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豊瀬禎一君 ほかの学科の創設は当然と言っておられるけれ
ども、全体の高等
教育あるいは後期中等
教育の展望と
学校制度の一ポイントとしての
高専の中で、技能者の養成をどの程度にやるかなんということは、全然
文部省には念頭にない。ただ原則論として、
高専は工業に
法律上は限定されないということだけでしょう。あなたが言うがごとく、
教育均等論という原則論から、本人の選択の自由がフルに生かされるための
高専、
設置、こういう角度になっている。先ほど並びに前回の
委員会の
質疑応答で
答弁なさっておる産業の立地条件とか、あるいはその他のことは出てこないわけです。特車とささやかにごまかしておったのが、
予算上も明確に戦車となっておる。そして先ほど私が
指摘したように、またアイゼンハワーでさえも、明確に、去るに臨んで議会で演説をしたように、産業ブロックと軍事体制の両方が、人間の本来の基本権を具体的な社会構造の中で侵害をしていって、新たな民主主義の一大脅威となりつつある。アメリカのような自由主義国家でさえも、産業ブロックと軍事体制はアメリカの民主主義の最大の脅威だと言っているのですよ。そうしてあなたが望むと望まないとにかかわらず、
日本の産業ブロックの人々は、あすの生産体制に備えて、
人材開発をどう行ない、
教育投資のどこに重点を入れ、どう配置をしていこうかという計画を着々と立案している。その意向が
高専の配置の際にも私は入っておると
指摘したいのです。
あなた方の、あるいは
小林局長の
答弁を聞いておっても、もっともらしく四つの条件をあげておるけれ
ども、個々をとった際には、その原則論としては支離滅裂になる。ある場合には
大臣の認められたように、奪い合いに勝った者が勝っておることもあるし、奪い合いがひどくて、どこかにきめかねて、どちらも政治家の顔を立てなければならないときには、けんか両成敗で作りませんと、こういう
措置が行なわれてはおるけれ
ども、基本的には人間の自由な発展という
立場から、十六、七、八と、いわゆる青少年期に入った人々の、何といいますか精神的なかてというか、それを与えていくためには、いかなる種類の
学校制度が必要かという角度は、あなたが国会の本会議で
提案をなさったときも少しも入っていない。やはり基本には、民族愛とか祖国愛とか、そうした散見する用語と、その後の
設置理由の中には、産業布陣と人的能力開発、その要請にこたえて
高専を作って、しかもその意向に基づいて
高専配置が行なわれておる、こう見ざるを得ない。もしあなたが言うがごとく、
教育の機会均等の
一つの処置として行なわれるということであれば、もっと明確に各県に、どこに優先して配置していくかということは、何度も
指摘しますように、ガラス張りできちんと出されるはずです。
次に
質問を簡単ですから進めていきます。たとえば先ほど
指摘したように、宇部の場合は、機械を八十人に、明石の場合は機械は四十人の収容人員にした。このこと
一つとり上げても、あなたは、それは
土地が狭かったから四十人にしたのです。こういう
答弁をなさるつもりですか。宇部の八十というのは、その地場産業ないし将来の産業ベルトの展望から考えて、機械
関係の技術者は、少なくともこれくらい要る、関連高等
教育機関、中等
教育機関の中の初級、中級の技術者は、これだけ増勢されていっておる、こういう資料から、当然学科の
設置、収容人員の決定が行なわれたのではないですか。これは
大臣でも
局長でもどちらでもいいですが、具体的に問題をとって尋ねていきましょう。