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岩間正男君 今度の
選挙は、今度だけではありませんが、最近は公明
選挙の名で
腐敗堕落の
選挙が行なわれている。私は当
委員会でも三回にわたって青森県尾上の町長
選挙にまつわる公明
選挙の問題をただしたのであります。あのときにも警告しておいたが、昨年六億ほどの予備費を使って公明
選挙ということを展開したが、公明
選挙そのものが
腐敗堕落を招く温床になっているような節がある。ここに現
段階の日本の特徴があります。だから、そういような形で、もとを正すということは非常に重要になってくるのです。池田総理の福岡における発言も非常に利益誘導とつながるのではないかというような点で問題になる。あるいはまた、
選挙対策
委員の任命をあの証書を池田総理
大臣の名前で渡した、こういうことをやっていいのかどうかということも非常に大きな問題である。また、大野伴睦氏は、勝つためには手段を選ばないと言ったこの一言は、まことにこの
選挙の背景というものを期せずして物語っているのじゃないか。背景についての分析が
大臣から今なされない。なぜ一体こういう
事態を生んだか。その背景は何なのか。これは非常に残念に思うのですが、こういうことではないのですか。
第一に、
東京の都知事の都政というものは、約十六年にわたって行なわれております。安井誠一郎氏が昭和二十三年ですかに当選してから三期務めた。そうしてそのあとに東氏が一期務めた。十六年間にわたるこの
東京都政です。そうして、そこには非常に腐敗
汚職の問題がたくさん出ています。いまだにこれは司直の手によって追及されている。現に昨日のごときは、目黒の都
会議員荒木由太郎というのが逮捕されている。こういう
事態です。そうしてまた、最近オリンピック工事なんかにまつわっていろいろな風聞が伝えられているのであります。そうすると、かりにこれが革新側の知事になった場合には、全面的にこの正体が明らかになってくる。これは耐えがたいことである。たくさんの違反者が出てくる。勾留される者も出てくるだろう。
汚職は徹底的に追及される。いわば
ほんとうに腐れ果てたところの都政に対しまして粛清の手が及ぶわけであります。これに対してどうしても勝つためには手段を選ばない、こういうことになってくるのじゃないか。これが当面の
東京都政の中における
一つの背景と私は
考えたいと思う。そうしてまた、そういうことがいろいろなくされ縁でもって政界上層部と資金
関係でもつながっているのじゃないか、こういうふうに
考えている。これが
一つ。
第二の問題は、もっと大きな問題があります。それは、御承知のように、今アメリカは新たな核戦略体制をとろうとしている。そうして日米安保条約を使って、これによって、御承知のように、核潜水艦、原子力潜水艦の基地を日本に置こうとしている。あるいは戦略爆撃機と言って差しつかえないところの三千二百キロメートルの航続距離を持つF105Dを強制的に板付に配置し、三沢に配置しております。私も実際に現地を見たのでありますけれども、こういうことをやっている。そのためには、どうしてもこの日本というものをアメリカの支配、そうしてそれに協力する現在の
自民党政権のもとに置かなければならぬ。そうしてその最も
中心である首都
東京を押えるということは、こういう政治的な意味からいえば絶対必要である。そういう体制を
ほんとうに日本の
国民に押しつけて、そうして核戦争の尖兵に仕立て上げて、垣根としての役割、前線的に戦略体制の中に日本を編入しようとしている。そうしてそれに合わせて、いわゆる安保体制というものは、池田総理によっても言われましたように、これは軍事体制、経済体制、産業経済体制、さらに教育、文化、イデオロギー体制、こういう面からこれは進められている。そういう中で、どうしてもやはり勝つためには手段を選ばない、こういうことになってくるのじゃないか。
私は、この背景をはっきり明らかにすることなしには、政治的にこの問題を真に究明することはできない、こういうふうに
考えます。だから、これは、一
松崎、一
肥後亨何がしというのは、これはいわばみな踊らされている将棋の駒にすぎない。背後でこの将棋をあやつっているこういう政治情勢というものをはっきりこれから
考えることなしに、日本の
選挙の粛正、政治の粛正、そうして真に明るいそういう体制を作ることはできないと
考えるのでありますけれども、これは実は池田総理に聞きたいところだが、これは
委員長にも要求しますが、池田総理の出席を当
委員会に求めてもらいたいのです。そうしてこの問題を明らかにしなければ、私は、
国民におわびしますとかなんとかそんなことだけではこれは話にならぬです。そんな言葉で濁されて過ごせるものではありません。そうして、しかも、これは法の審判にまかせておいたら何年もかかる、今までの例からいいまして。もうほとぼりがさめて全く過去の遠い物語になったころに判決が出るという形であっては、一体何の粛正ができるか、私はこう
考える。こういう点からいいますと、総理が
ほんとうに
国民にわびるなら、わびる実をあげてもらいたい。
政府として一体の
責任でありますけれども、
国務大臣としてこういう問題を明確にされる努力を、ことに司法の任に当たっておられる
中垣法務大臣に私は要望したいと思うのであります。これは重大な問題です。これは
ほんとうに民族の将来の問題とつながる重大な問題で、これをうや
むやに葬られてしまってこういう
事態が終わったら、これは影響するところ実にたいへんなことです。青少年の
犯罪とか青少年の道義とか、そんなことを口にしたって話になりません。大もとを
政府がちゃんと模範を示しておかなければ、青少年にどんなに訓辞をしたって話にならないことです。私はそういうような道義的な問題から
考えましても、民族の真の道義を打ち立てるということから
考えましても、このにせ
証紙の問題というものは軽々しく簡単に見のがされる問題ではない。この点について一言所見をお伺いいたしたいと思うのです。