○川俣
分科員 もう
一つお尋ねしますが、
大臣がいないのでゆっくり聞けるのですが、
大臣は消費米価を上げるときに、逆ざやであるために、間違って
農民がもう一度米屋から買って、
政府へ売り渡すようなことが起こる危険性がある、そこで消費米価を上げなければならないという理由をあえて述べられた。これは米価を上げるための
一つの戦術として使ったならば別ですが、学者とか評論家とか、あるいは市場の人人が逆ざやだということは、私はそういう算術勘定をすることは必ずしも間違いだとは言えないが、
農林省が、あるいは
農林大臣が逆ざやなんということを言えるんですか。
答弁は要らないが、説明だけしておきます。言えないのをあえて言ったということを責める意味でもありませんけれども、慎むべきだということです。だから
大臣のいないところでやるんです。
政府の買い入れ価格は、平均手取り価格なんです。おのおのの
生産価格じゃないのです。従って時期別格差金もありまするし、等級もありましょう、あるいは申し込み加算金も加わっておりましょう、運賃も平均運賃が加わっている、
実態は、
農民が売る場合は、平均手取り価格では買ってもらえないんです。時期がおくれれば安くなります。時期がいく、九月中ならば八百円の加算金がつきます。一カ月おくれるというと、その加算金は現実にもらえない。平均手取り価格もらえるのではない。そうでしょう。そういうことは、
農林省の人は知っているはずなんです。十分知っているはずです。平均価格だ、こう言っているんです。おのおのの価格だとは言っておりませんよ、おのおのの価格だと言ってごらんなさい。十二月ころ持っていって、時期別格差
奨励金や申し込み加算金はみなもらえるか、近いところから持っていって平均運賃がもらえるかというと、もらえない。そうなっていないんですよ。告示等はそうなっていない。自分で告示をしておりながら、あたかも告示なんかは知らぬ存ぜぬというような顔をして、逆ざやでございますと言うようなことは、世を欺くものだ。いかに赤字を解消するためにあせったとは言いながら、こういうことを
農林省はやるべきじゃない。しろうとがやるなら別です。計算してみて、損があるじゃないか、逆ざやじゃないか。これならわかりますが、光るものが逆ざやなんて言えるものではない。逆ざやの場合も細々にはあります。ある期間、距離が短いとか、いろいろな場合はありましょう、平均価格で見るから、平均価格で買われ、平均運賃で見るから、平均と平均で見れば逆ざやだということはあるでしょう。ここでは迷うのだ。そのことはだれが知っているかというと、
農林省や大蔵省は知っているはずだ。それをわざわざ
農林省が逆ざやだなんて言うものだから、大蔵省がいい気になって逆ざやだなんて言う。それは、大蔵省の
主計官のようなわからぬよらな人が言うのなら、そろばんを置いて、ああそうだと言うなら別でありますけれども、平均手取り価格なんです。個々の価格じゃないのですよ。
政府の買うのは個々の価格なんです。まあ私は注意を喚起しておきます。これは
答弁したらかえってぼろが出ますから、
答弁をもらうのは控えておきます。
そこで、もう
一つ最後に、これは松元君がいる間でないと困るが、もう三十八年度産米の買入価格の予想が立てられていいのではないか、事務ベースで
お答えを願えるのじゃないかと思うのです。それは、なぜそういうことを言うかという根拠を示さないと
答弁しにくいだろう。
農業パリティ指数を見ますると、これは時間がありませんから私の方からやりますが、十二月のパリティが出ております。私のところには十一月のものはございませんけれども、大体の趨勢を見ますると、
経済の成長の足取りと大体似たような趨勢で、
農業パリティが同一
方向を指向しているということは言えるようです。そういたしますると、
生産費計算の基礎でありまする収穫量、あるいは現実に行なわれた
生産費等の計算は、もうすでに確定しておる。集計は別にして、
生産費の基礎である収量あるいは実際の経費というものがもう確定しておる。不確定な部分は、物価の変動の部分によって修正しなければならない。昨年の
生産費を本年の物価指数で修正をするという修正部分が残っておるわけです。従って、物価の動向がわかれば、物価の動向が推定できまするならば、三十八年度産米の買入価格というものが大よそ推定できるのではないか、こういう推定のもとにおいて三十八年度の
予算を私どもは承認を与えていきたい、こういうのであえてお聞きするわけですが、できていないというふうに
答弁もできるでしょうし、ある程度試算をしておるという
答弁もできるでしょう、どちらの
答弁をなさいますか。