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久保勘一君
提案者に
お尋ねをいたしますが、御
提案によりますると、高校
卒業者を入れて二カ年ですか、二カ年教育をして二級免を授ける、こういう御
提案のようでございますが、私見を入れてたいへん失礼でございまするけれ
ども、
先ほど来、るる御
説明を承っておりましても感じますることですが、
文部省としては五カ年に五千名ふやすということでせっかく
努力しておる。それにもかかわらず、実際の
充足の
状況はそのとおりいっていない。しかも将来の
計画も、五千名完全に
充足されたとしても、御
提案のとおりこれも現在の
養成の
状況では間に合わない、こういうように算術的にはなると思います。そこで
文部省としては、五千名
計画は出しておるけれ
ども、実際に
養護教諭として
配置される実数はかなりそれよりも下回る。ということは、
養護教諭に対する
認識が十分でないために、つい他の専科
教員その他の
教員にそれを流用する、そういうことも現実にあるので、そういうものを考えていけば五千名が五千名そのまま
充足されるということは考えられない、それよりうんと下回る。下回るということを考えていけば、今の
養成程度で
文部省側としては大体間に合うだろう、こういうふうにただいまの御
説明を聞くと感ずるわけです。そこで率直に
お尋ねいたしますが、一体、
養護教諭が
充足されない
理由の中に、端的に申し上げて、やはり現場において父兄並びに
学校の
先生方の中に
養護教諭の
必要性といいますか、値打ちというか、そういうものに対するほんとうの理解、
認識が幾らかないのじゃないか。ということは、裏返して申しますと、従来の
養護教諭が、
看護婦と申すと何ですが、教育的に訓練を経てない方々がかなりあるので、どうも置いてみても目に見えて特別に効果がない、それよりか専科の
先生一人を置いたほうがいいじゃないか、こういう
学校経営上の問題等もあって、私は
充足がおくれているのじゃないか、こういうふうに感ずるわけです。そこで、せっかく
臨時養成所を作って
養成しようとするならば、一級免の取得できるような
コースを選ぶべきじゃないか。もちろんそうなりますと、年限がおのずから長くなりますけれ
ども、その一年、二年は、むしろ私は
養護教諭の将来性から考えまして、やはり一級免を授けられるような
コースを選ぶべきじゃないか、こういうように思うのです。したがって、結論的に申し上げてたいへんこれは無礼でございますけれ
ども、現在、
文部省が予算的に措置してやっている五カ所、三カ所、合わせて八カ所ですか、これを拡充といいますか、募集人員をふやして制度的にこれをもう少し充実さして、そうして
充足していく、こういうお考えではどうか、こういうふうに、たいへん失礼でございますが、私見を交えてお気持を
お尋ねしたい。なお、それに対して
文部省側では、
先ほどから、間に合うのだ、間に合うのだと言っているが、実際に私はさっき率直に申し上げましたような下心があって間に合うのだと言っているように思うのだが、その辺は、今の
国立に付設されている場合において、募集人員を拡張してでも
充足するという積極的な意思はないのか。その二点だけ
お尋ねして質問を終わります。