○米田勲君 関連質問。関連質問だから、あまり長くはやりたくないのだが、今、
千葉委員の質問に対して
文部大臣は、いろいろの答弁をしておるが、そのつど勝手なことを言ってもらっちゃ困る。都合のいいようなことを言ってもらっては困る。先ほどから話題になっておるのは、
経済の計画を達成するために人の
教育を従属させてはならないということについては、あなたもそのとおりだと言っておる。そのとおりだと言っていないのであれば、あとから違うと言って下さい。そのとおりだと言っておるように聞こえる。
それから高校急増
対策が十分でなかった。努力が十分でなかったというなら話はわかるがということを言っておる。その限りにおいては、文句はない、そういう答弁なら。しかし
文部大臣は、僕が前の国会で高校の急増
対策の臨時措置法案を出したときに、私と、そこで並んでおって
自民党の議員の同じ質問に、あなたはどう答えたか、そのとき。それを忘れて、きょうの答弁をしてもらっちゃ困る、私はこう言ったのです。
国民の中に、子供をせめて高校にだけは学ばしたいという純真な
気持がある。それが高校全入運動ということで、各地でいろいろな運動が起こっている。私は、この法案を提案したのは、それと方向においては同じである。許すならば将来の条件としては、高校へ希望する者全員を入れたいという方向で、この高校全入運動を肯定しておる。しかしこれを一挙に今やり遂げるということについては、いろいろ難点がある。しかし高校全入運動そのものを否定することは間違いだとという主張をしておる。そのときに
文部大臣は何と言ったか。もしこの
言葉を記憶していないのであれば、頭がどうかしているか、きわめて滑稽であると言える。高校全人運動をしておるのは知恵のない者の
やり方だとあなたは言ったのです。知恵のない者の
やり方だと。そう言ったことは速記録に残っている。私とその点で非常に
意見が違って言い合いをしておる、そのときに。さっき
豊瀬委員もちょっと触れたが、大体、高校に希望する者を全員入れてしまったら、高校
教育は低下して、始末の悪いことになる。高校に入れる者は、激しい試験を受けて選抜した優れた能力のある者を入れていかなければならないという主張をした、そのときに。この、ものの
考え方は、今、
千葉委員と
文部大臣が言っておる論争と同じだとあなたは
考えていますか。人を
教育するということが常に先行しておる。決して
経済の成長計画、生産の増強計画が先行して、それに付随して人を育てる
教育を計画すべきでないという立論とは、あなたは食い違っていないか。親が
自分の子供を高校に入れたいということは、どの親も皆同じなんです。それをこの間、本
会議で何と言ったか。その親の
気持を名誉欲だと
文部大臣は答えているじゃないか。
一つの公立高校を受けさして、そのほかに二つも三つも私立高校を受けさしているのは、それは一体、何のためだか理解できますか、あなたに。そんな無理を子供にさしている親の
気持というものが、素直に理解できるのか。高校に希望したら、みんな入れたいという観たもの真実の
気持が理解できるのか、
文部大臣は。高校全入運動などをやっている者は、知恵のないやつの
やり方だと、明確にこの
委員会で言っておる。そうしておいて事、今日になったら、急増
対策は努力が足りなかったと言われるのは仕方がない。しかし、このことが三十八年度の計画でできなかったのは、
経済の関係、財源の関係でできなかったのだということを今日になって言っても、われわれはどっちが
ほんとうだか信用できない。大体この厳選して選抜をして高校に入れる者を作るのだというものの
考え方、高校にみんな入れるなんという、そんなものの
考え方はけしからんという、そういう
考え方が、
文部大臣は先行しておるのだと私は理解しておる。
それが先ほどからの
千葉委員との論争になると、巧みにそちらの船に乗り移って、聞きよい話をしているのだが、一体、どっちが
ほんとうなんだ、あなたの
言葉は。それをきょうはひとつ明確にしておかなければならぬ。もし、きょう言っていることが正しいのなら、前の
委員会で言った、このことは取り消してもらう。