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川崎(秀)
委員 いや、それは非常にけっこうな話ですけれども、陸上競技の今日の
状態では、
オリンピック大会を迎えて、それだけが重要なことではないけれども、非常にさびしい
状況ではないか、それは日本
国民もだんだんそういうことを知ってきたし、参加してくる各国の九千名の
選手は、やはり陸上競技の成績が大体頭に大きく印象されて帰っていくわけですから、したがって、わずかの残された期間、少ないけれども、しかし考えてみると、中距離とか、あるいはハンマー投げとかいうものは、昔は世界の水準からとてもかけ離れて、及ばないだろうといわれておったものが、今日ではとにかく入賞のチャンスもある——中距離はとても入賞のチャンスはないでしょうけれども、ハンマーはある、こういうところまできたのですから、何とかこのくふうを陸上競技の先輩たちにしてもらって——要するに簡単なことなんです。桜井君にしても下君にしても
相当ジャンプ力があるのですから——彼はスプリンターでない、結局スピードに対する厳しい鍛練が足りないということが
指摘をされているわけですから、何とかその点、根性のある
選手を見つけ出しても、英才教育で達成していただきたい。こまかい技術的な問題はそれだけにいたしておきます。
本日は
国立競技場の設備についていろいろ申し上げたいと思いますけれども、そのほうの
関係者が見えておりませんが、あれは文部省のほうが
関係ありますね。
国立競技場は、私は、
オリンピックを迎えるためには
国立競技場をまずつくらなければならぬというので、林譲治さんを
会長にして、国会から私ども声をあげたことが、とにかく今日の結実となってあらわれていることは、非常によかったと思っておるのです。大蔵省の主計官なども、
国立競技場だけはいいといって、いまでも自分の業績のごとく誇っておるわけです。しかし、この改装にあたって——私が協議
委員をやめておった期間だけれども、十万人という収容能力が大体主
競技場の最小限度のものというのであったが、今度の収容能力は七万一千四百、そうでしょう。これは少し縁起が悪くて「ナイヨ」と読めるんです。「
オリンピックの
競技場ではないよ」(笑声)実に困ったことでありまして、毎日三万人ずつ
観客の収容能力が少ないのだし、開場式なんかは、今日の景気でも何千万という人が見たと思っているのが、このために
相当に縮減をされる。もうこれはできたことですから、しかたはないのですけれども、
国立競技場の
整備ということが、やはりこれは
オリンピック大会を見て帰る外客に与える印象のうちの何十%かに
相当するわけでありまして、私この間の国際
スポーツ大会を見にいった印象では、ほとんど難点はなかったけれども、やはり便所がどこにあるのかということが割合はっきりしてなくて、まごついた外客が多かったように聞いております。これは日本でも
外国でもそうですか、よそへいってめしを食うと、その次に排せつということは一番大事なことなんで、便所を見つけるのに三時間もかかったとか——
競技場ではないですよ。
東京都内ですが、そういう話が
オリンピック大会の際にありますと非常に困るので、そういう国際
スポーツ大会の経験から、
国立競技場の
整備がどこが弱点であったか、目下どういうものを
整備しておるか。それから
東京都がいろいろな
工事をしておりますね。私がいままで世界じゅうの
競技場を見て、また大きな
大会を見たときに比べて、やはり
観客の足がきたない、くつがきたないという
関係から、ずいぶん荒らされたと思う。そういうことをどういうふうにして防ごうとしておられるか。いま私が投げました数々の疑問などを
中心にして、主
競技場の収客能力は決定的に劣っているのですから、他の面でひとつ高揚して、外客にいい印象を得て帰ってもらうように
整備をする。また
選手にとっては、これはいい
競技場だった——トラックは非常にいいそうですから、走路は非常にすばらしいということで、はだしで走って記録を破った者さえおるのですから、そういうものもひっくるめて、弱点かどういうふうに
整備しつつあるか、この点をひとつ伺っておきたいと思います。