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吉田忠三郎君 もとより、これは直ちにここで私は胸にすとんとくるような答弁を求めようといっても、あなた方はできないと思うから、それはそれであとあと十分検討をしていただいて、少なくとも、
災害を受けた
人々が直ちにそれがために
生活困窮におちいって、しかも、さいぜん申し上げたような社会問題になるというようなことのないように、私はこの際要望しておきたいと思うのであります。さっき言った、あなた方の
現地で
調査をしてきた人からよく伺ってみる必要があると思いますが、
農地関係で、
田畑関係は二つの町村合わせましてたいしたことはない。百三十七ヘクタールぐらいのもの、畑作の場合も、さっき言ったように、海岸に位しているところですから少ないのでございますが、十六ヘクタールぐらいですか、こんな
程度で
面積そのものは、重ねて申し上げますけれども、あまり大きなものではないけれども、これがあの
地方の
住民のつまり
生活のかてになっていることだけは間違いないと思いますから、こういう点も十分
調査をして、それぞれの
代替地も適地をやはり設定して
指導するとか、あるいはどうしても土地がない場合には、他の職種に転業できるような適切な
指導がやはり私は必要だと思うのです。ですから、そういう点で要望いたしておきます。
それから天災
融資の
関係ですが、これはもう毎回、
災害があるたびに、これはどこの
地方だって行なわれることですけれども、私ども非常にこれは問題であると思うのは、あまりこうしたことは好ましいことではないけれども、わずか二カ月か三カ月ぐらい前に、
奥尻島の場合には、全町が
流失するというような大
災害をこうむったところです。その
災害復旧のために、官房長が申されたように、それぞれの法律、あるいは
皆さんのほうから出しております
政令というものを適用して、あるいは自治体における条例などを適用して、
復旧あるいはその
対策を立てているのでありますけれども、その後三カ月ぐらいで、これまた不幸にして、いま言った大惨事が起きている。こういう場合に、また天災
融資と、こういうことになりますけれども、結果的には、
融資でありますから、個々人にとってみますと、明らかにこれは借金として残るわけであります。とうていこれは
皆さんが机上で議論をしたり、法律解釈をやっているようなものではない。現実に
生活をしている
人々は、ほんとうに塗炭の苦しみなんですね、
生活の
状況というものは。ですから、ただ単に機械的に天災
融資ということではなくして、各般にわたるそれぞれの法律なり
政令なり、あるいは細目というものは、私は広い意味に解釈してできるだけの
措置をとるべきではないか。これが第一に考えているものです。
それからもう一つは、これは機械的に事務的に扱えば、確かに、たとえば
公共土木災害などについても、それぞれの基準がございますから、その基準以上は上げません、こういう
査定にならざるを得ないと思うのです。ならざるを得ないと思うけれども、これまた
市町村自治体といたしましても、いま言ったように、個々人の
災害と同じように町村自体も、そのわずかな期間に、二回も決定的な
災害を受けるということになると、おのずから
地方財政というものがどうであるかということについては、
皆さんこれは語らずして
十分承知だと思いますね。ですから、その辺の
査定のしかたといいますか、そうしたことについても、
現地査定官というものは、
かなりあたたかい思いやりのある
査定の仕方というものが必要じゃないのか、こういう点を
現地で私は始終
関係者と会いまして、現実に
査定されたことでまだまだ問題が解決されていない面も、私ども見てきておりますから、あなた方のほうは、今日はもう
査定は終わっているということになるのじゃないか、終わったか終わらぬか私は存じませんが、おおむね九月の中旬ですから、大規模な
災害じゃなくて、局部的な
災害、二つか三つくらいの町村ですから、その
地方だけで考えてみると、一カ月もあれば、その
査定は終わっているのだと思うから、大体十月の中旬か十月一ぱいくらいでもって
査定を終わっているという
段階じゃないかと思うのですけれども、こういう点についてもぜひ、私がいま申し上げたような、ただ単に事務的に、機械的に基準をたてにとって扱うということのないようにしていくのが、
災害の
復旧に対する
相当の
措置じゃないかと私は思うのですが、いかがですか。