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政府委員(
松澤雄藏君) ただいまの資料の
提出は、できるだけ早目に、従来やっておるもの並びに今後やりたいというようなものは、
検討いたしまして、
提出をいたしたいと思います。御
趣旨まことにごもっともでございまして、ただ、ついでに申し上げるのはどうかと思いますが、確かに、
予備費使用に際して、特に私
たちの担当しておるのは
災害関係が非常に多うございます。したがって、先ほどの
大蔵政務次官の
お話の中に、きわめて緊急に
措置をしなければならぬというふうな点からも、ある程度の疎漏がないとは私言い得ないと思います。しかしながら、これらに対しましては、従来とも徹底的な指導、指示をやっておりますが、今申し上げましたように、一そうやらなければならぬということにおいては間違いないのであります。だからといいまして、今の
お話の中にございましたように、
決算委員会でございますから、当然に御主張なさるのは理の当然でございますし、われわれもそれを甘んじて、そしてよき
方法に持っていかなければならぬことは理の当然でありますが、
会計検査院等において、
現実においてわれわれが
現地において受ける
立場において見た場合において、はたしてそれが甘つちょろいものであったかどうかということについては、非常に見解の相違の
部面が私はあり得ると今まで見てきております。私も今日まで長い
間建設関係を担当して参った
立場からいたしますと、
現実においてその衝に当たったことのない、経験のない、
技術のない者が、せっかく作ったものをこわして、そしてこれはよくなかったと言うだけでは済まない問題すらあります。幸いにしてそこのところが
不良工事であればけっこうでございますが、しかし
不良工事でないようなところを試験といってやった場合、それをきっかけとして将来の
災害を起こさないとも限らない。そういうような点は、十分に
技術的な面を
会計検査院等において研究し、そしてこれはこうあるべきだという
方途に立って、単に常識的ないわば
事務的な
考えの
もとに、長年の勘だといって常識的な点だけでは私は割り切れない場合があるのじゃないか。そうすれば、
技術屋対
事務当局との間が円満にいかない場合すらあり得る、かように
考えます。なお、
建設省と
農林省の重複的な面、これはなかなか、御
承知のように、われわれみずからも、また
皆さん方からもよく
指摘される
部面で、セクショナリズム的な
立場からその
境界線が明らかでないために重複するようなことも過去に数件の例があることは、私も
承知しております。ただ
現実の問題として、これを一本化することは非常に困難がありますが、これらは今後とも大いによく
各省との間において話し合って持っていかなければならぬ。これは単に
農林省だけではございません。私
どものほうと、
港湾関係における
運輸省関係においても、みな同様であります。こういうふうな
立場の
もとにおいて、私
たちは今の
趣旨は十分に体して、そしてやっていきたい。
なお、もう一つ申し上げたいことは、
予備費なるがゆえに、後日のことになりますから、厳重に
大蔵省において監視、監督せよ、こういう御
趣旨もよくわかります。しかし、緊急の場合は、緊急の
措置を講じなければならぬ場合もあります。たとえば六月の雨期に入って参りますと、どうしてもそこのところは
緊急工事として実施しなければ、その周辺というものは再び一日かあるいは半日おいた後において
処置を講じてもおそいという場合すらあります。そうしますると、どうしても仮の築堤なりあるいは
防護工事をしなければならぬ場合もあります。そういうふうなこと等において、必ずしも完備しないといったようなことも認めざるを得ないことすらございます。したがって、
大蔵省のほうにおいて十分な、
査定のときにおける立ち会い的な面においては、
技術官に、会計的な
立場において、
大蔵省的な
立場においてお立ち会いを願って、ある程度まで御判定を促進していただくということは、われわれは大いに歓迎しておるところであります。しかし、だからといって、自分も
大蔵省出身であるからといったことで、これを厳重な意味で
技術的な部門まで立ち会ったようなことがもしも今の御質問の中に含まれておったようなことに誤解されるというようなことであっては、これは今後の
災害対策に対しまして非常に大きな問題を惹起するおそれもございますので、そういうようなことは今の御質問の中に入っておるのじゃなくして、いわゆる純粋な会計的な面における監視なり、あるいはまた理論的な面でとも
どもに協調してやっていけ、こういうふうな
お話だろうと、こういうように了解しておる次第でございます。