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穗積委員 いまの問題に関連して−御
検討中ということですから、いい
結論が出ることを期待して、それを数日間お待ちいたしましょう。
ただ、いまお伺いますと、
柳田委員も言われましたけれ
ども、三つの理由のうちの第三の、
承認国、未
承認国の問題については、この
委員会で
オリンピック開催については、
承認国、未
承認国の区別をしない、これは
政治と切り離して、
スポーツ精神に従って、無差別平等の原則でやりたいということは、政府当局から、特に佐藤担当
大臣から説明されております。
それから第二の、
現地でテストをするということですけれ
ども、これは、私も
学生時代にいささか
スポーツをやった経験がありますが、いま
柳田委員は、それは
朝鮮側の
方針であって、それに
日本政府はとやかく言うべきではないという観点から、この第二の理由というものは理由が薄弱ではないかということを言われたわけですが、私は
スポーツをいささかやった者として見ますと、 コンディションの非常に違ったところでとったレコードをそのまま突き合わせてやるなら、一堂に集めて、同じコンディション、同じ場所で
大会をやってそこでレコードを争うという必要はなくなるわけです。だから、
朝鮮の同じコンディション、同じ
大会で勝負をする、そこでテストをするということは、
朝鮮オリンピック委員会としては、当然自分の主催、自分の目で見、自分の責任でテストした
選手の中から選考するということでございますから、勝負は、諸外国の
参加選手も言っているように、レコードの勝負ではない、人間の勝負である、そのときそのときのコンディションなりによりましてこの選考のレコードというものは違うわけです。そういう点をあわせ
考えますと、
日本現地におけるテストをやって、そのレコードを突き合わせて
向こう側が選考したらどうだというのは、いかにも
スポーツを理解しない、非常に薄情な御
方針ではないかと私は思うので、この点は考慮し直していただきたい。
それから第一点で、これが一番、政府として、特に
法務省が
在日朝鮮人の往来自由の問題について非常にこだわっておられることが推測されます。そこで、これは他の
一般の
在日朝鮮人の再
入国問題とは切り離してやるということであるなら差しつかえないわけですか、その点だけ御
答弁をいただきたいと思う。
それから、時間がありませんから一括して
与謝野事務総長にお尋ねいたしますが、これは出
入国問題で、
日本政府、すなわち所管では
法務省所管の行政事務でございます。したがって、
オリンピック組織
委員会にこういうことをお尋ねするのは、行政事務にこだわるのではない、この
朝鮮の
オリンピック委員会並びに
在日朝鮮人の体連が提案をしておるこれは、
スポーツの立場から見て私は合理的なものではないかと思うのですが、
スポーツの立場からいま御判断になるべき立場にあられるあなたとして、
日本の
オリンピック組織
委員会の立場から言えばこれは無理からぬ要望である、こういうふうに理解すべきだと思うのです。それで、あなたに責任を持たして、
法務省にかけ合えということを私は言うのではありませんよ。言うのではありませんけれ
ども、
法務省の決定なりあるいは
審査について参考になる意見であると思いますから
——われわれの言うことは、党派にとらわれた意見ではなくて、
オリンピック精神全体に共通した精神の上に立ってわれわれは正当公明にこのことを支持しておるわけです。ですから、そういう
意味で
日本オリンピック組織
委員会の御感想を、この際、
大臣もおられ、局長もおられますから、お聞かせ願いたい。
以上の二点について、
法務省並びに
与謝野事務総長からお答えをいただきたいと思います。