○相澤重明君 今までの
お話は
——実は神奈川新聞にでかでかと出たのですよ。この間、先週の当
委員会のときに、岡君から質問があるだろうということを、この前もちょっと
委員長に話したのですけれ
ども、岡君と
小酒井君と二人が
現地調査に行った。そのことで、だいぶ
地元の新聞では、一体
国鉄は何をやっているのだという話が出ているのです。私は、今、
大石常務の話を聞いておって、まことに遺憾だと思う。これは少し
説明を要すると思うんですが、今の東海道
新幹線、品川から綱島までぐらいは地下にしてくれという要求だった。これは、上を通るのではなくて、少なくとも隧道にして通してくれるんなら、反対はしない。しかし、それを、神奈川県知事なり、あるいは
川崎市長なり、横浜市長なり、また関係の地主の
協議会の人
たちなり、いろんな者がずいぶん長い間かかって、前の幹線
工事局長も、もうそれこそ頭を下げっぱなしでいって、やっとこれは了解がついたようで、それだけに、この
工事をやるについて、契約をし、
施工するについては、当然そういうことを考えて、慎重な配慮をしてやるのがあたりまえなんです。そんなことを、今ごろになってから、そういう
文句を言われるというのは、一体何だ。これはもう幹線
工事局の
責任者がそういうものに対する配慮が足らなかったということを率直に出している。これはもう
大石君にはっきり言ってもらいたいのですけれ
ども、契約はどういう契約をしているのか、
施工上の
注意はどういう
施工上の
注意をしているのか、そういうことまで当
委員会に出してもらわなければならぬということにまでなってしまう。私は、今までの二人の、
現地調査に行った岡、
小酒井両
委員の話を聞いてみると、全くもう今の
清水組なんというものに
工事をやらせる必要はない、そういう不届きな
工事をやるものは即刻中止さすべきだ、それくらいのことがなくて、どうして
新幹線工事というものが遂行できるのです。あれほど巨額な投資をして、しかも国民の
皆さんに輸送力増強のためにこうなるんだということを訴えながら、反面にそういうようなことをやっていくという
国鉄の首脳部の
考え方自体が間違い。これは運輸
大臣もそうですよ。運輸
大臣も、あなたも、さっき岡君の答弁に、わかったようなわからないような答弁をしているけれ
ども、そんなことじゃない。これは国策としてやるということになったんだから、それには国民の期待にこたえるようにやらなければいけないのだ。そんなものは理屈にならぬ。それを三年も四年もかかってようやく
工事を始めることになって、その
工事をやったばかりで、三カ月や四カ月のうちに百人も二百人もの
被害者が要求決議をして出してくるなんて、またそれを今度は、
補償要求
委員会ができたから、その人
たちを相手にしますなんて、そんなずさんなことをどうして今までやっているのです。私は、少なくとも
運輸委員会でそういうことを何回もやっておったのだから、今さらそんなことを答弁をさせる必要もないというふうに考えておる。もっと
新幹線というものはスピードを上げて目的に邁進をして、早くでき上がるということを国民は望んでいるんですよ。ところが、そういうような
——逆じゃないか、
新幹線なんかやめちゃえという
意見が出てくるよ。そういうことになれば、むしろ、今
国鉄の要求が予算で出されておっても、もっと通勤通学とか、あるいは幹線、あるいは支線に対する力を入れてくれという、この間の豪雪
被害の結果論じゃないけれ
ども、そういうような国民の声が強くなってくるというのは、やっぱりそういうところにある。そうじゃない。私
どもはやはり、
国鉄のこの動脈の輸送ということを考えて、
新幹線というものはやらなければいけない、早く目的を達成しなければいけないということは、みんな
意見一致しているんだ。いかにしてそれをうまくやって国民の
皆さんの期待にこたえるかということだ。そういうことからいけば、私は先ほどからの答弁では了承できない。
清水組の建設を直ちに中止させる、この契約上、
施工上
国鉄が
清水組と取りかわした内容についてもし間違いがあったら
仕事をやめさせる、
仕事を今後やらせない、ほかの
業者でもいくらでもできる、なぜそのくらいの考えを持たない。しかも、先ほどの答弁を聞いていると、これから
局長と相談しまして、それからなお
監督者もおるでしょうから、そういうことをよく話をする、そんなばかな話があるか。即刻自分で行け。自分で即刻行って、そういう悪いところがあったら直させるくらいの決意が
国鉄になくてどうする。どうして
新幹線のこの大
工事ができるか。私が当
委員会でもことしの当初申し上げたのは、今四・五キロぐらい残っている
用地買収についても、すみやかに
買収は終わって、そうしてこの
新幹線工事というものが途中でやめるなんてことのないように、
新幹線の
工事が必ず早くできるのだという答えを出すようにしなければいかぬと言っておった。まるっきりこれは逆じゃないですか。ですから、私は、
岡委員も
小酒井委員も別に
新幹線の
工事をやめろとは言ってないけれ
ども、そういう
言葉の裏を返せば、そのくらいの誠意がなくて、そのくらいの
国鉄首脳部が一生懸命やる気がないのなら、そんなものやらなくたっていいということに通ずる。私はそう思う。
大臣も、これは
新幹線の
工事というものは、単に
国鉄だけのものじゃないですよ。運輸省の所管とし、しかもこれは内閣としても、重大な輸送力増強に対する問題なんですよ。あなたの答弁でも、私はなまぬるいと思う。そんな
工事をやらせるなら、おれも出かけていって、ひとつ見て、間違っていればやめさせる、かえるというぐらいの決意をもってやらせなければいかぬと思う。あなたの所信を聞きたい。これは
大臣から聞いておく必要がある。いかがですか。