○田中(織)
分科員 内閣へ私どもが要請いたしまして、これは自民、社会、民社の三党提案で内閣に同和
対策のための審議会ができるという一つの画期的な前進をしておるわけでありますから、一昨日担当者の内閣の総務長官にも申し上げたのでありますが、実に隔靴掻痒の感を抱いておるのであります。昨年の各市町村、府県を通じての
調査も三月にならなければ集約はできないということでございます。その
調査項目の中にも、実は私が今お伺いしたようなことについての
調査項目が漏れておるわけなんです。三十八年度については引き続き
調査をやるということでございまするけれども、私はその項目を入れるように、私どもの
団体の方からも出ている委員を通じて強力に主張をしたいと思うのであります。しかし、できれば今度の
特別交付税の同和分の配分を機に、各府県、市町村の同和
対策関係の事業
予算について、一つ本省へ報告をするようなことを申し添えていただきますならば、これについての
数字がつかめるのではないかと思うので、その点をやっていただけるかどうか。なぜ私がこのことを伺いますかといいますと、たとえば奈良県におきましては、最近は態度は変わって参ったのでありますが、奈良県の
予算における同和
対策事業費というものは、昨年
あたりからは若干ふえてきておりますけれども、一つの目安として
特別交付税分として奈良県へ参りますものが、三十五年は千四百万円、三十六年度も千四百万円出ておるわけであります。ところが、奈良県の県
予算の中で同和
対策に
関係のある分を拾ってみましても、実は一千万円にちょっと切れる程度の金額にしかならない。それで私どもが毎年
予算分科会でこの問題について取り上げて、そういうことはないので、奈良県には府県分としては千四百万円は少なくとも
特別交付税というものが出ている。これはいわゆるひもつきではないけれども、少なくとも奈良県は
全国にも類例のないくらい部落民の数も多うございますし、部落も多うございます。勢い奈良県として部落
対策のために施策をしなければならぬものがありますから、国が
特別交付税において特に考慮をしておるのであります。ところが、そういうような
関係のものは来とらぬということを一昨年まで奈良県当局は主張をして、実は私どもの部落解放同盟と対立していたというような
関係があります。それから引き合いに出すのも恐縮でありますけれども、群馬県も三十五年、三十六年ともに府県分としては四百万円出ておりますが、ようやく昨年
あたりにこの四百万円すれすれのところの同和
対策の事業に取り組むというような
関係で、とにかくまるきり積極性のないところ、また一昨日の社労では黒金内閣官房長官の出身県である山形県においては、県から該当事項なしという返事が来ているということが明らかになったのです。ところが山形県の、しかも黒金君の出身地の米沢市には、数百戸に上る未解放部落がございまして、先年私どもの
団体の
委員長である松本治一郎が現地へ参りまして、米沢市に対してもいろいろ地区が持っておる要求を出しまして、施策を進めていただくようなことをやっておるのに対しまして、それは米沢市と県との打ち合わせが悪かったかどうかはわかりませんけれども、該当事項なしというような無
責任な報告を実は上げてきている。こういうような面がございますので、
関係の市町村の問題につきましては、やはり各府県に市町村分として配分額がきめられるのでありますから、
関係の市町村へこの特交がどういうように配分されたかということについては、各府県が配分が終わったときにはっきり表に正式発表するということも、
自治省の方から指示していただきたい。そういう
関係から見て、
関係の
全国の市町村、それから府県で取り組んでおる同和
対策関係の
教育、環境改善、各般にわたるわけでありますが、そういう
関係の、はっきりそのためにやっておられるような政策
関係の
予算を
政府がやはり見ていただく、そうして適切な指導をしていただくというようなことをお願いしたいと思うのでありますが、その点についての
大臣の御所見を伺いたい。