○
久保分科員 将来のことを約束するわけにはいかぬと思うのだが、少なくとも、三十八年度に
予算がついてなければ、徹底的な
調査をして、青写真ぐらいはかいて、それで三十九年度には必ず入れるということを
一つ考えてほしいと思うのであります。
大蔵大臣もいらっしゃるから、機会がありましたら一ぺん御視察をいただきたいと思うのであります。しかも茨城県は、御案内の
通り、葉たばこの主産地でございます。耕作者も一生懸命にやっているわけでありますから、そういう点も
考えて、早くこの能率化、もっと大量にできるたばこ製造
工場をつくるべきだと思うのです。しかも東京のごく近いところでありますし、大消費地が近くにあるわけですから、東京のどまん中にさらに増設するなんということよりは、この
工場を生かして使うというのが私は一番いいと思う。汽車にすれば一時間半くらいで来るわけですから、そういう点も
考えて、ぜひ来年度までには目鼻をつけてほしい、こう思います。
それから、もう
一つ伺いたいのは、これは
製造部長の方だと思うのですが、葉たばこの収納価格の問題であります。幸いいろいろ審議会を通して、最近は収納価格も上がって参りました。しかしまだ生産農家にとりますれば、ペイしない面が相当あるわけです。こういうものも、先ほど
大蔵大臣にお話し申し上げた
通り、企業にうまみがないから、与えられた出先の
予算で
——そういうことは私は信じませんけれ
ども、耕作農民はよく口にするのであります。これはきのうは二等でもらったが、きょうは三等だった。そういうことは実際はないはずです。ないのですが、そういう
疑いが農民から出るようでは、いい葉たばこはできない、こう思うのです。これはなぜ出るかというと、出先では与えられた
予算で、きょうの収納は大体幾らぐらい、
あと予算は幾らしかないからというようなことを、農民はまことしやかに言うわけです。これは、まことしやかに言うばかりではなくて、真髄をついていると思うのです。先ほど
大蔵大臣に言ったように、うまみがないのであります。限られた
予算の中で、葉は何万キロか買わなければならぬ。それには等差がある。今度は六階級か八階級ですか、これを見るというのもむずかしいのですが、大体、お前そう言ってもこれは三等だと言われれば、そうですがと言うほかない。どこに三等と二等の違いがあるか、これは実際いって鑑定人以外わからぬです。そういうところにもやはり、専売公社の運営には欠点がある。欠陥がある。そういう点を
考えれば、どうしてもやはり企業に歩とまりというか、ある程度自主性が置けるような方法がほしい。水戸の
工場の例も実際いってそうです。これまで漫然と専売公社当局がほったらかしにしたとは私は思いません。実際いって思いません。しかし、ないそでは振れないということで、あした大地震がきてつぶれるかわからぬという
工場で、営々としてたばこを生産させておくというのが、残念ながらこれが今日の専売公社のあり方だ。なるほどりっぱにやっているところもありましょう。しかしそれは企業的に、いわゆる金をもうけなければいかぬ、納付金をうんと納めなければいかぬという観点からばかりやっている。片方はちょっともうからぬから
あとにしよう、こうなる。この点は
一つ、きょうは公社は
製造部長さんだけでいらっしゃいますか
——それでは、
部長さんが一番偉いようですから、あなたが代表で、
大蔵大臣がいらっしゃるからいいけれ
ども、お帰りになってよく
大蔵大臣に意見を申していただきたいと思う。あなたの方の実態を、私は専門ではないから実際わかりません。しかし私が見るところでは、そういうことだ。だから、私が
大蔵大臣に申し上げた点は、一番重要な点だと私は見ておる。そういう点をぜひ
考えていただきたい、こう思うのです。
それから
大蔵大臣に一言御要望を申し上げておきますが、それは先ほど正示委員からお話がありました春闘の問題であります。これはいろいろ非公式にはお
考えをいただいておると思うのでありますが、正示委員の言うように、スケジュールで、春闘だ、あるいは夏季闘争だということが、実際あっていいはずがないのです。みな、うまみがないからそういうことになる。そこで、この段階でいろいろ専売公社の性格なり経理状況を直ちに変えることは、おっしゃる
通りできません。それを変えるというよりは、いわゆるこの騒ぎを回避する方法は、何といってもいわゆる
政府自体のお
考えであります。よって、これは事を荒立ててから解決しても、歩どまりは同じです。むしろこれはマイナスです。だから、そういうことはやらぬで解決するのが、一番最善の策でありますから、ぜひこの春闘というか、そういうものについては、合理的な、だれもが納得するようなことでぴたりと解決してもらうように御努力いただきたい。ところが、今見ていますと、三公社五現業などは、お前ら勝手にやったらいいだろうというような格好も見えないわけではないのであります。ただ御苦心の点はあると思うのでありますが、少なくともある程度お声がかりがなければ、自主性の失なわれた三公社五現業などは、残念ながら始末がつけられないと思うのです。もう大体潮どきであろうかと思うのでありまして、
一つ政府においても御配慮いただきたいと思います。以上です。