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説明員(
須之部量三君) 今の点に関連いたしまして、実はお手元に差し上げました
資料をごく簡単に
説明してよろしゅうございましょうか。今の御
質問の点に関連するわけでございますが、差し上げました
資料の一
ページの第一表でございますが、これは
FAOの
資料によっておるわけでございますが、一九五五年以降六一年までの一応の
生産高が書いてございます。
ソ連の
部分は
一等最後の欄になっておりますが、一九六一年で約六千六百万トンということでございます。私どもの持っております
資料では、
ソ連の
小麦の
作付面積から申しますと、約六千七百八十万ヘクタールで、
カナダの六倍、
米国の七倍ということでございまして、
生産高から申しますと
世界第一の国になるわけでございます。
それからついでに
輸出のほうについて申し上げますと、
生産量は多いわけでございますが、
国内需要が盛んでありますために、
輸出量としては比較的少ないわけでございまして、
商業取引と
特殊取引とで、
特殊取引は主として
東欧圏諸国に対するものでございますが、約四百万トン前後というふうに承知しております。
それから、これに関連しましてこの表の
説明をごく簡単にちょっと続けさしていただきますと、二
ページの第二表が「
世界の
小麦の
輸出入高」でございまして、左が
輸出の量、それから右が
輸入の量になっているわけでございまして、これは
FAOの
資料でございます。で、これによりますと、今四百万トンと申しましたが、
平均をとったわけでございますが、最近の一九六〇年ごろには、
ソ連の
輸出が約五百六十万トンという
数字を示しているわけでございます。この
小麦の
輸出入量は、いわゆる
商業取引と
特殊取引の両方含んだ
数字でございます。
それから、その次の
ページの第三表でございますが、これは「四大
輸出国による
小麦の
供給及び
在庫」ということでございまして、四大
輸出国と申しますのは、
アメリカと
カナダ、
オーストラリア、
アルゼンチン、これだけの国を合わせたものでございまして、
国際小麦理事会の
資料によっているわけでございます。この表で特に目立ちますことは
生産の欄でございますが、一九六一年−六二年度の
生産高が五千三百万と非常に減っておりますが、これは
不作、つまり
米国、
カナダ等で
不作であり、特にその中で
ハード系の
小麦が
不作であったというために値段の値上がりがあったものでございます。これに見合うものといたしまして「
輸出量」という欄がございますが、その
輸出量の欄をごらんいただきましても、六〇年−六一年から六一年−六二年と、かなり激しい
増加を示しているわけでございまして、これは欧州が二年
不作続きであったということのため、あるいは中共からの
輸入が多かったということのために
輸出がふえているわけでございます。したがいまして、
生産が減り、
輸出がふえたということのために、その表の
一等下に書いてあります
正常在庫を除きました
過剰在庫というものは、六〇年−六一年の三千三百万から二千三百万トンと約千万トンの減少を来たしているという
状況でございます。
それから、次の第四表でございますが、これは
国別に「四大
輸出国による
小麦の
供給及び
在庫」というのを三表に一括してございますが、それを一応
国別に掲げたものでございます。これでごらんいただきますと、下の欄の
カナダ、
米国の六一−六二年度の
生産量でございますが、
カナダあたりは前年度の約半分に落ちているというようなことがはっきりしております。それから
米国の場合は三千三百万トン、前年度に比べますとかなり減ったということでございまして、
過剰在庫の
状況を見てみますと、
アルゼンチン、
オーストラリアは大体
正常在庫をある
程度食い込んだ、それから
カナダ、
米国の場合にはまだ若干あるわけでございますが、大きな
過剰在庫は今ないというような形でございます。
それから、次に第五表といたしまして「
協定価格及び
輸出価格」というものの
推移がここに書いてあるわけでございまして、
協定価格帯というのが
協定によってきめられた
価格帯でございます。それから
協定の
輸出価格、これはもう前の
協定の
最高価格に見合うものでございます。それから
平均市場価格、これが一九四九年度から五二ないし五三年度までが
最高価格を上回っておったわけでございます。したがって、
協定に加盟しておる
加入国は、この一ドル八十セントの
最高価格で
市場価格にかかわらず
輸入できたわけでございまして、この四年間で
加盟輸入国が節約できました外貨は、約七十億ドルというふうに言われておるわけでございます。それから六一−六二年度のところに
協定価格帯、
最高が一ドル九十セント、それから最低一ドル五十となっております。
市場価格は
平均一ドル八十一と出ておるわけでございます。これは年度
平均とりましたより低いわけでございますが、
最高は
バンクーバー渡しでは一ドル八十九セントに達し、
最高価格一ドル九十セントぎりぎりのところまで接近したことがあるという
状況でございます。その事情から今回の
最高価格が十二・五セント引き上げられた一つの原因があるわけでございます。
それから、次の第六表でございますが、これは「
わが国が買い付ける
主要銘柄・
小麦の
トンあたりFOB価格」でございます。この点はむしろ
農林省のほうから、もし御
要望がありますれば、別に御
説明申し上げる
予定でございます。
それから、次の第七表でございますが、これは
協定加盟国による
取引の概要を
一覧表にしたものでございまして、つまり
最初が「
加盟国間の
商業取引」というものの
数字をここに掲げてございます。それから、その次の大きな
項目としまして、
加盟国と非
加盟国との
商業的取引の
数字がそこにあがっておるわけでございまして、上の二つの
項目を合わせた
商業取引総計が、五九年六〇年度から六一ないし六二年に至るまでに二千五十万トン、二千五百十万トン、二千五百三十万トンというふうに
推移しているわけでございます。それから、その次の欄が
加盟国間の
特殊取引の量でございまして、その
推移はそこに書いてあるとおりでございます。それから、その次が非
加盟国との
特殊取引の数でございますが、このうち下から三行目の「
加盟輸出国から非
加盟国へ」というところの
特殊取引が、六一年度−六二年度におきまして八百六十万トン、前年度に比べてかなり
増加しておりますが、これは
米国からユーゴー、
ポーランド等へ行なわれた
食糧供給がこの中にありましたためにふえたものというふうに承知しております。
次の
ページは、以上の
特殊取引の
総計を求めまして、そこに掲げてあるわけでございますが、
世界総
取引との
比率で約九〇%が
加盟国の
取引ということになっておるわけでございます。
それから、次の表第八表でございますが、「
協定加盟輸入国による
加盟輸出国からの買入れの
百分率」、これは
協定の
建前上
商業取引のみを計上してあるわけでございまして、と同時に、左のほうの「
協定第四条1の
約束の
百分率」、これは新しい
協定−六二年度
協定の
百分率がここに掲げてございます。従来、実際どのくらい買っておったかということを見るために実際の
百分率、これは五九年
協定の当時の
買い入れ量、したがって、
ソ連が当時入っておりませんので、
ソ連からの
買い入れ量は含まないという
計算で出した
数字がここに載っているわけでございます。
わが国の場合を見ますと、今回八五%になったわけでございますが、五九年度−六二年度で九七・九%、九八・八%、九九・五%というような高い
数字でございますので、八五%今度受諾しましても、別に実際上の支障はないというわけでございます。
それから、その次に第九表、十一
ページになるわけでございますが、それは
主要国の
小麦輸入量を、
先ほど一覧表になっておりましたが、多少これを分けまして
商業取引と
特殊取引とに分けて、大体の
輸入量というものをここに掲げたわけでございます。それでたとえば六一年度−六二年度の
数字を見た場合、インドなどは全体としますと三百三十二万トンの
輸入で、
日本の二百六十八万トンを上回っているわけでございますが、その内容を見ますと、
特殊取引が二百六十万トンでございまして、
商業取引が少ないというような特徴が見られるわけでございますが、そのような
関係で、
協定による
輸入量は、
日本が第二位ないし第三位になっているわけであります。
商業取引と
特殊取引とを分類した表でございます。それから第十表でございますが、これは「
主要国の
小麦輸出量」ということでございます。今までの表も同様でございますが、申しおくれましたが、この
小麦輸出という中には、もちろん
小麦粉の
輸出も含むわけでございますが、そこにおもな
輸出国の
小麦の
輸出量の大体の
推移が出ているというわけでございます。
それでその次に「
日本関係」のほうの
資料になるわけでございますが、先ほど御
説明申し上げました表と、それから「
日本関係」以下の表につきましては、もし御
要望がありますれば、
農林省のほうから御
説明申し上げる
予定でございます。