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滝井委員 昨日の閣議で航空
審議会の問題が出た。そして運輸
大臣が航空
審議会に先にかけて、
千葉県の、いわゆる国際空港の問題を出してきた。すると
河野建設
大臣が何と言ったかというと、こういう問題を先に政府の大綱も
予算もきめないで
審議会にかけてくるやつがあるかといってどなられて、そうして
審議会はきまらなかった。ある場合は、政府はそういうように国際空港のような問題でも、何で先にきめなかったということを実力
大臣が言うと、閣議がふにゃふにゃとなる。こういう大事な、一国の
予算編成の根本をゆるがし、しかも九千万国民の運命にかかわるような問題を、
協議会が
結論を出せないという
状態があるということは客観的にはっきりしてきた。あなたもそう言っておる。そのときに政党の
大臣が、ここで幾ら
上げるかということは聞いておるわけじゃない。一体いまの客観
情勢で
上げるべきかどうするかということなんです。
上げるということになれば、私たちはもう
一つある。それならば殷鑑遠からず、三十六年一月には一割の
予算を組んだのです。ところが一割で足らなくて、見てごらんなさい
緊急是正をやったのです。だから、したがって、この段階でも
上げるか
上げないかということをまず政党としてきめる必要がある。あなたは頭を振っておるけれ
ども、あなたはさいぜんから気持ちはわかっておる、病院は窮状にある、だからこそ
諮問をしておるのだということは、
上げるということでしょう。だから客観
情勢は
上げざるを得ない
情勢である。しかし、額は幾らかわからぬ、しかも
予算は、二兆八千五百億のことしの
予算よりか一割四分程度しかふえないのだ。初めのうちは、選挙のときには、財源があるから減税その他もみんなやるのだと言ったが、選挙が終わったとたんに、経済が苦しくなった、輸出もうんと伸びたけれ
ども、それよりもっと輸入が多くて国際収支は赤字で困るから引き締めなければならないと、ぐらっと手のひらを変えたじゃありませんか。そうして
予算についても、もうそんな放漫な
予算は組めない、引き締めなければならないというのが、与党の突き
上げが激しくて、来年度の
予算は二兆二千五百億から三兆二千七百五十億と二百五十億くらいはふえてきておる。ところが、御存じのとおり総
医療費は七千億だといっております。一割
上げたって七百億要りますよ。そうすると、七百億の国庫負担をどうとるかということは大問題です。十二月二十六日か七日ごろに
結論を得てそれをとろうと思っても、いいところはとられてしまって、
医療費はあとに残って、この前の一月と同じですよ。残り財源の寄せ集めですよ。わずかに一二・三%
上げて、十二月になってから
緊急是正をちょっぴり二・三やる、こういう形になる。そういう前車の轍をわれわれは踏みたくない。それが政治というものです。あなたのいまのような態度だったら全く官僚的です。もう少しおおらかな政治家の態度になって、当面
上げざるを得ない、
医療協議会がどうしても
結論を出さないというならば、政治的に
小林厚生大臣としては
解決せざるを得ない、これが国会における答弁です。それを何か秘密でもあるようにしている。何の秘密もない、そういう秘密主義ではいけない。だから武見さんからも不
信任される。武見さんでなくともわれわれだって、そんなことだったら不
信任しますよ。だからもう少しざっくばらんに野党のわれわれに対してどうして話せないのですか。
上げるならば
上げると
——上げるからと言ってあの太っ腹の有沢さんがへなへなになるような、そんな男じゃない。われわれもちゃんと知っております。あなたが
上げるからといって有沢さんが目の色を変えるような男だと思ったら、あなたは有沢さんを見そこなっている。有沢さんはそんな男じゃない。あなたが幾ら
上げると言ったって、それが正しくなければそのとおりしませんよ。石炭政策を見てごらんなさい。石炭政策を敢然としてやったじゃないですか。やったけれ
ども間違っておったけれ
ども……。間違っておったけれ
どもおやりになった。あのとおり政府はちっとも実行しない。有沢さんの答申は出たけれ
ども、合理化がどんどん早くなって、ちっともそのとおりいっていない。そのとおりいっていないけれ
ども、有沢さんはちっともおこっていない。だからあなたがそう神経質になって目の中に閉じこもる必要はない。ざっくばらんに、おおらかに言ったらよい。だからおおらかに聞いておるのですから、
上げますか
上げませんかということを言うことは必要ですよ。当然言うべきです。
上げるとすればみんなで協力して、一体どうするかということになる。私はここでほんとうは決議を申し入れたいと思います。一体どうするのですか。