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赤松分科員 実はその点をお尋ねしようと思っておったのでありますが、ここに「国道第十九号線、第二十二号線の交通量緩和に関する意見書」これは名古屋市会が満場一致決議をいたしまして、「
地方自治法第九十九条第二項の規定により意見書を提出する。」こういうことで、名古屋市内を通っておりますこの国道十九号線及び二十二号線、これは実際に名古屋に住んでおる者でないとわからないわけでありますが、あの繁華街の伏見
通り、つまり広小路を横断しておるわけであります。ここをすごいダンプカーやトラックが走るわけであります。全く名古屋は、あれだけ理想都市でありますけれ
ども、この
道路のために、交通量がふえるだけでなしに交通事故もふえているということで、きわめて非近代的なやり方だと思います。これは、今
大臣が御指摘になりましたように、バイハスをつくっていただいて、そうして名古屋市内を、たとえば東京―大阪間を走るトラックなどは何も名古屋市内を通る必要はございませんから、今のような構想でやっていただきたいと思うのであります。それにつきまして、中京地区
道路網会議というのがありまして、これは各界の人たらでつくっている会議でありますけれ
ども、この会議におきましては、今の
大臣の構想と同じような構想を実は
考えておったわけであります。今の
お話によりまして、桑名から大垣に出るという
道路、これは名神国道に直結させられるわけですね。小牧の方は中央道その他が直結しますから、今の
大臣の構想でいきますと、もう桑名からずっと大垣に出るものですから、名古屋の交通量というものは、トラックその他輸送車についてはかなり緩和されるのではないだろうか。あなたは、たしか
災害防止を見越して、沿岸堤防の問題で新しい構想をお打ち出しになったが、僕は、あの構想が、ほんとうは今三重県、愛知県の間につくられようとしている防潮堤、あれに取り入れられるべきではないか、こういうふうに思います。もしあれに取り入れられるとすれば、新しい東名高速
道路、これが名古屋へやって参りまして、知多郡から防潮堤の上を走って桑名へ出る。三重県と愛知県。そうして鍋田から桑名へ出て、桑名から大垣に出るというふうに利用されれ――そういう案も実はあったわけです。あったわけでありますけれ
ども、何しろ防潮堤が二つの航路を持つという点から、かなりいろいろな問題が出て参ったわけでありますが、こういう点も大いに利用されなければならぬのじゃないだろうか。それからもう
一つは、名古屋を中心とする放射状
道路と環状
路線の
バランスのとれた
道路体系、これを
一つ確立して、そうして名古屋を取り巻く――今の
大臣の構想によりますと、今の構想を含めれば大体四本の
道路ができるわけであります。この四本の
道路とさらに今おっしゃった桑名、大垣、岐阜、美濃加茂、多治見、瀬戸、豊田、岡崎、蒲郡、こういうような各都市をじゅず玉につないで、延長百四十八キロに及ぶ規模の
計画を、実はこの
道路網会議でつくっておるわけでありますけれ
ども、ここで問題になりましたのは、これはぜひ
大臣に
考えていただきたいと思うのですが、僕は、この前
国鉄の吾孫子副総裁を呼び出して、
国鉄というものはどうしてばかばかりそろっているのだ、およそ頭が悪いんじゃないかという話をしたのです。といのうは、あの当初の
計画によると、名古屋市内のある
一定区間を土盛りでやろう。それは
予算的に見れば土盛りの方が安くつくかもわかりませんけれ
ども、百七十万都市で、しかも将来日本の中心の核になろうとする都市形成の中で、そんな土盛りの新幹線をつくっては、もうはなはだしく都市の交通を阻害することになるということから、やかましく言ったわけであります。あの新幹線をつくるときに、同時にやはり
道路計画というものも並行して
考えていかなければならぬ。用地は
国鉄が十分持っておりますから、もしあの新幹線の高架式のものをつくるとすれば、それがかりに市内を走りましても、そのことが交通阻害の条件にはならない、こういうように私は思うわけであります。たまたまこの間東京証券取引所のところを
通りました。そういたしますと、あすこはちょうどインターチェンジになっているのですから、二階みたいに二重になっていますね。僕はロスアンゼルスやサンフランシスコに行って、あなたもごらんになったと思うのですが、全くうらやましく思ったことがある。二階建、三階建の
道路があるわけです。私がさっき東海道の新しい高速
道路はちゃちだと言った
意味はこれなんです。これからおつくりになるときは、どうして二階建あるいは三階建の
道路というものを
考えられないか。これは二階建につくれば、
土地の利用度は倍になるのです。しかも一方通行にすれば、ずうっと車がはけちゃうのです。今のように道をつくる。それが一方交通にならずにやっておりますと、しばしば事故の原因になるわけであります。そういう
意味で、そういう先進国のすばらしい
道路計画を取り入れる。それは建設当時は高くつくかもわかりません。高くつくかもわかりませんが、私はそれだけの大きな財産を私
どもの子供に残していくということが絶対に必要ではないだろうか。そういう
意味で、これからはもっと発展的な構想というものをつくり出す必要があるのじゃないだろうか。たとえば新幹線をつくりますね。新幹線と同じように、別にあれに並行して二階建の
道路をつくったっていいのですよ。
国鉄の用地だからといって、国が使えないわけはございません。そういうふうに
考えてみれば、幾らでも
方法はあるわけであります。幸いにして
河野さんが
大臣に就任されまして、かなり私は
道路行政の上には見るべきものがあると思うのであります。そういう
意味におきまして、各方面から非常な期待を持たれておるのでありますが、この点はぜひ十分
考えていただきまして、同じ
土地を利用するのですから、二階建にすれば
土地の利用度は倍加するわけです。しかもそれが一方交通ということになりますと、一番下はこれまた
道路に利用すればいいのでありますから、これはぜひとも今後の
道路行政の上に取り入れていただきたい。これは中京
道路網会議におきましても非常な問題になっております。外国に行ったことのある人はことごとく主張している。この点について
河野構造はいかがでありますか。