○白浜仁吉君 ただいま
議題となりました
金属鉱業等安定臨時措置法案につきまして、商工
委員会における
審査の
経過並びに結果を御
報告申し上げます。
わが国金属鉱業は、
国民経済の
発展に不可欠な鉱産物を供給する重要な基礎産業であり、
地域経済に及ぼす影響もすこぶる大きな産業でありますが、その国際競争力は比較的劣弱であり、加えて銅、鉛、亜鉛等の鉱産物は国際
価格が異常に低落し、貿易の自由化を迎え、きわめて憂うべき事態に直面していることは御承知のとおりであります。
かかる情勢に対処して、去る三十七年五月、本院において金属鉱業危機打開に関する決議を行ない、今
国会においては、さきに金属鉱物探鉱融資
事業団法を制定する等、金属鉱業政策を推進しているのでありますが、今回さらに金属鉱業等の長期安定をはかるため、鉱産物の需給及び
価格の
安定等を期するため
本案が提出されたのであります。
次に、
本案のおもな
内容を申し上げます。
第一に、金属鉱業等の国際競争力を強化し、これを安定させるため、基本
計画並びに
実施計画の
策定であります。これらの
計画は、通商産業
大臣が鉱業
審議会の
意見を聞いて、鉱産物の安定的かつ低廉な供給を確保するため、
合理化目標、
生産目標等について定めるものであります。
第二に、鉱産物の引き取りに関する取りきめであります。鉱産物の
生産者及び
需要者は一定の要件のもとに鉱産物の
価格、数量その他取引に関する
事項について取りきめを
締結することができるものとし、私的独占禁止法の適用除外としたことであります。
第三に、
政府の
援助及び勧告についてであります。
政府は、基本
計画の達成をはかるため、資金の
あっせん等所要の
援助につとめるとともに、特に必要がある場合には、原料鉱石の輸入条件の
改善、引き取り取りきめの
締結または
生産制限について勧告を行なうことができることであります。
なお、
本案は
昭和四十三年三月三十一日をもって廃止するものであります。
本案は、去る五月二十七日当
委員会に付託され、同月二十八日福田通商産業
大臣より
提案理由の
説明を聴取し、同月三十一日商工
委員会金属鉱山に関する小
委員会の
審査に付し、同小
委員会は自来数次にわたり慎重に
質疑及び懇談を行ない、本日、小
委員会の
審査を終了し、直ちに本
委員会において
採決に付しましたところ、
全会一致をもって
原案のとおり
可決すべきものと決した次第であります。
なお、
本案に対し、重要鉱産物滞貨買い上げ
機関の
設置及び基本
計画、
実施計画における資金
計画の明確化等について特段の配慮を払うべき旨の
附帯決議を付することに決しました。
以上、御
報告を終わります。(
拍手)
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