が出てくるでしょうけれども、大体三万円程度の固定給で、これはいいほうだと
思います。それで結局水揚げというもので労働賃金がまあま
あという線が出てきておる、こういうふうにいわれておるわけです。個人タクシーの収支状況とそれからタクシー会社の労働条件その他を比較してみると、これは私はやはり問題点があると思うのです。ですから結論的には、個人タクシーをやっておる者は、とにかく十五万円以上あれば二年以内に償却ができるという、こういう条件がある。それからタクシー会社の運転者のほうはただ自分の水揚げだけで働く、いわゆる収入を得るわけですが、そうすると、簡単な表現をすると、タクシー会社の収支というものは、労働の対価として支払われる労働賃金を差し引いたものがタクシー会社の収入その他のものになるということになると、これはタクシー会社の経営がどうだこうだというけれども、なおかつもっと労働条件をよくするほうに支出が考えられなければならぬのじゃないか。そうしていわゆるタクシーの運転手の乗車拒否というものを是正をしていく、こういう対策が考えられなければいかぬのじゃないかというふうに思うのです。もちろんこれは
一つの方法ですが、この点について
自動車局としては、業者に対する指導というものをどういうふうにお考えなのか、承っておきたいと
思います。