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鶴園哲夫君 先ほど局長は、少し私の言っておることを誤解しておるのじゃないかと思うのです。それは、私は、税務職
俸給表の経験年数と、行政職
俸給表(一)の経験年数は同じだ、平均年齢も同じだ、こう言っておる。平均年齢は行(一)の場合は三十五・四才、税務職の場合は三十五・五才で同じだ。差はない。学歴も差はないと言っていい。むしろ行(一)のほうは学歴のほうはいい。結論として平均年齢は同じだ。経験年数は同じだ。学歴は同じだ。八%の水準差が
向こうは高いということはわかりますよ。わかりますが、しかしながら、一七%も高いというのは、これは理解がつかない。これはいま
瀧本さんは、行(一)のほうは定員化された人も幾らかいるとおっしゃった。それがそもそも問題なんです。税務職の場合には、そういう人たちはゼロに近かった。行政職にはそういう人が相当おった。それはまず処遇のしかたが異なっておったからそういうことになる。一方はがっちり定員、一方のほうは相当の定員外
職員がおった。これはそもそも間違いですよ。ですから、私はこの一七・五%という差があるという点について
指摘をいたしておきますが、重ねて、私は税務職
俸給表がいいということを言っておるのではない。行政職(一)の
俸給表がいつも踏み台にされて、なお三年、五年たっているうちに完全に下積みになっているのじゃないか。十五の
俸給表の中で一番低いのは何か。それは行政職
俸給表の(二)です。その次に低いのは行政職
俸給表の(一)です。しかも、その低さがひど過ぎる。均衡をとっておる。均衡をとっておるというふうにおっしゃって、額を上げるときには均衡均衡とおっしゃるけれ
ども、あちこち、あちこち積み重ねているうちに、五年たった結果は見ておられない。そういうことでは、
給与を
人事院にあずけるというのは、いささか心配をする。その点を、私がいま申し上げましたように、行(一)を踏み台にして、そうして行(一)の上にみんな足すものだから、行(一)のほうがいつの間にか谷底におっこってしまっておる。行(一)
俸給表は二十三万いるんですよ。各省にいるのはほとんど行政職ですよ。その人がいま公務員の中で谷底になっている。こういうような
俸給表をつくってもらっちゃ困る。こういう点の注意を喚起しておきたいと思います。
次に、
人事院の得意の官民比較を論じます。
人事院はきのうから総裁初め官民比較で官民比較でとおっしゃる。したがって、私もその官民比較について
人事院に攻撃をいたします。何といっても、私はこれは
承知できない。官民比較は私は前の通常
国会、ことしの三月、この
人事院の官民比較につきまして非常に大きな問題点があるという点を
指摘をいたしました。それは勧告の
資料を見てみましても明らかなように、七等級、八等級のところは少しこんがらかっておりますから、わかりいいところを取り上げてみますと、五等級であります。六等級取り上げてもいいんですが、五等級を取り上げますが、この五等級というのは、本省におけるところの係長、
人事院が民間の五等級と称するグループと公務員の五等級を比較するわけですが、その場合に、民間の一段低いところと比較をしておるという点を私は三月に主張した。それは、公務員の場合の五等級というのは、これは本省における係長だ。ところが民間の五等級というグループ、それは五百人以上の企業の上級係員、五百人以下の企業の係長、これと比較しておる。これは明らかに一
段階低いものと比較をしておる。本省の係長であります。ですから、五百人以上の係長と比較しなさい。五百人以下の企業と比較するならば、これは五等級というのは、地方へ出ますとこれは
課長になるところだ。ですから、
課長代理というものがありますからして、五百人以下の企業、五十人、百人という企業がありますから、そういうところの
課長代理くらいなものと比較しなさい。いずれにいたしましても、一
段階低いのがわかる、今の比較のしかたでは。それを私は主張してきた。ところが、今回も依然としてやっぱり前回と同じような比較。そこで、私は民間の五等級というグループを詳細に検討させました。事詳細に検討させましたところが、これは明らかに
誤りである。
人事院のやり方が
誤りである。なぜならば、民間の五等級の平均年齢何歳だというふうにお考えになりますか。三十五歳です。民間の五等級と言って
人事院が引っぱって出てくるグループ、この平均年齢は三十五歳。公務員の五等級の平均年齢は四十四・二歳です。実に十歳の差がある。これは民間の低いところと比較しておる。実際に差があったら——今日の日本の賃金は年功序列賃金とよくいわれる——これだけ実際の差があったら、べらぼうなものです。これはどういう立場からいっても、私は
人事院は弁解の余地がないと思います、実際に差があったのでは。それは六等級で比較して申し上げてもいい。さらに四等級を比較して申し上げてもいいのですが、ここでは四等級をひとつ申し上げておきます。四等級というのは、本省の班長並びに
課長補佐であります。で、民間の四等級と称するグループ、
人事院が引っぱってくるこのグループ、これは五百人以上の班長並びに
課長補佐ではなくて、実に係長だ。そして五百人以下の企業の
課長。これは四等というのはこれはブロック機関の
課長ですよ。県単位の機関になりますとこれは部長、公務員の場合はですね。これも、これは一
段階低いものと比較している。そこで、これも
内容を詳細に検討させまして、平均年齢を出してみた。そうすると、民間の四等級と
人事院が称するブロック、これの平均年齢は三十九歳、公務員の四等級の平均年齢は四十八歳。これも十歳くらいの差がある。十歳の差があったらどうにもならないですよ、これは。これは六等級でも同じようなことが言えるわけですが、
人事院はどういうふうにこれを弁解されるのか。その弁解をお聞きしたい。