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川俣委員 これだけで時間を費やすわけにいきませんので、
大臣と
大蔵大臣並びに
企画庁長官にひとつ教えておきます。それは、ことし北海道だけが
不作を免れたのは何か、北海道がたびたびの冷害のために
品種改良に異常な関心を払って努力をしておる結果なんです。これはお認めにならなければならない。北海道で、冷害地帯が比較的ことしの
収量がよかったということは、一番
条件の悪い北海道がよかったということは何を物語るか。これは
品種の改良に大きに力をいたしておるゆえんなんです。北海道がやれて
農林省がやれないのはどういうわけなんですか。北海道は農産県でありますために、道庁の
予算等を特にさきまして、
品種改良には今日まで非常に力をいたしてきた。その結果、その効果じゃないですか。北海道だけですよ。例年であれば作柄が悪いところの北海道が、ことし作柄が比較的いいということはこれじゃないですか。こういう見当で
農林省みずからがやらなければならない。このごろの
食糧庁は、いままでの
農民の努力によって
食糧が緩和してきたものですから、少し横着になりまして、
熱意が薄くなってきた。これは大いに戒心を要すると思う。私の計算だと、やみ米が百六十円から百八十円に
値上がりするのじゃないかという計算も出てくる。もしそうなったら一体どうするのです。
食糧庁は解散しなければならぬ。何の
責任を持って
食糧庁をやっておるか。多年の経験を持ちながら、やみ米
価格が上がるというような想定ができない、この
責任はもちろん
農林省ですけれ
ども、あれだけの組織を持っておる
食糧庁の
責任だと言わなければならぬ。
大臣よほど関心を持たなければならぬと思う。
次に、
食糧事情緩和のために
補正予算を出されておるわけですが、その内容を少し明らかに御
説明願いたいと思います。私も知らないわけじゃございませんけれ
ども、一応御
説明を承っておきたいと思う。
三十八、三十九
米麦年度
輸入食糧の数量、
価格に
補正を要する資料として、私のところへ出されております。三十七、三十八年の
配給実績も出ておりますが、この
説明によりますると、こういう
説明なんです。三十八年度
輸入食糧の数量、
価格に
補正を要する
理由、外国米買い入れ
予算を
補正する
理由、
昭和三十八会計年度の当初
需給計画上の外国米買い付け予定数量は十一万五千トンであったが、その後
食糧が
逼迫してきたので、さらにまた三十七年度の
徳用米の供給不足が明らかになってきので、この
需給を緩和するために外国米二十一万六千トン、すなわち最初の
計画の培の外米を買い付けなければならないという
補正でございます。外貨不足に悩んでおるときに、
国内にある
食糧ではまかない切れないで外米を買わなければならないという
事態、しかも当初予定の十一万五千トンに対し、二十一万六千トンの
補正の
要求でございます。これが
補正の
要求なんです。いわゆる
需給が困難だということ。さらに麦につきましては、本年の
国内麦の凶作によって、
政府買い入れ見込み数量が二百五十万トンだと思いますが、
——政府のほうでは大幅に減少したというが、実は二百五十万トン内外。
国内の
需要を充足するために、外国産麦類の
輸入必要量は、当初
計画では小麦が百七十六万三千トンと考え、約五百九億円を予定しておったのであるけれ
ども、これも五割増し以上の二百四十一万三千トンの小麦と、大麦
——日本にも大麦ができて相当な増産の傾向にあるのを、大麦につきましてはむしろ
国内的には減産
政策をとっておるわけですが、そのために起こった不足、十二万五千トンの
輸入が必要になってきたという
補正の
要求であります。これだけの
補正をしなければ
需給のバランスがとれないという
事態なんです。そう甘く考えてはならない
事態。しかも
農林大臣、ことしの作柄は、九月十五日現在千三百万玄米トンという
収量見込みである。その後脱穀調製のあとからいたしまして、だんだん減収歩合が激しくなってきた。この調査が、統計調査部の人員の不足と旅費不足から、十分調査が早くきまらぬために調整がおくれたんです、調査調整ですよ。おくれておりますけれ
ども、新聞社の調査や農協その他の調査によりますると、
農林省はかなり楽観的な
収量でございますけれ
ども、おそらく千二百八十万トン内外じゃないかといわれておる。あるいは千二百八十五万トンまでいくかもしれません。そういう
事態だと、
配給量を確保できないこと明らかじゃないですか。千三百万トンに出回り量を五三・四をかけ、四六九九ですか、七五とか出して、そしてわざわざ、その数字に算術上出てこないのに、四千六百五十万石の買い付けができるという計算になっておる。千三百万トンの見込みが間違い、五三・四%という出回りを見ることが困難な
状態、しかも算術上の計算の誤謬をおかして、四千六百五十万石の
出荷量はあるという
計画なんです。あやまりないですか。