○
参考人(
靱勉君) お
手元にABCという
資料を
ごらんに入れておりますが、まずBにつきまして御
説明いたしたいと思います。
これは、去る十八日に、
財団の
理事会評議員会において承認を得まして、寄付行為によりまして、三カ月以内に
文部大臣に報告しなければなりませんものでございますが、ただいま
文部大臣にこれは御報告いたしておる次第でございますが、三十七
年度の
決算でございます。これの
数字を
ごらんに入れておりますが、そのうち一ページを
ごらんになりますと、これが
財団に入ってくる
調達資金でございます。すべて
財団に入る
資金はこの
調達会計というのに一応入りまして、それから
財団の
必要経費というものは
一定の限度で
業務会計に入る。それから
特定事業と申しまして、十円
募金の特別の
経費を要するものにつきましては、これを
特定事業会計を別に立てまして、そこでやはり
一定の率において
配分する、その他のものはすべて
調達会計といいまして、これは
組織委員会並びに
体協に
配分する
資金でございます。みだりに他に流用できないという性格のものでございますが、この第一ページは、
調達会計の全体を
ごらんに入れておるわけでございまして、
調達会計におきましては、前
年度の
繰り越し金というものは結局
配分することができる
資金でございまして、それを
組織委員会、
体協においてまだ必要ないというので繰り越したものでございます。で、これは
決算で初めて正確な
数字が出てくるのでございまして、
予算のときに策定しましたのは当初
予算額というので二億三千九百万円
程度、
調達資金として翌
年度に
配分資金として持っておられるというものでございましたが、
決算しまして、正確な
数字が二億五千百万円、これはもう他に転用できない性質のものでございます。新たに三十七
年度中に
事業収入として入って参りましたのが十億三千百万円
余りでございまして、当初の私
どもの
予算見込みとしましては十億一千二百万円
程度と見込んでおりましたが、これが千八百万円
程度よけい入ってきたと、こういう形でございます。
雑収入は主として
利子収入でございます。そこで、全体としまして十二億八千九百万円
余りというものが三十七
年度に
調達会計に入りまして、これを
オリンピック東京大会組織委員会に
予算どおり一億八千九百二十九万七千円というものを
配分いたしました。それから
日本体育協会に三億四千六百十八万一千円というものを
配分いたしました。
業務勘定のほうに五千百万円、
特定事業に一億三千四百万円ということで、
合計支出が七億二千二百万円、残が五億六千七百十一万八千七百八十六円と、これが先ほど申しましたこの表におきまする前
年度繰り越し金と同様に
調達配分資金としまして翌
年度にこれは未
配分として繰り越すものでございます。したがいまして、本
年度は四月一日から五億六千七百万円というものは
配分できるという金をもって臨んだわけでございます。
あと業務会計その他でございますが、これは二ページの
業務勘定のほうに出ておりますが、これは
調達会計からこの
財団設立当初の大体の
目標としまして、三十六
年度第一
年度は大体一〇%
程度業務勘定に入れる、第二
年度は七%、それから第三、第四は五%
程度という大体の
基準を示されまして、それによって
計画したのでございますが、三十六
年度におきましては六・七%
程度の
業務勘定繰り入れで残金をもって臨んでおります。さらに
業務勘定としましては、必ず翌
年度に
調達資金全部のうちの一%に該当するものを繰り越さなければいかぬということになっておりますから、これを簡単に申しますと、ある
年度に
事業収入として入ってきたもののうち六・七%の場合には五・七%だけは
必要経費に使える、こういう制約でございます。実際におきまして、三十七
年度は五%を入れておりましたが、実質的には四%だけ使える、こういう形になっておりますが、一応五%ということで
予算を組みまして、できるだけ
経費を節約しまして
繰越金にするという形にしておりますので、この
業務会計を
ごらんになりましても、
決算額としましては千四百五万円
余りというものを残高として載せておりますが、これは翌
年度にやはり繰り越します。これはちょうど一%というものに対して一・三五%繰り越しておる
ような次第でございます。それから
特定事業のほうはまた後ほど御
説明いたしますが、これは三ページにございます
ように、結局十円
募金あるいは
電話番号簿、
国鉄広告、
地下鉄広告等に直接必要な
経費をそのまま収支するというだけのものでございます。
以上でございまして、
あと退職手当あるいは
財産目録というものが載っております。これはまた御質問に応じまして御
説明するとしまして、八ページを
ごらんになりますと、それでは十億
余りというものはどういうところから入ってきたということを
ごらんに入れております。これを
ごらんになりますと、一番左に各
事業の
項目のごく大まかなものを書いてございます。
催し物その他
一般という中にさらにいろいろな
種類はございますが、そういう
項目に分けまして、
予算額というのが、これが当初
予定した額でございます。それに対しまして実際に入ってきたものが
決算額でございます。先ほど御
説明したとおりでございますが、これで
ごらんになりますると、
達成率というので、まあ成績が
予算と実際にはどうであったかということがわかる次第でございまして、
予定より悪かったのが
電話番号簿の七五%、宝くじはまあほとんど同じでございまして、
屋外広告が三・一%、もっとも
電話番号簿は、その後五千万円
程度入っておりますので、これは八五%
程度になっておるかと思います。それで、非常によかったものは何かといいますと、十円
募金の七千万円という
予定が一億九百八十五万円
募金ができた。で、一五六%という
ような
数字を
ごらんに入れております。それから相撲が一回の
予定だったのが二回だったためにこれは二倍以上になったという
ようなもの、あるいは民放その他からの御協賛が大体倍以上になったということ、それから
催し物も相当盛んに行なわれたこと、こういう形で
ごらんに入れておりまして、結局
予算に対しまして、
決算としては一〇一・八%というふうに
予定を上回ったということを
ごらんに入れております。なお、その
あといろいろな
催し物等、一応おもなものを
ごらんに入れているわけでございます。
そこでCでございますが、Cのほうが本
年度の
予算でございます。これはすでに
理事会、
評議員会の議決を経まして、これで現在実施しておる次第でございますが、その一ページを
ごらんになりますと、前
年度の
繰越金というものが先ほど申したと同じ
ように出ておりますが、これが五億五千三百万円
余りということになっておりますが、先ほどの
決算でこれも若干ふえていることは、この当時はまだ
決算ができておりませんから、おおよその
見込みでやった次第でございます。そこで
事業収入を本
年度どれだけ
収入を見込むかということでございますが、これが十五億七千四百万円
余り、
雑収入を入れまして、全体では
合計二十一億三千四百万円の
調達会計の
予算をもちまして、
組織委員会に二億八千六百万円
余り、
体協に四億一千四百万円、
業務会計に七千万円、
特定事業に一億
余り使いまして、結局未
配分積立、先ほど申しましたとおりでございますが、三十九
年度に十二億五千三百万円
程度を持っていきたい。これが三十八
年度の
予算でございます。
それではどうしてこういう
数字を出したかということが一番
最後の四ページに算出の根拠を
ごらんに入れております。これを
ごらんになりますと、
特定事業としましては十円
募金について五千万円を見込んでおります。本
年度一億
余り入ったのでございますが、これは第三回の最終的な十円
募金でございますが、これはなかなか容易ならざる実は
事業なんでございまして、もちろん私
どもこの
調達見込みはできるだけ確実に見込んでおりますので、実際の
努力目標としましては、後ほど御
説明する
ようなさらに上回ったものを
計画しておりますが、一応五千万円、
電話番号簿に一億九千万円、
国鉄で三千万円、
地下鉄九百万円、それから新しい国会において御審議願いまして成立いたしました法律で二億円というものを
予定しまして、
特定事業としましては四億七千九百万円、その他ずっとやっておりますいろいろな
事業、
寄付金付郵便切手を初めとしまして、それぞれこういう
予定を立てまして、さらに新しいものとしまして
公営競技として五億九千五百万円という大きな額が出ております。それを全部
合計いたしますと、十七億四千九百七十一万二千円というものが見込まれるわけでございますが、さらにこれに
安全性を見まして、一〇%を一応引いて見ました十五億七千四百七十四万円というものをもってまあ
予算――これは最低のものと私
ども考えて
理事会、
評議員会等、また
文部省等の御了解を得た次第でございますが、この
危険率というものは、あまり私
どもはこういうものは生じない
ように、実は
努力目標としてはこの
合計十七億四千九百万円以上の
事業収入を得る
ように現在
努力いたしております。と申しますのは、三十八
年度の
配分というものは割合に楽でございます。先ほど第一ページで
ごらんに入れました
ように、そのとおり十五億
余りとしましても、十二億というものを三十九
年度に
配分できる金として持って上がれるということに相なりますが、三十九
年度は
組織委員会のほうで非常に初めて
多額の
資金が必要になるわけでございまして、これはまだ確定的なことは私
ども存じ上げておりませんが、あるいは十六、七億、あるいはもっと上になるかもしれない。
体協のほうにおきましても初めは一億
余りと言っておったのが、すでに二億以上要るのではないかという
ようなことも承っておりますが、いずれにしましても、三十九
年度は御案内の
ように上半期しかございませんし、すでに道路、
競技場もでき上がって、
資金が集まらぬという
ような
状況においては、それはとうてい
財団としてもまずい形になりますので、できるだけ三十八
年度に
多額の
資金を
調達いたしておきたいということでこういう
ような
計画を立てている次第でございます。
そこで、Aの表を
ごらんになりますと、これが前
年度の
計画でございまして、三十七
年度まではほぼ
実績――これも
決算が終わっていないころ、これは三月二十五日に作りましたものでございますので、少しこれが上回っておりますが、三十七
年度までのものは大体
実績を載せまして、それから三十八
年度はただいま申しました十五億を
基準としまして、
予算をそのとおり載せております。
では、三十九
年度はどうなるかということに対しましては、六億三千七百万円というものを計上しておりますが、これで
合計の一番下の三十七億三千八百万というものに相なるわけでございますが、大体私
ども初めの
概計としましては、この
程度でいいと存じておりましたが、ただいま申した
ように、
組織委員会、
体協等、さらに御
要求が出る
ようにうかがわれます。現に本
年度におきましても、すでに五千万円
程度追加要求も出ている
ような次第でございまして、私
ども少なくともこの
危険率を除外した、下から三段目の一番右の隅の三十九億八千四百万円、すなわち約四十億というものは絶対に
調達しておかなければいかん、こういうふうに考えておりますので、先ほど申した
ように、三十八
年度も十七億以上、できれば二十億
程度のものを確保いたしたい、こういう
ようなことで
計画いたしておる
ような次第でございます。この備考に三十七億
程度でいいだろうと書いてありますが、これは初めの
計画でございまして、ただいま申した
ように、やはり四十億
程度のものを確保しなければならぬというふうに存じておりますので、本
年度はこれらのものは当然
予算以上に確保すると同時に、さらにいろいろな最近におきましては協力の申し出もありますので、そういうものにつきましてはそれぞれ検討いたしまして、さらに
資金の
調達を円滑にする
ような
努力をいたしたい。結局三十八
年度は一番のピークのときで、最善の
努力をしなければならぬ時期かと存じております。
そこで、それでは三十八
年度の今までの
実績がどうか、四月以降一体どれくらいお前たちのところに入っているのだと、こういうことになりますが、大体ただいままでに、いつも
財団の
事業としましては後半期に一度に入って参りますが、ただいまのところ現実に入りましたのが一億七千万円
余りでございます。それでは
配分したのはどうかということでございますが、すでに
配分は
組織委員会に七千万円、
体育協会に一億八千万円
余りを
配分いたしておりますが、約二億五千万円
配分している。先ほど申しました
ように、五億
余りというものを前年から持っておりますし、さらに一億七千万円というものが入っておりますから、この
配分には事欠かない、こういう
状況でございます。
以上、簡単でございましたが、
資料について御
説明いたした次第でございます。